October 22, 2008

まよなかの抽象トーク



シェアハウスに住んでいる人たちは、みな私より歳上である。
いとこ兄弟の中で一番上の私にとって、お姉さんばかりの暮らしは初めて。
もちろん、みんなそれぞれ自分の生活をしていて、家族とは全く違うものだけれど、
交わされる会話や、時に話しこんでしまう時など、今までなかった環境を感じる時間がとても新鮮だ。


いわゆるガールズトークなるものも、大人なんだな。すごくラク。
最初から、気張る必要性が全く感じられないのね。自然に言葉が心に入り、思いが言葉になる感じ。
現実感も、乙女チックも入り交じって、おもしろいのなんの。


先日ひとりに、理想の男性はどんなタイプですか? と聞いてみたら、とてもおもしろい答えが返ってきた。
自分は決して白ではないから、自分が白にちかく見えるような色、つまり濃い色? そういう人がいい、と。
たとえば相手が薄緑色だったりすると、自分の色が白から遠くなって見えるのが嫌で、
「ちょっとアンタ、○◆×”☆▼!?!?!!!(放送禁止)」ってなっちゃう、と。
一緒にいて自分がより白く見える人には、半歩下がって支えてあげたいと思う、のだそう。
そんな人いまどきいない、って、父親に怒られるんだけどね、って。

とても抽象的な言い表し方だが、けっこうスッと理解できる表現だ。
その理想自体に共感する部分は私にはないけれど、人から色を感じとる感覚は、とてもすんなり入ってくる。
では私の色は、どんな色なんだろうか。


学生時代、共感覚よりももっと抽象的で曖昧な、それでいてある程度人と共有できる感覚を表現したくて、
人物を3色で表すという実験をしたことがある。
数人の人を、数人の人で、それぞれがそれぞれから感じる色を3色選ぶというもの。
これ、けっこう共通した色になるもんでね、おもしろいの。
それで、実験の考察はさておき、その時に私のイメージ3色も選んでもらったんだ。
まあ見事に、殆どみんな同じような色を選んでくれた。
色鉛筆の黄緑色のような色と、同じく色鉛筆の空色のような色と、あとはベージュというか肌色というか、の3色。
暖色とも寒色とも言いがたい、すぐ他の色に転びそうな色合い。
でもなんだか、自分的にもなるほどと思ってしまうような色合い。


3color.jpg


そんなことを思い出しながら、その姉さんにこぼしてみた。
私自身は、色の濃淡だけでなく、色味さえも頻繁に変化するような人間なんです、と。
私に対すると、「?」ってなる人、すごく多いし、もちろん自分自身でもさっぱりわからない、と。
こんな私を手に負える人が果たして存在するのでしょうか、つぶやいたら、
そいういう色が自然にしっくりくるっていう人が、いるんだよ、と言われた。
ほんとにいるんですか? と言ってみたら、
うん、いるよ、って。

何なんだろう、この説得力。
根拠レスなのに、妙な安心感。
不思議な感覚。


今の生活は、自分の生活は自分で全部まかなうわけだけど、
どこかで心は甘えていられる、そういう心地よさがある生活。
なかなかこれが、良いものです。


okina_maro@hotmail.com

Posted by okina at October 22, 2008 01:14 AM
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