2009年02月17日

音量子的コミュニケーション論

昨夜、居酒屋で神奈川新聞を読んでいたら「最近の若者はコミュニケーション能力が...」などというコラムがあった。「最近の若者は」で始まるものは大したものがないことが多い。こういうものはねたにしやすいのだ。「最近の老人は」とか「最近の中年は」とかだと人の目を惹かない、などということもあろう。


このコラムで言っている「コミュニケーション能力」というのも曖昧で、具体的に何を指しているのか分からない。そういうことを説明しないまま、最近の企業は学生に高いコミュニケーション能力を望んでいると書く。


「最近の企業は学生に高いコミュニケーション能力を望んでいる」というのも胡散臭い。コミュニケーション能力を一番目に望んでいるのか、他に重要なものがあって二番目に望んでいるのか三番目に望んでいるのかということも良く分からない。なかなか無責任なコラムなのである。


今時の就職難を意識したコラムで、あまり能力のない記者が書いたのであろう。今まで三つの会社に勤めたが、最近の新卒はコミュニケーション能力に欠けて、などという話を聞いたことはない。今時の新卒に対して僕自身が危機感を持つとすれば、思考能力の低下であり、それによってものごとを詳細に検討せず鵜呑みにする傾向がある、ということだろうか。だいたい、物事を考える力のない人は人に伝えることもなかろう。


otoryoshi@gmail.com

Posted by phonon at 2009年02月17日 21:51
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コメント

> 「最近の企業は学生に高いコミュニケーション能力を望んでいる」というのも胡散臭い。
胡散臭いというよりも、"企業の管理職"が自分に分かり易い報告ができて周囲と*うまく/仲良く*やって欲しい、と言ってるように聞こえます。
また、齢を重ねた会社員については、"多少、周囲とソリが合わなくても、うまくやっていきなはれ"とも聞こえます。
ま〜会社に迷惑かけるようなモメ事を対社内でも対社外でも起こすなよ...という事でしょう。

Posted by Anonymous at 2009年02月17日 22:50
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