2007年10月08日

音量子 奈良の旅 -不審ヶ辻-

奈良ホテルの玄関を出て、奈良公園の方に行かずに右手の階段を下りて行くと、住宅街に出る。その先の商店街がある通りまでの道が不審ヶ辻で、その昔元興寺に夜な夜な鬼が現れて、待ち伏せた貴族が退治しようとここまで追ってくると、鬼がふっと消えたという。そんなことを説明した看板が立ったのは3年ほど前だったか。


薬師寺の僧景戒の『日本霊異記』に「元興寺の強力の童子」として似た話が出てくる。伝説が時代とともに少しづつ形を変えて方々に伝わったのだろうか。


僕が初めて元興寺を訪れたのは初夏で、受付で拝観券を買うとついでにおばさんから由緒来歴について講釈を聞かされる。話を聞いている間中そばで蜂がぶんぶんと唸っていて気が気でなかったけど、僕と同じタイミングで券を買った不倫カップルが一緒に講釈を聞かされて、せっかく人の少ない場所に来たのにと迷惑そうなのであった。

Posted by phonon at 2007年10月08日 19:39
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