February 27, 2006
入試を振り返る〔その4〕入試と生命と
俗世間と離れた地中で、入試業務を続ける毎日。
外が明るいのか暗いのか温かいのか寒いのか、
あまり感じる事も無いまま過ぎてゆく毎日。
そんな中、私の携帯電話は、外界と繋がっていた。
9号館地下と12号館地下は、FOMAアンテナがあるのだそうだ。
私はFOMA利用者。アンテナは常に3本。
とはいえ、別にいつもたいして電話やメールなんてやらないから、
ごくまれに届くメールに気付くぐらいで、現実の世界は
やはり、あまり感じられないまま過ぎてゆく日々。
しかし、ある日の1通のメールが、私に感動を与えた。
「○日に、赤ちゃんが生まれたよ」
これだけの簡潔な文章。
4月に出産予定だった友人から。早産になりそうだとは聞いていたが、
まさか入試業務真っ只中でこの一報を受けるとは思わなかった。
私がモグラのような変な世界しか見えていないときでも、
新しい生命の誕生があり、日は昇り、月が出て、地球はまわる。
自分の感情がうまく理解できないまま、そっと外へ出て、
うっすら笑みを浮かべながら少しだけ涙を流した。
okina_maro@hotmail.com
Posted by okina at February 27, 2006 11:32 PM
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