May 07, 2008
目の保養・考
「うちのガッコ、今年の文化祭に速水もこみち呼ぶんだって」
と、妹が突如、つぶやいた。
それも、聞けば妹の勤務する都内のキャンパスではなく、
うちからチャリで行ける距離にある田舎のキャンパスの方に来るのだそうだ。
「なんなら職員枠おとりしましょうか(笑)」なんて言う。からかってやがるな。
あんまり近いもんだから、野次馬根性であの頭の小ささを
肉眼で観察しに行くのもいいかと思ってしまうじゃないか。
ところで文化祭といえば、通常は芸人やミュージシャンを呼んでライブというのが
一般的な気がするが、なぜ俳優なのだろう、そしてなにをするのだろう。
「うちは学生が殆ど女子だからね、やっぱりイケメンのトークショーを
じっくり観察して目の保養したいってことなんじゃないかな?
去年はたしか、水嶋ヒロが来たっていってたかな? さすが女子力だね。」
なるほどね。
しかし、今をときめかす系の俳優を文化祭に呼べちゃうってのは、
しかも田舎キャンパスにってのは、やっぱり老舗の大学は違いますなあ。
その点、ムサビはもこみちを呼ぶ必要はないと思われる。
ぶっちゃけた話、学内にイケメンはうようよいるのである。
私が若いコはみんなかわいく見えるような歳になったんだろっていう
手厳しいツッコミはご容赦いただきたい。そんなことじゃない。
新任の非常勤の先生に、ムサビはかっこいい子が多いって聞きました、と
言われるくらいだ。私の目がおかしいわけじゃないはずだ。
ほんと、ボーっとしているだけで視界にイケメンが入ってくる。
一応美大だから、外見に全く気を使わないって人が殆どいないんだろう。
ただ、学外の方にオススメするのは、ウォッチングのみ。
一般的な常識を持った人が関わるには、難しい気がするから。
大抵、美大生ってだけで普通の女の子からは相手にされず余ってる人種だし。
イケメンでも、いわゆる美大生男子の特徴である、暗い・変・うざい、の
三拍子が揃っちゃってるケースが大半だから。(暴言?でも嘘じゃないでしょ?)
そうすると、もうイケてるメンズという定義からは外れてしまって、
顔は記号でしかなくなってしまうもので。中にいれば慣れちゃうから不思議なもんだ。
そういや学部時代に根暗話仲間だった友人も、冷静に見ればジャニーズもびっくりの
キラキライケメンな気がする。でも見慣れちゃってたんだなあ。根暗だし。
目の保養は一瞬のフレッシュさのみ。なるほど機会を得るのが難しいんだな。
そういえば、昔話だが、慣れた例で一番すごかったのは、中学の担任。
新学期の始業式で、クラス担任が発表された時、うちのクラスの担任は、
新しく赴任してきた先生で、壇上にいるその先生は、やたら若くて
すらりとしていて、とんでもない美形であった。(当時イケメンという言語はなかった)
少女漫画のようなことが現実に起こり、クラスの女子は色めき立った。
ところが、教室でHRを重ねるごとに、みるみる美形教師の本性は表にでた。
まあ、かなりズレてる系の、しょーもない人だってのはすぐわかって、
まだ何も知らない他のクラスの女子に羨ましがられても、「いや、全然だよ」と
答えることになる。そして月日を経ていくごとに、いつしか校内では、
その先生が美形であるという認識は、消えてしまったわけである。めでたしめでたし。
なんせ担任だったから、慣れるのはあっという間だった。
まあ、しょーもない人って位置でそこそこ生徒に好かれてはいたけれども。懐かしい。
結局、目の保養っていうのは、その場かぎりの刹那的なもので、
効果は長続きしないんだということがあきらかとなっただろう。
どちらかというと、癒し系の方が、長期的効果があるのではないか。
あの人見てると何かホワッとして癒される、みたいの、あるでしょう。
△△課へ行く用事が憂鬱だけど、○○さんの姿が見れるなら救いだ、みたいなの。
私はあるなあ。決して慣れで薄れていくものではないもんなあ。
でもそれが目の保養と同一の系統のものなのかどうかは、よくわからない。
結局、おとなしく女子らしくイケメン俳優のトークショーでときめきを得るのが、
一番王道の方法なのかもしれないなと思う。
でも残念なことに、もこみちさんは、あんまり興味ないんだなあこれが。
これがもし大泉洋のトークショーだったらば、仕事サボってでも
自転車かっとばして、我先にと駆けつけるんだけどなあ。
やっぱり一番、心の保養が必要だ。
こちらは、刹那的でも継続的でも、効果は絶大だものね。
okina_maro@hotmail.com
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