リアルな日本画学科の日常を!
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膠(にかわ)
部屋の温度が上がらない・・・。
暖房ガンガンつけないとヤバイ。でなければ奴が固まってしまう!
奴、そう膠(にかわ)である。
膠を知らない人に簡単に説明しますと・・・
膠とは、簡単に言うと定着液のようなもので、岩絵具や水干絵具など
に溶かし入れたもので着彩していくという、日本画制作においてなくてはならない存在だ。
こいつは、蜜蝋や牛の隋液(コラーゲン的な?)ものを溶かし固めたもので
最初、売ってるときは硬い細い棒のようになってる。
そして、この膠がまたやっかいなのである。
ビンに膠と水を加え湯せんしたものを使うのだが、こいつは常温だと液状になってくれる
のだが、冷えるとゼラチンのようにぷるっぷるに固まるのんですけど・・・
膠が固まると制作もストップしてしまいます。
膠溶かす→絵具溶かす→描く→暖房止まってる→膠固まる→絵具溶かせない→膠溶かす→・・・とこんな感じに右往左往するわけです。(まぁ、この膠をいちいち溶かすのも制作のうちだと最近思いはじめた。)
こんなこと冬だけだと思ったそこのあなた!いえいえ夏場のほうがもっとえげつないですよ・・・。(管理をちゃんとしていれば大丈夫。)
ま、それはまたの機会に(笑)
しかし、この近代文明21世紀において、こんなに自然環境に
左右される画材は、日本画がダントツぶっちぎりの1位だと思う。
まぁ、それも日本画の面白いところだろうし、自分としてはこういう伝統的な手法が廻り廻って、今自分がやってる・・・てことはすごいことだと思う。
なにより日本画が好きなことに変わりはないので!