›March 31, 2012

星になります



突然ですが、おきなまろは星になります。



ウソではない。まだ3月31日だ。



大学院生の時に日記ライターを始めて、研究室、広報入学センターと、
だんだんと姿を薄くしてきたおきなまろであるが、とうとう星になる時がきた。
明日からおきなまろはムサビの人ではなくなる。
おきなまろの殻を脱ぎ、いち卒業生としてこの世を闊歩する。
何人のライターに置いて行かれただろうか。
やっとこの日がやってきた。



どんなふうにいなくなるかといわれてしまうと、やはりこれは積み重ねすぎたムサビ歴のおかげで、
おそらく今後学内を普通に歩いていても誰にも突っ込まれないほど自然だろうから、
結局は、居ても居なくても同じだと思っていただければまちがいないと思う。
そんなもんである。



いろんなことを学ばせてもらって、いろんな人に出会ったムサビ。
自分の中で、いかばかりのものかということを表現するとするならば、
がんばってがんばってひねくれてみても心の一部は常にムサビにあるという程、だろう。
それくらいの重さだ。
私に足場を与えよ、さればムサビをも動かさん、と言うくらい。
いや、わかんないか。
ひねりすぎた。
でも、説明したって、人にわかるもんか。
ごめんなさい。



一方、実体の方だがこれもまた、時にムサビに出るはずである。
手羽イチロウや竹林二郎をはじめ、いろんな人がいるムサビだ。
私が、ふとした瞬間に居る場所は、無数にある。



幸せだ。



ほいっと送り出してほしい。
星になるからには輝く予定だ。
何億光年先の星からもリアルタイムで見えるくらいにね。



ムサビの星。
これもまた、いっぱいいっぱいある。
どんどん増えている。
この3月にもまた、たくさん生まれた。
みんなも一緒に、キラッキラの星になろうよ。
さようなら、おきなまろ。
キミはもう卒業だ。



ありがとう。






さあ、旅立ちの時。



okina at 11:18 PM | Category : がっこう | Comments [3] | Trackbacks [0]

›June 23, 2011

アフロの旅立ち



まずはこちらをご覧下さい


『極秘アフロツアーの真実その1』

『極秘アフロツアーの真実その2』

『竹林二郎の驚愕』




この企画で、いちばんおいしい思いをしたのは、おきなまろかもしれない。
いいものを見た。

竹林兄さんが、一団を率いてキャンパスツアーから戻って来た時、
旗を持って先頭で歩いて来て私と目が合った瞬間、
漫画で表現するところの顔のサイドに汗のしずくがタラーッとたれた感じで、
ニヤッ… と笑ったんですね。


その顔見れただけで、なんか色々と報われた気分である。


おきなまろがこの作戦でやったことといえば、
事前の計画の話し合いにちょいと参加し、
高橋さんにアフロかぶせようぜとちょいと調子に乗り、
貰って困るほどの巨大で派手な花束をちょいと手配し、
配達場所を離れたところの人にちょいと依頼し、
アルバイトのシフトをちょちょいと調整した、その程度。
オーキャンの仕事があるから、アフロもかぶってないし、ツアーも参加してない。
というか私がアフロ要員で居たら、くそ目立つ…


いやあ、ごちそうさまでした。


2年半前、兄さんは私が勤めていた研究室までわざわざ足をはこんでくれた。
「今、入学センターがピンチだ。来年の行き先についてはいくつか話があるようだけれど、
 うちはおきなまろが来てくれるんじゃなかったら、他に誰が来ても同じだから、おきなまろが決めるまで待ってる。
 すでに部長には話を通してある。ぜひ、うちを選んで下さい。」
そう言って、over180cmのひょろ長い体を曲げ、深々と私に頭を下げた。

この時確信した。
こんな小娘ごときにでもきちんと頭を下げられるこの人になら、仕事において私はちゃんとついていけると。

その直感は間違っていなかった。
仕事のやり方、というか人間的に、いろんな面で私と兄さんは相反する性格であるがゆえに、
一緒に仕事をするのはとてもやりやすかった。
生意気にも、わがまま口答え反抗の連続の日々で。
でもそんなこと、誰にでもできるわけじゃないでしょう? 
完全に甘えていられたわけである。
働く環境に恵まれているというのは、とても幸せなことだと思う。
兄さんと組んで仕事をしなくなって久しい今、余計にそう思う。


ちなみに、あの七夕事件で手羽さんが騙して兄さんをブロガーにしたのは揺るぎない事実だが、
何を隠そう、こっそり裏で新ライターに兄さんを推薦したのは私だった。
今の今まですっかり忘れていたけれど。

アフロとサングラスと、愉快な言動でひた隠しにしているが、
竹林ブログの文章を読んできた読者の皆さんには、実直で丁寧で真面目な竹林二郎の人柄が伝わっているはずである。
人選間違っていなかったでしょう?


