リアルな美大の日常をウッホホウッホ
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最近考えていること
まずはお祝い!
きゅっきゅぽん本当におめでとう!
結果を残せるの本当にすごいや。
卒制をやり始める前から、ずっと考えている事があります。
将来なにをやりたいのか、とかどういうことが好きなのか、とか。
ここで明かすつもりはなかったんですが、
最近意外と自主制作のことを書いているライターさんが多いので、わたしも書いてみようと思います。
後出しという点は非常に申し訳ないのですがどうかご容赦ください。
長くなったので畳んでおきますね。
もし、手段は問わないからなにかひとつ作品をつくってみて、と言われて、
その手段がずらっと目の前に並べられた時、あなたは何を選ぶでしょうか。
人によってそれは絵、漫画、文章、詩、音楽、歌、ダンス、立体、雑貨、その他etc...
表現手段は無数にあると思います。
なんだろうな、表現の思考パターンというか思考言語というか、なんかそういうのね。
わたしの場合はそれが文章でした。
わたしは趣味で大学一年の11月頃から小説を書いています。
それで、定期的に仕上げてアマチュアのイベントで発表して売るということをしていました。
オトギさんがこのあいだのエントリに書いてらしたようなものです。
覚束ないながらも、これはお金を払って読むに値するものなのか?
ということをずっと自問しながら書いていました。
内容を書いて、印刷用の原稿を作成して印刷所に発注かけて、といった感じで
本の制作から流通、宣伝まで自分でぜんぶやっています。規模はうんと小さいけれど。
そういう事情があり、専攻に分かれた二年の後期の時点ですでに一年は活動していたわけです。
その後も課題と平行してずっと小説を書き続け、丸々三年経ち、そろそろ四年目に入ります。
金工をやってみて思ったのですが、
そしてこれはたぶん他のどの専攻を選んでもついてまわった問題なんでしょうが、
自分が持っている表現手段のなかでこのまま小説が一番にいると、
絶対卒業制作苦労するだろうな、と。ただでさえ大変な卒制がね。
なんと言ったらいいのか、自分が一等使いやすいと思っている表現手段と、
専攻しているものの不一致による齟齬が生じた状態というか。
本当は右利きなのに左手で文字を書いてるような違和感と言ってもいいかも。
立体向いてないのかな、とか考えたりしたのも、常に小説が比較対象としてあったからです。
自分の中でどうしても比べてしまうんです。文章なら、金工なら、絵なら、写真なら。
最近の金工の取り組みを何かに例えるとすると、
真っ白いキャンバスを与えられて、好きなの描いていいよって言われたはいいけど、
どうしていいのかわからずに戸惑って立ちすくむ感じ。(私は絵を描くのが非常に苦手です)
絵を描くのが得意な方は作文用紙とかに置き換えてもらえばわかりやすいかと思うんですが。
立ちすくむ感じがするのはまあ、不慣れなことをやっているので仕方ないとして、
そこへ、文章ならこういうことしたいってすぐ出てくるのにな、って
比較が入ってくるのがまずい。非常に。モチベーション的に。
まあ、そういうことでうじうじ悩んで腐っていたのが9月10月のことです。
こういうこと書いていますが、金工が楽しかった時期も確かにあります。
それは基礎実習で技術を学んでいたときです。一つ技術を覚えるたびに
この技術を使えばこういうことができるのか、って発見があってとても楽しかったんですね。
今思えばそれは金工のためのインプットだったのだろうなと思います。
話を少し戻しますが、いま卒制でしんどいなあと思っているのは、
このまま文章がいちばん使いやすい位置にいると苦しむぞ、
だからもっと金工に時間を割いた方がいい、
と三年の後期頃から自覚していたにも関わらずやらなかったからに他なりません。
それは私の落ち度であり怠慢です。これはもうほんとにね。
本来は金工のためのインプットやアウトプットに充てるべき時間のけっこうな割合を
文章に注いできてしまったので、まあうん、そうだね、
しんどいの当然だね、だってさぼってたし逃げてたもんね、って感じです。
上手くすり合せが出来ればよかったのかな、と思いますができないままここまで来てしまいました。
もともと手を動かすことは好きだったので工デを受験したんですが、
なんでこんなに立体に対して苦手意識持っちゃったんだろうな、と。
この苦手意識を払拭するにはたぶん、文章を含め一度アウトプットすることを休んで、
ひたすら技術の研鑽を積む(=インプットする)しかないんじゃないかな、という気がしています。
………ここまで読んでくださった方はおわかりかと思いますが、
わたしは優秀な学生とは程遠いところにいます。
正直いまでもたまに『卒制 やりたくない』でググったりしてます(根暗)
しかしながら、もう卒業制作展のことやらスパイラルの展示のことやらでうごきはじめて、
踏ん切りをつけざるを得ない状況になっています。
小説はというと、三年続けてようやっとスタートラインに辿り着けたかな、って感じです。
投稿をしているわけではないんですが、書いた手応えとか、そういうので。
さて。
泣いても笑ってもこれが最後の制作です。がんばらなきゃな。
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FOR MUSABI 某さんの記事を読んで、うわあああと思ったのでそれを忘れない... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2012年11月23日 23:45