2008年10月06日

音量子の書評(1)


磁力と重力の発見〈1〉古代・中世磁力と重力の発見〈1〉古代・中世
山本 義隆

みすず書房 2003-05
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親に高い学費を出してもらって大学付属の中学高校に通ったけれど、そのままエスカレーター式に大学へ行かなかった。つまらない意地を張ったもので、一年浪人することになった。中野から黄色い電車に乗って毎日お茶の水の駿河台の予備校に通うことになった(予備校の学費も安くはなく、さらに親に迷惑をかけることになってしまった)。


物理の講師は元全共闘の山本義隆で、大学に合格できなかった高校生から見ても下らない男だった。高校生から見れば力学の法則は四則演算で表すのが普通で、大学生になるとより正確な微分方程式で表現することになるが、山本は勿体ぶったように高校生に対して微分方程式で力学の方程式を示すのだ。だぶんこいつは東大在学中、力学までは理解できたのだろうけれど、電磁気学はちんぷんかんぷんだったのではないか。微分方程式を使って本質を表すのに有効なのはマクスウェルの方程式からである。


アマゾンのおすすめページを見ると時々こんな本も出て来て、馬鹿は馬鹿なりに生きていく道があるのだなと思う。


otoryoshi@gmal.com

Posted by phonon at 2008年10月06日 21:52
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