そんなわけで、「兄さんがいなくなるようなことがあったら私はすぐ辞める」と言い続けたが、
おとなしく聞きわけて送り出し、私は任期を全うしようと思う。
ありがとう兄さん。




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okina at 11:21 PM | Category : がっこう | Comments [1] | Trackbacks [0]

›April 09, 2011

震災その後



お久しぶりです。
ずいぶん長く更新してなかった…

おきなまろはどうしていたかって?ふつうにムサビにいましたとも。
というか、もうブログに何書いていいかわかんなくなってね。
学生、研究室スタッフ、としてなら書くこと色々あるけれど、
職員って、かぶりまくるじゃん… 公式っぽい情報はいくつもいらないし、
プライベート書くようなものでもないし。



そんなこんなだが、今回震災なんか起きてしまったので、気まぐれ更新発動。
あまりにも大きな出来事で、何をどう考えていいかも、まだまだわからない。
ひとつだけすぐに出た答えは、自分の大事な人、自分を大事に思ってくれる人が、
自分の周囲にたくさんいて、とてもありがたいということ。
一番大きいことだけど、まだそれだけ。


ここはムサビ日記、


ってことで、


自分とその周りのことを綴っていこうと思う。




あの日のことを少し。


あの時おきなまろは、倉庫の中にいた。
3月へ入って急に忙しくなってすこし疲れてきていた午後、資料をそろえる作業。
土曜に振替休日をもらっていたので、この作業が終わったら定時にあがって
デパートへ行って大好きなブランドのお洋服の春夏物先行展示会へ向かうんだ〜ってなもんで、
かるく鼻歌で、あと一息だ〜♪がんばるぞるんるんとか言いながら、倉庫内で一人荷造りをしていた。
そのタイミングで揺れ始める。しばらくシカトして鼻歌作業を続行。

が、揺れの大きさがクレッシェンドしていくにつれ、倉庫にいるのはどうかと思い、フロアに戻った。
途端、ドーッと揺れが大きくなり、足元が立たないのでカウンターにしがみついた。
高い棚の近くにいた同僚を呼んで手をとり、長い大きな揺れに耐える。
不思議なもので、やけに落ち着いていて、フロア全員の人の動きや表情を見ていた。今でも鮮明に記憶している。
しかし一方で、揺れがおさまったとき、手が震えていた。
自分の中のもう一人の自分、みたいなのを、初めてはっきり感じた体験だった。

倉庫の扉を開けてみたら、いなくてよかったと思う状態だったので、パタンとすぐに閉めた。
幼稚園から何度となく避難訓練を繰り返してきたが、実際にグラウンドへ避難したのは初めてだ。


その後はもちろん、デパートなど行けるはずもなく、ちっくしょーと思いながら、余震、待機…。
定時を前に解散&帰宅の指示が出て、皆帰路につく中、私は、なんだろうか、
妙に張りつめていてカンが冴えていたのだろうか、不思議な予感がして、自席を離れずにいた。
家に帰ったところでどうということもないし、自転車だし、帰れない学生はたくさん残ってるし。
私がフロアで最後の一人になった時、急に内線が鳴り、広報入学センターとしての仕事が発生。
なんかね、やっぱりな、という感じがして、その後は必死に対応しましたとも。
ひっきりなしの余震で、フロアに一人で、外は暗くて、もう怖いのなんのって冗談じゃないっすよ。
対策本部が急造されたけど、うちの部署は単独の部屋なので、孤立状態。
ただ、ニュースを見ていないので東日本のリアルをまだ知らず、静けさ時々地鳴り、キーボードの音。

すべてがとりあえず落ち着いて、帰宅したのは24時近く。
シェアハウスの住人は、誰もいなかったが、みんな大人なので特に心配はしなかった。
静かな家の中、眠れずにNHKを眺めていた。
翌日帰ってきた人に話を聞くと、児童施設の職員は、夜勤の人が来れなくて続けてシフトに入ったとか、
高校の先生は、生徒たちを一晩体育館で保護していたりとかで、働いてた。そりゃそうだなと思った。


