2009年09月22日
あなたは何を学んでいるのですか?
ムサビコムオフ会の時、ややこしい名称の学科の学生に何を学んでいるのか聞いてみたことがある。旧メンバーのダムダム君は「...を解体し....脱構築して...」などと言っていたと記憶するが、本人も自分で何を言っているのか分からなかったろう。
これは決して人ごとでないので、
音量子「今、美術大学の通信制に籍を置いているんだよ」
同僚「へぇー、ろくろでも回しているんですか」
音量子「いやいや、ものは作ってないんだけどね。美術史を勉強したくて入学してさ」
同僚「何か分からないですけど、歴史学みたいなもんですか。本ばっかり読んでいて...」
音量子「本ばっかり読んでるわけではないんだけどね。美術館に行って作品をみなければいけないし... 最近は絵とか彫刻とか、そんなのだけではなくて何か美術は周辺が広がっているんだよ」
同僚「何ですか、その周辺て」
音量子「いや、僕も良く分かんないんだけどさ」
たぶん、会話が半分も行かないうちにシラケている。
周辺を広げている現代作家は、なぜ自分の制作物が美術なのか、あるいは美術館に展示されているのかを説明する必要があると思う。道ばたに落ちているゴミがなぜゴミで、美術館に展示されているゴミがなぜ美術品なのか説明する必要がある、と思う。狭いグループの中で悪のりしているうちはいいが、社会によってつくられた美術教育や行政の枠組み、また社会におけるプレステージの上にあぐらをかいているのではないか。
同様に、美術の枠組みを押し広げ捩じ曲げている学者や批評家、キュレーターも同様に責任があるなあ。
Posted by phonon at 2009年09月22日 13:11
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