2006年12月01日

音量子ブログ番外編 - 試験について

年も押し詰まりつつあるから押し入れを整理していると、学生時代の日記が見つかって、読んでみると大学に入学する年の1月1日から始まっていて、ろくに受験勉強をせずに毎日のようにパチンコをしている。どこの店でいくら稼いだとかすったとか、そのようなことが詳しく書いてあっていて、驚くと同時に自分の愚かさにほとほと呆れ、うんざりとした。


時は流れて試験はいろいろ受けたけれど、一番つらかったものは今の勤め先の管理職昇進試験で、会社からお題を与えられて、試験は1月の下旬だったから、11月くらいから試験準備が始まるのだけれど、週に2回、部長さん課長さんの前でプレゼン練習をして、ぼろくそに言われるのだった。


ボロクソに言われるのは親心であって、本番の試験では、試験官の事業部長や人事部長からもっとボロクソに言われることになるから。
試験準備は部単位で行われるのが普通で、僕が所属していた部署は大体6時半頃から始まって、その時の部の受験者は4名で、練習をしているといつの間にか午後10時11時となって、僕自身は技術開発をするのが本業だから、そんな仕事の合間を縫ってプレゼンを作っていた。さらにその合間に、ムサビ通信の勉強をすることになったけれど、こちらは好きなことをやっているのだからそんなに大変とは思わなかった。


試験当日は時間に遅れると大変なことにるから、上司から追い立てられるようにオフィスを出て、僕は厚木の事業所に勤めているのだけれど、試験は品川の本社で行われて、別に本社に行っても試験官は厚木事業所の人で、なぜわざわざ遠くで試験をするのか、僕には理由が全く分からない。


試験会場の待合室に着くと、時刻が早いせいにも関わらず、思ったより人が多くいた。皆、上司からせき立てられて早く着いたのだろうなと思う。いい年をしたおじさんたちが、みな青ざめた顔をしている。


一人のおじさんが急に立ち上がって驚いたけれど、今日に準備したプレゼンを一語一句暗記していて、それを試験直前に暗唱し始めたのだった。
そんなおじさんの姿を見ていいると、朝に家を出る時に、「お父さん、頑張ってね。」と奥さん子供さんから励まされている姿を想像してみる。


とはいう僕は、パソコンの画面を見ながら今日プレゼンする話の筋を頭の中で反芻していたけれども、人から見たら、目のうつろな男がパコン画面を何となく眺めているとしかみえなかっただろうと思う。

Posted by phonon at 2006年12月01日 23:48
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