その後のことを少し。
震災後3日くらいから、生活環境がガラリと変わって、不安な日々だが、一歩ひいてる自分、不思議だった。
しかしやっぱりもう一人の自分がいることを実感したのが、
久々に出勤して自席に座った時、グラーッと揺れる感覚がして、気分が悪くなること。
その後数日は席を離れた作業ばかりだったのが幸いだったが、しばらくはずっと地震酔いに悩まされた。
普通にフロアに入ってきただけで、足元から回りだすような感覚、今はだいぶ治まったが、地獄のよう。


そんな中、学生たちがとても頼もしいことを知った。
学内は入構が禁止されていたが、アルバイト作業があるため集まってもらった学生たち。
それぞれが不安とともに生活をしていて、作業中に停電があったりした中、いろんな話をした。
世の中の慌てたパニック行動を、つとめて客観的に冷静に見て、積極的に情報を入れ、処理している。
「義務教育から大学まで、今まで受けてきた教育のすべてが今、実を結ぶべく、試されていると思う」
というひとりの発言に、心をうたれた。
人々が、私が、思っている以上に、ゆとり世代の若者はたくさんの事を考え、知識を深め、生かす機会をうかがい、
静かに冷静に、大きな力を蓄えているということを、教えられた。日本には底力がある。間違いない。

そんなこんなで、卒業式の式典は中止になり、あっさり卒業証書授与が行なわれ、すぐに停電し、
余韻にひたる間もなくぽぽぽぽ〜〜〜んと卒業生は大学を追い出された。
しかし、ムサビは誇りをもって立派な人間たちを追い出した。きっと世の中に大きく貢献することだろう。





さて、
気を取り直して(?)、手羽氏がお題を出したという噂をきいたので、便乗してみようと思う。
小平市にあるムサビと、おきなまろの住処である国分寺の、4月9日夕方からお送りします。


●9時5時で仕事をする独り者は、スーパーにおいては弱者。

買い物のことである。
すでに水や牛乳やカップめんやヨーグルトや卵や、いろんなものが店頭に戻っている。らしい。
らしい。そのように聞く。もれなくそのように聞く。実際そうであるようだ。
おきなまろは出会えない。昼に買い物へ行かないから。最近は残業続きなので、夜じゃすっからかん。
シェアメイトたちも同時間帯に働いているので、冷蔵庫はすかすか。その日のものだけ買ってる感じ。
おきなまろばかじゃないの?と学生が教えてくれる。営業時間帯の違う店なら、夜でも売ってるよと。
夜9時すぎに一緒に行った国分寺の西友で、3週間ぶりに牛乳と再会し、涙した。私がばかだったよ…
野菜、とくに葉物もちゃんとある。茨城や群馬のものもある。
厳しい暫定基準の数値をクリアしてやっとたどり着いた葉っぱたちが、激安で売られている。
思わず買い占めたくなる衝動が起こる光景。それ、本当に必要ですか?と天の声が聞こえて踏みとどまる。
私が好きで行くのは、朝に品出ししてよーいドンの、夜は値引きシール満載の、生活感あふれるスーパー達。
でも国分寺にはいろんなお店があるし、個人商店もあるし、コンビニもあるし、まったく困ることはない。
頑なにスーパーにこだわるおきなまろだけが今日も空の棚の前に立ち尽くし、周囲は普通に回っている。


●外食は普通にできます。お弁当屋さん元気です。

震災から1週間たっていない時でも、いつも配達を頼んでいるお弁当屋さんは、通常の豊富なメニューで
健在だったということで、私やアルバイトの学生が歓喜の声をあげたのは言うまでもない。
スーパーで手に入りにくい鶏肉も、お弁当でもりもり食べることができる。
そしていつもの鷹の台風神亭も、停電中も営業し、いつものメニューで、打ち上げの我々を迎えてくれた。
風神亭は、被災地に炊き出しにも赴いていて、だてに神を名乗っていないお店である。すばらしい。
食べ物があるのは、スーパーだけではないのである!


