視覚伝達デザイン学科3年生。リアルな美大の日常を。
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苦しいのをどうにかしたいなら、やるしかない。
一旦帰宅し、メールチェックだけしてコンビニに行こうとパソコンをしていたら外の音に気付いた。
カーテンを寄せると、外はどしゃ降りの雨。
不思議な事に、どうも私は雨に濡れる事態からいつもこうして守られている。
傘を二回ほどわたしにプレゼントしてくれた恋人の念か何かなのかとも思うが、不思議だ。
どっちにしろお出掛けは諦め、おとなしく郵便物を待った。仕方がないのでお夕飯はスパゲッティで済ませて。
郵便局の配達員さんは二時間後びしょ濡れでやって来て
「すみません、雨で足止めされてしまって」
エプロン姿のままのわたしに、ぺこぺこと頭を下げた。外廊下にその毛さきからの水滴が何粒かひらひらと落ちた。
いえいいんですよそれよりよかったら傘を持っていってください。
とんでもない、車ですからご心配なく。
こんな雨の夜に。はたらくって大変だな。あたたかい部屋のたまご色の明かりが、彼には余計寒々しかった事だろう。
帰って奥様にあたたかいお風呂をいれてもらってくださいな。
几帳面にきっちり梱包されて、遠方から届いた京都錦市場やまだしやのお番茶と、イノダコーヒのコーヒー豆、アラビアの真珠。
ジブリレイアウト展のポストカード(ポニョと耳をすませば)、京都音楽博覧会の限定iTunesCARD。
お礼の電話を入れてからありがたくお茶を淹れて、今日は忙しく家でできることを済ませたのでした。