2007年06月07日
創造性について
とあるメルマガを読んでいたらノーベル物理学賞受賞者の発言が引用されていて、かなり乱暴に要約すれば、「人の創造力は20歳がピークで70歳ではゼロ、せいぜい45歳くらいまで」とのこと。科学の世界ではよく言われることで、一昔前までは創造性は40歳までと言われていたけれど、最近は5歳伸びたようだ。
この話は神話なのか真実なのか、Webで探してみたけれど、「ノーベル賞受賞のきっかけとなった論文等が発表された時の受賞者の年齢等を見ると、創造性の面で高い評価を受ける研究成果は、個人差があるのは当然であるが、30歳代から40歳代前半に多く着想されていると考えられる。」(平成18年版『科学技術白書』文部科学省)、「考えられる」という弱気な発言の上に具体的なデータは示されていない。
科学から芸術に目を移せば、死にかけたおじいさんおばあさんが旺盛な創造性を発揮しているわけで、単純に何歳までという議論は説得力に欠けるし、そもそも思慮に欠けるとも言える。
卑近な例で言えば、僕がコンピューターメーカーに就職したときには「プログラマー35歳定年説」がまことしやかに囁かれた。今となってはそんな話も聞かないし、勤め先では定年間近の研究者や設計者でプログラミングをしている人は少なからずいる。
Posted by phonon at 2007年06月07日 22:12
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