リアルな美大の日常を
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多摩美のおもひで
多摩美さんは、環境デザインを受けました。今年の試験ってもう終ってるのかどうか分かりませんが、なんか思い出をちょろっと。
1、 デッサンの試験監督のお兄さんが優しい人で試験が始まる前に「試験始まったらデスケルとかはかり棒は使えないので、使いたい人は今のうちに使ってください。あと、モチーフに近づきたい人も今のうちに。」みたいなことを言ってました。始まってからも、比較的自由に立たせてもらって、離れて見ることができました。けど、同じ予備校の人の話を聞くと、教室(試験監督)によって結構キビシいところもあったみたい。
2、 デッサンは、「3本の円柱が教室の真ん中に正三角形に並んでいることを想定してデッサン」みたいな課題でした。課題文はちゃんと読んだつもりだったんですが、描いてるうちに絵の中にのめり込んでいってしまい、どんどん描き進んで行きました。円柱の互いの位置関係が難しく、1時間か1時間半くらい、円柱の位置に費やしてたと思います。
残り30分を切った頃、ちらっと隣の人のデッサンと見比べてみると、なんか想定の円柱の位置が自分のと違う。どきっとして、よくよく自分の画面を見たら”教室の真ん中”ってことをすっぽかして描いてしまっていて、かなり奥の方に立ってるんです(ほぼ隅っこくらい)。円柱同士の位置関係という小さい部分に気を取られて、3本の円柱自体の位置という大きい部分を見逃していたんだと思います。
もう、円柱を描き直してる時間は無かったので、あわてて壁と床の際のラインを画面の上に持っていきました。壁の鉛筆の濃い部分は消えなかったので、強い逆光という設定にして、元からの濃い部分を床の写り込み風にしました。構図もあんまり良くないし、ごまかしきれてなかったでしょうけれど、学科にも助けられて補欠でしたが受かることは出来ました。
課題文はよく読みましょう。試験中に、何度も確認しましょう。周りも見ましょう。(周りが正しいとは限らないけどね!)
で、もし失敗に気づいた時でも、諦めずに、現状から如何に最良に持って行けるかを考えましょう。姑息な手段でも良いんです。もし、気づいたのが残り5分でも、5分なりの解決方法はある筈です。
3、 帰りに京王橋本駅の売店でジュースを買ったら、おばちゃんに「受験?がんばってね。」って言われてちょっと嬉しかったです。橋本は、造形と多摩美の受験生が通るからこの時期にガラガラを引いてる人は、美大受験の人って分かるんでしょうね。