●節電モードです。

あちこちで消灯している。学内もあちこちで、広報入学センターも3分の1を、消灯している。
余分な電気は使わない、という啓発ムードを作るには、ちょっと暗い世の中の視覚効果は大きい。
暗くてどよんとする空気、というのはあまりない。私は強い光が苦手なので、むしろ落ち着いてよい。
サイゼリヤまでもが、やけにムーディーな今である。


●ムサビは3・Bグループです。

計画停電のグループです。問答無用で電気が切れます。トイレなんて真っ暗です。
え?もう停電やんないの?あ、そう… これまったしっつれ〜いたしました〜


●西武線は平日は通常ダイヤで、土日に間引き運転。

ムサビの最寄り駅「鷹の台駅」がある西武線。ストライキでも止まらない黄色い電車たちが、
停電初期に、一網打尽にされた。弱かったですな〜 埼玉人の怒りはそれは大変なものでしたよ…
今はやっと、混乱もなくなった。日中は車内の照明を消して、外から見ると幽霊列車。
中にいるとちょっとわくわくする美しい空間ができあがっております。


●水、普通です。

ニュース後「ムサビは水道は大丈夫なんね?」という、新入生の親御さんからの電話をよく受けた。
今後は知らんけど大丈夫です。ムサビは小平市ですので。」
そらぁ心配するよなあ。(東京23区もすぐ数値下がったけど、一度数値出たら心配になるのもわかる)
でも、蛇口ひねると水出るのでありますよ。ありがたいことだ。
体できあがってる大人は、水道のありがたみを享受する機会だ。
ペットボトルは、「念のため」が重要である乳児にまわすべし。


●マスク人口が多いです。

放射能よけではない。花粉である。花粉が猛威をふるっている。どさくさにまぎれてひどいよ今年。
「屋内退避のエリアでは有効ですけど、東京ではマスクしても変わらないですよ〜」と専門家が
軽く鼻で笑いながら言ってたが、意味あるんだよ花粉には!ほんと手放せない!
桜が満開で気分もほっこり、ぶらり途中下車の旅、でもマスク着用、である。


総合すると、まあちょっとした不便があっても、ありがたいことに健康な一般ピープルは
個人単位ではとくに問題なく普通の生活をしている、ということ。
どこかしらに不安と、被災地への思いを持ちながら、それでも普通に生活するよう努力している状態か。
海外から見たら、日本沈没東京崩落くらいの印象なんだろうけど、
そんな東京の淵で、今日も仕事して、くだらない悩みでうだうだいって、ポテチ食べている、
桜の綺麗な春。


来週は入学式。
期待よりも不安がつのる新生活スタートだろう。
どこにいても不安になる時なのに、さらに新しい環境に一人で飛び込んでゆく新入生。
きっと必ず強くなる。
在学生とスタッフで、懐広くあたたかく迎えたい。

okina at 05:45 PM | Category : もろもろ | Comments [0] | Trackbacks [1]

›October 29, 2010

芸祭よ台風にまけるな



ムサビオリジナルTシャツ  過去10年分の在庫一挙大放出、半額セール!!


芸術祭の受験コーナにて、倉庫に眠っていた思い出のTシャツたちを販売します。


サイズはあるものだけ。文字通り在庫限り。なくなり次第終了。お早めに!


さてお久しぶりのおきなまろです。
先日の寒波の夜にやおら掛け布団を圧縮から解き、寒さという感覚が現実的なものとなって、
やっと(というか突然)元気をとりもどしたといってよいだろう。すこぶる快調、秋のおきなまろ。
さあ、祭りだわっしょい、芸祭だわっしょい。逸彩楽祭!


とか言ってると台風ですか。
3年前にも直撃を受け、受験コーナーが吹っ飛んだ記憶がまだ新しいが、
今回の台風はさらに大きく、本当に大変だ。

今年の芸祭は準備段階からかなりの盛り上がりとハイクオリティの様相なだけに、
台風の襲来があまりにもピンポイントすぎるのが悔しくてならない。
負けてはならぬ。負けてはならぬ。


とは言っても、安全第一。
ご来場の方、気を付けて! 
芸術祭開催状況の最新情報は、芸術祭HP(軽快な音が鳴ります)で確認を!
でもひとたび来場した折には、楽しめることまちがいなしです。
おまちしてます!!


