2005年09月08日

ミュゼオロジーI

講義を受け美術館を見学しワークショップをやって最終日に発表を行なうのだけれど、誰が発表を行なうか、揉めることになる。
あがって赤恥をかくことを考えると発表をしないのに越したことはないのだけれど、「音量子さんは、こういうこと慣れていらっしゃるから...」という良くわからない理由で発表役を押し付けられてしまった。


一人では負担が重いので、導入・序論は僕、本論、結論はそれぞれOLの方ひとりづつに担当してもらうことになった。受講者は百数十名くらいいて、仕事の話ならまだしも、それだけ大人数の前で美術の話をするのはちょっと困ったことになったと思った。


大分緊張したけれども、とりあえず導入・序論を気合で乗り切る。隣のOLの人にマイクを渡すと、すらすらと話し始めたが、最初がうまくいったからといって油断は禁物だ。話しているうちに緊張が高まって来ることがある。彼女はまさにそのタイプのようで、隣の僕に緊張感がびりびりと伝わってくる。僕は既にひと仕事おえてしまっているので全く余裕だ。
発表が終わり、質疑応答があるのだが、これは定年された男性の方にお願いした。マイクを硬く握り締めて、本人はよどみなく受け答えしているつもりなのだろうけれど、目の焦点が全く合っていない...


今になって考えてみて、僕らが発表をするべきでなかったと思う。サラリーマンであれば、プレゼンを行なうことは日常業務だけれど、主婦や学生はそういった機会は普段ないわけで、かれらもいずれは自分で卒業研究のプレゼンを準備し、プレゼンを行い、一人で質疑応答を行なわなければならない。
大事なプレゼン練習の機会を奪ってしまったのではないかと思うのである。

Posted by phonon at 2005年09月08日 06:01
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