ナナメから見るリアルな美大の日常
カテゴリー:講義
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最近
宇宙とはなんぞや
とよく考えます。
まあ宇宙兄弟(漫画)の影響なのは明白なんですけど。
小学生の頃。
鉄棒の練習をしてて、ふとぶら下がった状態で空を見てみました。
天地が逆転してるのです。
空におちちゃう!!
と焦って怖かったのを覚えています。
いえ、「落ちることはありえない」
とは理解していたのですが、
どうして地面に立っているのだろう?
重力はすごい。
重力がなくなったらどうなるんだろう??
と子どもながらに思ったのです。
突然重力がなくなってしまって、
たくさんの人が空に投げ出されるところを想像して怖がっていました。
そのとき家の中にいれば安全だ!
とか考えたり(安全じゃねーよ)
先日人類史の講義で、
人類は何度も大絶滅を経て、生き残った祖先が進化したもの、という映像を見て、
(進化論の場合は、ですが)
重力も大気も 太陽からの距離と 地球が生まれた時期も
すべてが絡み合って偶然にちょうどいい環境になったからこそ
いま私が重力の影響を受けてこの地に立っているのだな、と思います。
社会学
前期からずっと社会学の授業を取っています。
ムサビにいると芸術系のことしかやらないのかなってなんとなく思ってましたが、
講義系科目もかなり充実していて、嬉しく思ってます。
社会学では、自殺に関する社会学的考察について学び、
後期ではトラウマをテーマに勉強していくようです。
授業で例に出されたフロイトの書物は特に興味をひきました。
なので図書館で借りて来て読ませていただきました。
本のおすすめをします。
ヒステリー研究 上 (ちくま学芸文庫) ヨーゼフ・ブロイヤー ジークムント・フロイト 金関 猛 筑摩書房 2004-02-11 売り上げランキング : 37724 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
PTSDという単語を知っていても詳細には知らなかったので興味深かったです。
これはフロイトとブロイアーの共著なんですが、
個人的にはフロイトの方が読む方のことを考えた文章を書いていて好感が持てます。
人間の精神が傷つくと、
ここまで重い症状が現れるのか!と驚くばかりです。
美大にいると芸術作品やデザインなどの作品を見ることは多くあると思いますが、
社会学とか、普通の大学にいて学ぶことについて触れる機会は少ないと思います。
一見芸術に何にも関係がなさそうな授業や、本や、CDとか、舞台などが、
ちょっとずつ吸い出したら案外芸術に関係してくるのかな!と思いました。
作品を見なさいとよく言われますが、
たしかに絵をみることは大切。
でも、下手したらこのフロイトの本の方が何枚もの絵を見るより衝撃を得られたかもしれない。
私がほとんど崇拝しているアニメーション監督の宮崎駿さんは
いったいいつ読む時間があるんだというくらいに読書家。
あの『もののけ姫』も針葉樹林文化に関する書物を読んで着想を得たとか。
芸術と関係なさそうなことこそ、勉強する必要があるのかもしれませんね。
と、最近の無読書状態を反省するのでした。
コンプリート
先日、工芸制作の講評&作品が完成しました!
工芸制作とは、芸文の選択授業で(あと彫刻)工デの授業を受けにいく、というものです。
ガラス、テキスタイル、木工、金工、陶芸などに分かれてそれぞれ違ったものを制作します。
それがやっと先日終わったんです!
まだ回転体ってやつが残ってるけど。回転体ってなんでしょう???
やってみて思ったのは、
工デの学生さんってすごい!
ってことです。
私がやっても全然機材とか使いこなせないし。
もし私が自動車とか作ったらきっとブレーキ利かなくなっちゃうでしょう!
そんなダークジョークはさておき。
A教授がおっしゃってたんですが、
『ブレーキの問題はエコカーとそうじゃないのとで 使った時の感覚は微妙に違うんじゃないかなあ。
その説明をもっときちんとするべきだったんじゃない』
と、こぼれ話でぽそっとおっしゃってました。ニュアンス間違えて捉えてたらごめんなさい。
私はアメリカもトヨ●も、批判する気はないし、実際どちらかを批判的に思ってもいません。
自動車について詳しくもないので、このブレーキ構造をもっとちゃんとしろ、とか言うこともできません。
この問題で『きちんとプレゼンすること』がいかに大切なのか、を考えられた気がします。
薬の使用方法なんて、適切に使用方法を伝えないと大変なことになるし。
そのことに着目して、現在ある薬の表記をリデザインした作品が卒展にありましたね!あれは素敵でした。
形のかっこよさとか表面上のことにとらわれてしまいがちだけど。
こうして美大で教育をうけているとつい手仕事とか表面上の美しさかっこよさに思考が固定されてしまうけれど。
商品のよさを伝えるだけでなく
『こういうふうに使うといい』
『こういうふうに使ったらだめ』
などの具体的な情報の大事さってたしかにあるんじゃないかなあ。
見た目や雰囲気のよさを伝えることだけ先行するのは危険なことなんじゃないだろうか。
雰囲気とかでなく、具体的な情報を上手に伝えること。
それもストレートに。老若男女わかりやすく。
デザインってそういうことが本当は大切なんじゃないだろうか・・・と思いました。
デザインされたものって消費者に直接プレゼンすることはできない。
よっぽどわかりやすく、シンプルにしないと、きちんと情報は伝わらない。
デザインって超むずかしいプレゼンみたいなもの。
そんな風に感じました。
まだこのことに関しては考え中なのでなんとも言えませんが笑