さて冒頭のTシャツ発言だが、
おきなまろが、まだ暑い9月に、なんとか涼しい倉庫内へ逃げていたいと思い、
過去のTシャツを整理する作業をしていたら、意外にも販売できる感じに準備が整ってしまったので、
では在庫一掃セールでもやっちゃいますか、ってなもんで販売にこぎつけた次第である。

ムサビのTシャツは、質が良くシンプルで、とても実用的。
某彫●学科の人が素敵な作業着として着用しているあれとかです。
今年のモデルは定価ですが、以前のものは一律半額の500円!
この機会にぜひムサビTシャツをゲットして、一丸となって台風の威力を消してやりましょう。

ムサビ芸術祭、10月30日(土)〜11月1日(月)は皆でわっしょい。

okina at 10:43 PM | Category : | Comments [2] | Trackbacks [0]

›September 21, 2010

ダメ人間の心情



お久しゅう。おきなまろです。

はい。ばてばて。現在進行形で。
前回の更新が多摩美と造形大のオープンキャンパスか。
あの日は特に暑かった。あの後もずっと暑かった。そして今までずっと。


もう無理だ。
と言いながら、まだ生きている自分を不思議に思う。
しかし、普通に生きている周囲の人たちを見ると、もっと不思議に思う。
別の生命体なんだとつくづく思う。

気合い?
気合いは私がもっとも得意とするところ。気合いでなんとかなるならとっくにしてるんだけどなあ。


暑さで人間としての部分がどんどんだめになってゆく日々はせつない。
何をどう努力すれば暑さに強くなれるのか、全くもって不明なまま、
何もかも諦め、何もしていないと、思春期のごとく自分のことばかり考え、また気が沈み、
あ、そういえば洗濯物を干したままだった、ああ動けない、と気が沈み、
おそろしいループだ。


しかし、このループは不思議な副産物をもたらす。
体調が悪くて神経過敏になっている時は、ただただ外部から五感に受けるすべてのものが苦痛だが、
第六感的なものも過敏になる。
これはわりと、私の場合は良い方向に働く。
今年の夏は、憔悴しきっているのに、ある流れに流されるまま流れたら、
不思議なことに、あ、こっちだと感じるものがあり、そこで人生が変わるほどの発見と出会いがあり、
そのせいでよけい体力は落ちるのに精神的な部分だけどんどんと前進するという、不思議な経験。


やはり物事は多角的に考えるべきだ。
表面的な行動や現われる事象と、人間の心や空気の流れというものは、
かならずしも誰にでも一致するというわけではないのだ。


何を言っているのか、文章がよくわからなくなってきた。


とある大学の教授がテレビで言っていた、というのを又聞きしたこと。
人間は、たえず新陳代謝によって細胞が入れ替わっていくから、2週間前の私と今の私は全然別人である。と。

そんな感じだ。
一気に変わらないから気付かないだけ。
確実に、人は変わってゆく。
私も、この夏がすぎて、別人になったんだ。


どうもこうも、良いも悪いも、判断する気力は残っていない。
今この瞬間も、生命維持のために僅かでも尽力しているだけで自分をほめたいと思うほどだるい。
ただ、明日は今日とまた違う自分になる、そう思えば、
ひたすら守るものも、目指す里程も、今考えてどうこうなるものではない。
それならば、明日も生きていることを目標に、今日を生きればいい。


そう思って、とても清々しく、良い意味で、諦め切った夏。
まだ、終わらない夏。


明日また、会おう。

okina at 11:45 PM | Category : 個人的なこと | Comments [1] | Trackbacks [0]

›July 19, 2010

猛暑日の行脚と、vs高橋さん



お暑うございます。
ばててますよ。当たり前じゃないの。


さて。
おきなまろは、心配性で繊細なのだが、意外と人の目が気にならない。
アフロでサングラスな上に場違いなTシャツを着ている人と1日中一緒に行動していても、別に恥ずかしくもなんともない。
そんなわけで、撮影係は適任だ。

竹撮りの翁、ってなもんで、今年も竹林兄さんと一緒に、山へ柴刈りに行ってきた。


まずは、多摩美オープンキャンパス。
殺人的な太陽光線が照りつける山の上で開催していて人を大量に呼んでいるあたり、
もうこれはいじめだろう、何の罰だ、どうなんだ、説明しろ多摩美、とキレたくなるのはおきなまろだけであり、
大勢の来場者も竹林兄さんも楽しんでいる様子。

ではその様子をレポートしてみようか、とデジカメのデータを見てみると、


……資料写真しかないし!


