南の島からお届けする、武蔵野美術大学通信生ブログ。2010年3月、芸術文化学科・文化支援コースを卒業しました。
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小さな港
ゴールデンウィークには、
たくさんの嬉しい出会いや、人のつながりがありました。
私が勝手に「GW友の会」と15年だか20年だか前から呼んでいるメンバーは、
仕事も年齢も住む場所も違うけれど、
GWあたりに集まって、楽しく潜って、
「また来年!」と別れていきます。
また来年来れない人もいれば、初めて来てなんとなく仲間になり、
来年もやって来る人もいます。
ゆるやかなつながりのメンバー。
去年D大を卒業して就職したA君は、学生時代に合宿やヘルパーをうちでやっていて、
今年は職場の同期を連れて、潜りに来てくれました。
秋には島で、何代かが集まったサークルの同窓会をするそうです。
やはりうちで合宿をするK大のZ君は、卒業してしばらくは時々顔を見せていたけれど、
今回10年ぶりにやって来たら、美人な奥さんと可愛い女の子が一緒でした。
体験ダイビング2名で申し込んでくれたNさんは、実はベテランのダイバーでした。
結婚したご主人がダイビングをしないので、体験ダイビングで申し込んだそう。
去年ある場所で体験ダイビングをしたら濁って何も見えなかったので、
どうしてもご主人に綺麗な海をみせてあげたいと島に来てくれました。
事情がわかったので、他のダイバーのお昼休みにふたりだけで船を出してあげて、
綺麗な海を堪能してもらうと、
ご主人はすごく感動してくれて、ダイビングの講習を受けることに決めたそうです。
ふたり共通の楽しみが、海になってくれたらいいな。
Mさんは東京近郊で暮らしているけれど、ご主人の実家がなんとこの島。
ご主人の実家に里帰りした時に、1ダイブだけ潜ります。
今回はすっごく大きなウミガメに出会って、上がってから大はしゃぎでした。
次に会うのは夏休み。
Kさん母娘は、還暦を過ぎたお母さんと娘さんのダイビングフリーク。
お母さんは5百本、娘さんは千本以上潜っています。
10年ぶりぐらいに島に潜りに来たら、民宿のお母さんも覚えてくれていたとびっくり。
え〜っと、
もっといっぱいあります(笑)。でも長すぎなので、打ち止め。
大学を卒業してこの島に来た相方は、
漁師の手伝いでもしながら魚の研究が出来ればいいなと考えていました。
でもその頃はまだ珍しかったダイビングインストラクターを持っていたので、
友人が潜りに来たり、
ダイビングショップをやっている友人がお客さんを連れてくるようになりました。
で、だんだんお客さんの分のお金を置いていったり、
ダイビング雑誌に載ったり、
本人の知らない間に、勝手にダイビングサービスになっていました(笑)。
そのまま、30年近く続けています。
私はなんとなくうちが「小さな港」であったらいいなと、思い続けています。
思い出したときに立ち寄ってくれる港。
小さな港なので、タンカーや大型船の停泊するキャパはありません。
小さな船がやって来て、少しの荷物を積み降ろしする場所。
少しの燃料を給油する場所。
小さな島にそんな場所があって、
誰かが覚えていてくれたり、思い出してくれたらいいなぁって。