18時。通い慣れたいつものバイト帰りだと言うのに薄明るい。
確か先週の火曜は暗かったのに。
規則正しく行動していると、そんなちいさなことで冬の終りを感じられる四月です。
前を歩くビジネスマン達のコートも気付けば薄手のトレンチ。私もトレンチ。今晩和utoです。
今日、気付いたら薬指の爪の先がなくなっていた。
伸びすぎたのでなにかの拍子にぱきんと折れたのだろう。
今朝まで何度も触れていた私の皮膚の一部、一部の細胞は、
きっとどこか―たとえばバイト先のロッカーが並んだ長い廊下、の冷たい床のうえ―にでも置いてけぼりになっているのだろう。
それはなんだか暗示的な映像だった。
明日も朝から通勤ラッシュに揉まれてバイトだが、
帰って映画でも見たい気分。
もうすこしがんばろう。