2006年06月05日
右目か左目か
アンリ・カルティエ=ブレッソンはレンジファインダーカメラを使う理由を、撮影する視野の外を見ることが出来るから、つまり時間軸の過去現在未来と過ぎ去って行く過程を見ながらここぞというところでshootできるという意味と思うけれど、これが「決定的瞬間」という考え方につながっていくようで、そんな理由もあってカルティエ=ブレッソンはライカ以外のカメラを基本的に認めていなかったようだ。
昨日、『Leica M : Advanced Photo School』(Gunter Osterloh, Lark Photography Book)という本をぱらぱらと見ていたら、カメラの持ち方という項目があって、機体左上部にあるファインダーを右目で覗き左目は明けたまま前を見据えている写真が載っていて、あれっと思った。
レンジファインダーカメラを操作するときに自分は左目でファインダーを覗いているけれど、あらためて取扱説明書を見てみるとそこにも右目でファインダーを覗き、左目はつぶらずに前を見ている写真が載っている。確かにこの方がカルティエ=ブレッソンの言う「理」にかなっているわけだ。
一眼レフであれば、右目で機体中央上部にあるファインダーを覗き、よほどデカイ顔をしていなければ左目は機器に隠れてしまうからつぶってもつぶらなくてもファインダーの視野に集中できる。レンジファインダーはちょっと勝手が違うなと思った。
結局は自分で試してみて、右目で見るか左目で見るか操作しやすい方に決めればよいことだけれど、梅雨寒の日に外をぶらぶらしたくないから、週末は晴れてくれればカメラを持って横浜港周辺を歩いてみようと思う。
ちなみに、アンリ・カルティエ=ブレッソンと親交があり同じくライカを愛用した木村伊兵衛が、ファインダーの視野に言及した記述は僕の知る限り遺しておらず、もっぱら機体のコンパクトさと取り回しのしやすさについて述べていたと思う。
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