February 22, 2007

バーチャル入試と達成感

今日で、入試日程が終わった。
明日で、一連の業務が終わる。

ふと感じたこと。
私の担当業務は、受験生と直にふれあうことがない。
受験生と関わる仕事をする人たちの業務が円滑に進むよう、
裏で計画を立てたり仕事を組み立てていくという仕事。
だから、実際入試が行われていても、試験会場に受験生がドヤッといて
イーゼルが並んでたりデザイン机に向かってたりする姿を全く見ない。
ただ受験者数と欠席者数の、「数字」だけがこちらに来て、
それを処理して、、、、、なんだかちょっと、機械的すぎて
ちょっと寂しい気がしたりもするのである。
もちろん、われわれの業務もかなりの人情や愛や心意気が盛り込まれて
いるのだけれど、実際に受験生が、ムサビに来て、
集まって、試験を受けていて、ということを、リアルに感じない。
翌日や翌々日の試験のことばかり考えているから、
たとえば今日、基礎デの受験生が一生懸命に平面構成をしているときに、
私は彫刻のデッサンの試験の流れを考えていたりして、
あまりにもバーチャル。大好きなイベント事を肌で感じられない不満。
受験は現場で起きているのに。


でも、今回そんな気分になっても、業務の最初に某J先生が言った言葉が
ずっと心に強烈に響いて、モチベーションが高まった。
「世の中には、プラスに成果を積み上げていく仕事と、
 “ゼロ”の状態にして初めて成り立つ仕事がある。
 普段君たちは芸術的に積み上げる作業をしていると思うけど、
 たまにはゼロを目的とした仕事に精を出すのもいいんじゃないだろうか?」

名言だと思う。
何事もない、当たり前の状態にすること、それが「達成」。
だから、たとえバーチャルのような感覚になったとしても、
実際はそこで入試が行われていて、自分もそれを動かしていく中の1人として
機能しているからこそ、目に見える成果のようなものがないからこそ、
それが私たちがきちんと仕事をしているということなのだと、今回身にしみた。
ありがとうJ先生。有意義な2週間でした。

Posted by okina at February 22, 2007 11:48 PM
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