›October 24, 2004
続続・こわかった話
今日はバイトだった。
先週火曜に抜いた右上親知らずの傷口の治りは良好だそうで、
反対を抜く日を決めようということになった。
早い方がいい、今片方だけに力かかってるから顎関節症が悪化する、とのこと。
しかし芸祭近くなると準備で忙しくなる。月曜か火曜くらいでひとつ…と言ったら、
月曜は予約をキツキツに詰め込んでいるからダメ。火曜は院長休み、と言われてしょぼん。
今日の6時にキャンセル2件入ってるよ、そこでどう? そういう提案は決定事項に等しい。
実は今日の午前にも、キャンセルの時間で、バイトの子が1人親知らずを抜いた。
バイトが2人もエキストするうららかな日曜日。
1時間後に抜くよと言われて、心の準備なんてできたもんじゃない。
前回よりも数十倍心臓がドクドク鳴りながら挑んだ。
とにかく必要以上に恐怖心に苛まれ、注射の追加怖さに痛いのを隠して我慢して、
顎関節症で口をあけているのが辛いから顎を自分の手でガッツリと押さえて、、、
けっこう大変でした。痛かった。 抜けた左下8番は、2本の根がクネンと曲がっていた。
根性が曲がっているんだよ、と言われた。ごもっとも。
その曲がった根性、もとい根っこのせいで傷口が大きくて、有無を言わさずナートされた。
終了後、ガーゼを噛みながら通常業務に戻る。
小さい子相手に、「痛くないから怖くないよ、さあがんばろう。そうそうえらいよー。」
なんて言って、それ、自分に言えよ、という話である。
矯正が佳境に入ってきた。これから噛みあわせ調整の本番だ!
›October 21, 2004
続・こわかった話
これまでのあらすじ
おきなまろ頭痛がひどく噛む力強力による恐怖の親知らず抜き作戦決行にいたるまでの苦悶諸々。
さて当日。正面からは緊張するので従業員の通用口から医院内に入る。
いつものスタッフの雑談に少し和む。院長から「タクシーが来なくて少し遅れる」との電話あり。
診療時間になり、医局で1人じっとしていられず、洗濯と洗い物をかって出る。
私のエキストの準備をしている衛生士さんに、「ナート(※1)してほしい?」と聞かれた。
妙な感じ。普通無い会話だ。できればしないでほしい旨伝えた。早く終わりたいし。
院長が到着、待っている患者さんの治療を優先してもらい待機。そこへ、綿棒片手に衛生士さんが
来て、8番周辺に表麻(※2)をぬりぬりしてくれた。つまり、そろそろである。
呼ばれて行く。見慣れた器具類も恐ろしく見える。いつも自分が準備している浸麻(※3)も
自分に向けられるものだと思うと冷や汗が出た。「脱走」が頭をよぎり、あわてて打ち消す。
エキスト実況割愛。
痛くもなく、すぐに終わったが、どっと疲れた。歯と一緒にエネルギーも抜かれた気分だ。
薬を貰って医局へ戻り、ヘモグロビン風味のお茶を飲みながら椅子にもたれて休息。
よく頑張りました自分。人の何倍も怖がったわりに、きっと大した事なかったのかもしれないが、
でも今日だけは自分で自分を褒めたいと思います。
抜いた歯は、矯正の器具がついたままでなんかかわいかったので、貰って帰ることにした。
じっくり見てみると、咬合面の溝が若干虫歯になっていた。C1 (※4)だそうだ。いつの間に…。
家族に見せたら、妹は手に取って興味津々に観察していたけれど、父はザーッと引いたので、
写真をムサビ日記に載せようと思っていたがやめることにした。。
翌日、消毒に行った。
「順調だね。ここが落ち着いたら、反対を抜こう。一週間後くらいかな。」
ひえーーーーーーーーーー!
めでたしめでたし。
○用語解説
※1 縫合の意。抜歯後傷口が大きい場合、1針〜数針縫う。
※2 麻酔の針が刺さる部分に塗ってしびれさせておく。バナナ味。
※3 いわゆる注射の麻酔。
※4 歯の表面を覆うエナメル質が虫歯になっていること。
okina_maro@hotmail.com
›October 20, 2004
こわかった話
暫く、日記の更新をしなかった。申し訳ない。
ここのとこいつも頭痛に見舞われて、メールチェック程の時間でも画面に向かうと疲れていた。
なんでこんなに頭痛!?私はもう死ぬんですか?と思っていたが、この間の日曜に原因判明。
どうやら矯正の過程による一時的な影響らしい。バイトの時、最近頭痛が…と院長に話したら、
「それは噛みあわせが良くなって噛む力が強くなって、無意識のうちに噛みしめが起こってて
でも8番(※1)がひっかかってるから顎に負担がかかって側頭筋が……うんぬん以下略」
という説明を受けた。そして結論として、「じゃあ右上8番エキスト(※2)。」
とうとうこの時が来てしまった。
そうなると話は早いもので、1週間以内、いつでもいいよ、ということに。まじですか?
1週間、予約埋まってるではないか! 空きをみて? そう、なら好きな日にしちゃいますよ。
火曜の授業が休講で、水曜は元々授業ない日だから、火曜に抜いて水曜に消毒&念のため安静。
どうですか。オッケー?何時?え?1番に来て合間見つつ?ひえー!
そしてよく考えたら、明後日じゃん! こ、、心の準備が……
私は極度の怖がりである。人の何倍も大袈裟に考えて怖がる。
持病の神経症のせいもあるが、もともとビビリなのだろう。小さい頃からそうだったらしいし。
院長は大ベテランだから、普通に生えてて上顎で歯槽骨(※3)の軟らかい若者の親知らずなんて
数秒で抜いてしまう。そんな場面を何度も目撃しているのだが、いざ自分事となると……。
いつも見ていてわかってても、怖さに変わりはないのが実状。バイト仲間の女の子も、
最近親知らずが生えてきて、抜くことになりそうだけど、麻酔も初めてだし怖いから
私のエキストをじーっくりと見学したい、そして感想を細かく教えろという。みんな同じだ。
若いドクターは「耳に近いから、メキッってすごい聞こえるのが嫌なんだよー」
なんて言ってくる。怖がってる私に追い撃ちをかけるように。殴りますよ?
結局その日の夜は恐ろしい夢を見た。当日の朝は早くに目が覚めた。
おきなまろ疲れたので次回へ続く。
○用語解説
※1 親知らずのこと。中心から数えて8番目の歯。
※2 抜歯の意。表記はEXT。歯医者で「これはエキストだな」なんて聞こえたら、抜かれます。
※3 歯を支えている顎の骨。上の方が軟らかく、下の方が密で硬い。
okina_maro@hotmail.com