兄さんのデジカメでアフロを撮り、今後のムサビのオープンキャンパス運営に参考になりそうなところを観察しているだけで、
もう、会場風景的な画像なんておさえる余裕なかったらしい。暑いしさ。

モウロウとした意識の中、ちゃんと撮ってた写真がこちら。
学食のタコライス!
おいしかったよ!

gakusyoku.jpg

で? っていうかんじですか?


まあまあ、仕方ないでしょ。もう夏は諦めるしかないんだってば。


え?なんですって?
サウナ?

sauna.jpg

もー、ばかじゃないの??


やはり美術系若者の、エネルギーはとてつもない。
たのもしい限りである。

多摩美の牙城は、やっぱりいつ見ても堅牢かつ柔軟。さすがだな。


反面、エントランスで会った米山さんは、元気そうにしてたけど、やっぱりちょっと元気ない感じでした。
米山さんは、会う時はだいたい体調が悪い。見るからにやばそうな時も多い。「子供からもらってさー」と、何度聞いたことだろう。
それなのに必ず至近距離で(というかベタベタ)接近してくるのだが、私が感染ったことがないので、きっとたいしたことない風邪を毎回こじらせてるのだ。
弱い、弱すぎる。十万石饅頭。 免疫upには生姜がいいですよ。米山さんが元気じゃないと、おもしろくない。
元気にな時にまた語りましょう!


まあ、私も暑さにやられて解けかかっているわけだが、そんなおきなまろにも声をかけてくださる方がいて、嬉しいかぎりである。
きゅっきゅぽん一家に出会い(偶然とはまさにこのこと)、カリメロさんに出会い(ほんとにありがとうございます)、やはり人との出会いはいいな、と身にしみるのである。
そして、やっぱりまずは最初におきなまろに声をかけてくださるあたり、アフロは声をかけるのに抵抗のあるいでたちなのだなと、再確認するのである。



続いて山の中へ分け入る。
東京造形大のオープンキャンパス。

zokeihole.jpg

しかーし、多摩美を回るのに予想外に時間をくった挙げ句、渋滞にはまり、着いたのはもう日が傾き始めた頃。
よし、ここは目的の情報をひとつgetし、あとはダッシュで見て逃げよう、兄さん、よーーい、スタート、、、
あ、見つかった… そりゃアフロだしね…、


というわけで、高橋さんに一瞬にして発見され、拉致され、強制収容(もとい紳士的な案内)を受けたのである。
多摩美よりも気温が低く、わずかながら体力回復したおきなまろ、猛スピードでメディアデザインをはじめとするデザインのエリアを視察!
序々に撤収作業に入る構内を、後ろ髪ひかれる思いであとにするのである。
でもそれだけではおわらない。


アフロ隊とは比較にならぬほどマジに視察に来られていた、京都精華大の皆さんの宴席に、
まだ翌日もオープンキャンパスだっていうのに飲む気まんまんの東京造形イケメンズと、ムサビの変なコンビが合流し、和やか会合。
同業者の集いって、話題に事欠かなくて楽しい。はじめましてでもあまり緊張しないですむ。

その後、飲み足りない造形大高橋さんとOさんとともに、2軒目では深めの話。
やー、なんかね、わかったわ。
昨年のオープンキャンパスで初めて高橋さんと会った時、なんか、この人苦手?いや、危険!?って思ったのね。
いや、ぜんぜんあれですよ、とても人あたりの良いジェントルマンですよ。真面目さと教養の深さもにじみ出てるし、
学生にも受験生にも美大広報人にも人気の高い方です。ほんとに。
タイムラグが大きい直感の持ち主であるおきなまろ、ではこの感覚は何の事だろう、と1年間考えていたわけね。
お酒飲みながら話をしてみてわかった。
見透かされるんだわ。おきなまろという人間の構造を、見透かされるの。なんでだよ。
こわいわー。これだわ。やっと判った。
で、こっちも、見透かされてること前提で感覚的な表現使って、わかってもらえると思って話しちゃうの。無意識にね。
あぶないっしょ。こわい人ですよ。


