リアルな美大通信教育の日常を
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キャラだよ!全員集合!
今日の小平は快晴。
そして少し汗ばむほどの暑さでした!
竹林も今年初めてポロシャツ1枚で出勤。
夏の始まりを感じさせる1日でした。
そんな青空の下、毎年恒例のこの講評が10号館前の芝生で行われてました。
おそらくムサビでもっとも賑やかな講評ですね。
空間演出デザイン学科のセノグラフィデザインの授業。
「なりたいものになる」というテーマで、自分がなってみたいキャラクターを制作します。
指導教員は「空間の魔術師」こと小竹信節教授。
それでは今年の学生の力作をさっそくご紹介。
材料は籐(とう)。
ツル植物で、曲げに強く軽くて丈夫。
籠の材料としておなじみです。
太さや編み目を変えることによってこのように仕上がり感も変わります。
おおっ!ゴッホだ!
絵のタッチが見事に再現されてます!
ここからは大人の事情で後ろ姿でご紹介。
某ジ●リキャラですね。
やはりジ●リは根強い人気。
某ゲームのキャラかな?
これは・・・なんのキャラ?
なんか竹林の知らないキャラが年々増えているような・・・。
竹林1番のお気に入りはこちらの作品!
いや〜懐かしい!
背中の風船まで再現しているところが素ん晴らしい!
この授業、籐(とう)という素材での制作方法を学ぶという目的もあるのかもしれませんが、竹林が思うにほんとうの狙いは別にあるのではと。
まずは「常識を疑う」こと。
上にも書いたとおり、籐(とう)は主に籠の材料として用いられる素材。
その素材でかぶりもの(?)を作るというシチュエーションは実際の舞台美術の現場でもそうはないのでは?
でもこうしてちゃんとりっぱな作品ができあがりました。
「常識に縛られず、違った視点や発想ができる作り手になってほしい」というメッセージを感じます。
もう1つは「どんな素材からでも作りたいモノを発想し、形にする力を鍛える」ということ。
籐(とう)はおそらくほとんどの学生にとって初めて扱う素材なのでは?
きっと学生は制作にあたって慣れない素材で自分のなりたいキャラをどう表現するか四苦八苦したのではないでしょうか。
その四苦八苦、そしてその中で生まれた発想を形にする過程で得た経験が、これから素材が変わっても生きてくるように思います。
凡々さんの日記に小竹先生の言葉が紹介されてました。
「君たちは、作りたいけど作れない人たちのためにも、もの作りをするんだよ」。
この「作りたいけど作れない」のシチュエーションはなにも技術だけではありません。
作りたいモノのはっきりしたイメージがあるわけではなく、お金や素材もない場合がままあるのではないかと。
そんな条件のもとで発想をひねり出し、形にする。
それができる作り手になってほしいというメッセージのように思えます。
まさに上の言葉を体現している授業ではないでしょうか。
作品の一部はオープンキャンパスで展示される予定とのこと。
お楽しみに!
以上、すかさずリカバリーの竹林がお送りしました。