2008年12月22日

現代美術作家のキャリアは本当に厳しいようであるよ

横浜美術館塾でR先生から聞いた話。昨日のテーマは美術大学について。先生は英国の美術学校を卒業し、今はムサビやタマビで教えている。


「日本の美術大学はコンテンポラリーアートを教えていない」「美術史もウォホールまで。その後の、20年を教えていない」


「日本の美術大学は現代美術作家を養成できるのか」「日本に現代美術作家を輩出するシステムがあるのか」


「イギリスでは現代美術の新人賞は社会的に注目されるが、日本ではマスメディアに載らない」(聞いた話によると、芥川/直木賞にくらいに注目されるらしい... でも、日本ではコンテンポラリーアートはマスメディアに相手にされていないのであろう)


「イギリスのfine artの学校は、デッサンを学ばない」「デッサン力は必要ではない。コンセプトが重要である」


「イギリスのfine artの学校では実技試験を課さない。ポートフォリオとinterviewのみである」(これは美術に限らず、英米の大学はinterviewを重視しますな)


R先生の話はここから深い内容に移っていくのだが、とりあえずさわりを書いてみた。


イギリスの学校がいいのか日本の学校がいいのか、僕には全く分からない。でも、彼我の違いは分かった。個人的な考えとしては、ムサビはfine artの学校というよりはデザインや教養の学校のように思える。いいわるいは別としての話。


高等教育で重要なのは高度の専門性である、という観点から考えるととりあえず英国の学校に軍配が上がるであろうな。


otoryoshi@gmail.com

Posted by phonon at 2008年12月22日 22:40
トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.musabi.com/blog/mt-tb-musabi.cgi/13169

コメント
コメントしてください




保存しますか?