おきなまろは、こわいところには突撃してつぶさに観察し克服しようとする悪癖があるので、
酔ったノリで、明日も来なよ、行きますよ、となった造形オープンキャンパスに、本当に翌日乗り込んだ。
今年の造形、ファインの展示がいいと聞いていて、ちゃんと見れなかったから諦めきれなかったのが本当の理由だ。
夜中まで飲んで朝出勤している人物に対するアドバンテージを得るため、休日のおきなまろは朝は寝坊ぎみにして、
昼前までゆっくりすごし、学食で昼食をとってから顔を出すという手段をとった。
しかし、せこい手を使って絵画を案内していただきながらつぶさに観察しても、やっぱかなわないな。
敗退。
ヒットポイント献上。

お忙しい中、本当にありがとうございました。
行ってよかったです。すごくよかったです。

仕事意識そっちのけで個人的に楽しんだ東京造形2日目。
ワークショップに参加してみたり、展示スペースの学生に話しかけてみたりしたのだが、
造形のオープンキャンパス、いいっす。  まとまり感? 一貫性?
なんつうか、同じ意識が長い時間かけて全体に浸透したっていうそのこと自体すら来場者に伝わる感??
うまくいえないんだけど、こういうの、ムサビでもやりたい。
規模的にそれが叶うかどうかが難しいところだが、やってみたい。夢が広がった。


いろんないろんな皆様、大変お世話になりました。





さて、今朝起きたら、ぐるーーーっと世界が回りましたよ。
ひどいめまいですよまったく。
それでも出かけなきゃいけない予定があったもんだから、がんばったけど、明日からまた1週間フルで仕事だぜ?
だいじょうぶか自分!? 夏の自分ほど信用できないものはない。
まだ地方出張もひかえているのに、こんなにばてていていいものか。
ごはんたべよう。
充実感だけでは栄養が足りない。
得たものをエネルギーに変えるべく!


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okina at 09:02 PM | Category : 仕事関係 | Comments [2] | Trackbacks [0]

›June 18, 2010

髪を切った私に違う人みたいと



オープンキャンパスが終わった。
やー、走り回った回った。
終わった。無事。
ホッ。


よかった。


みなさんありがとう。


今年もいい経験いっぱいできて、いっぱい勉強になりました。


今は燃え尽き症候群。

ちょっと重症。
疲労が回復するどころか、日に日にやつれてゆくこの不思議。
ま、ちょっとすりゃ戻るだろ。
すぐ次は進学相談会の季節。
受験生のためならえんやこーら。


さ、 て、

オープンキャンパスのちょっと前に、髪をきった。
ばっさり。

何で切ったのって良く聞かれる。
おかっぱがトレードマークだったし、それを続けるって言ってたもんだから。

でもほら、気分屋だから私。
飽きたの。いきなり飽きたの。
だって流行りすぎでしょう。
学内でも、ものすごい率だよ。
3年前にこの頭にする時は、ほんとにいいんですか?って聞かれたんだよ。
それがいまや、石投げりゃ当たるほどいるよ。
きもちわるい。

だから切りました。
全く流行ってない髪型にしました。

ばーちゃんが、ベティちゃんみたい、と言って、ものすごい気に入ってくれて、
もうずっとその頭でいてくれと言う。母ちゃんは、天パーだった幼少期に戻ったみたいという。
やたら周囲に好評なので、ま、良かったかな。


あまりにも雰囲気が変わりすぎて、人に気付かれないことがとても多い。
知っている人にも素通りされることが多く、こんにちはーと言うと、怪訝な表情ですれ違い、
後ろの方から、あー!おきなまろさん??えっ?わかんなかった!びっくりー! みたいなことがすごく多い。
とにかく、誰しもタイムラグが起こり、その後「えー?」に濁点のついたような声をあげてくる。おもしろい。
課長などは、私がこの頭で最初に出勤した時、コントかと思うような2度見をしてきて笑った。
普段、なぜかわからないけど異様に存在感があって悪目立ちする私なので、
人に気付かれないで存在ごとスルーされることの多い日々は新鮮。
なかなかこれも快感であります。

ちなみに、おきなまろさん! と一発でわかった人は、ジャスミンさんのみ。
さすがです。ごまかしきかないわー。 
やっぱ中身って外に出るね。
この年齢になったら、外見にも責任を持たねばならぬと思いつつ、どうすりゃいいのかよくわからん、今日このごろ。
そんな微妙な外見のおきなまろですが、これから相談会の季節、またあちこちに出没するので、
よろぴく。

okina at 10:26 PM | Category : 諸々 | Comments [2] | Trackbacks [0]