リアルな美大の日常を
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ムラカミワールド
もう過ぎたことですが
ノーベル文学賞、村上春樹さん受賞ならずでしたね。
ここのこにとって村上春樹というと小説よりエッセイの方がなじみがよく、
特に「村上朝日堂」シリーズが好きなのですわよ。
日刊アルバイトニュースという雑誌のコラムに連載されてたのだけど
文庫で発行されてから何度でも読み返してしまうというか、たまに読みたくなる本なのです。
ヤクルト(野球チームの)とマラソンと猫と食べもののことなどが
さらっとしかしこだわりを持って書かれており、ああこの人は自分とは違う感性を持っているが
(このあたり当時10代だったのに不遜。若気の至り)おもしろいなあと思ったしだい。
安西水丸さんが挿絵を描いていてそれも力が抜けてていい味が。
印象に残ってるのは
ロンメル将軍が列車の食堂車でウィンナーシュニッツェルを食べてる図というのをさらっと描いてたくだり。
大村益次郎が冷奴を食べてるのもあったな。
食べものがおいしそうに描写されてるのが印象に残ってるのかやはり食い気が勝ってる。
コロッケ好きというだけあって「うさぎ屋」という定食屋さんのコロッケ定食の描写は白眉です。
ここを読むとエシャロットを刻んだソースで揚げたてのコロッケと
ぴちぴちとしたスパゲッティのサラダと
香ばしい麦ごはんが食べたくなります。
それと
村上さんがお店をやってる当時、(今はあの有名なアートディレクターの)山口昌弘さんがバイトに来ていて「あんまり使えないやつ。成績もよくないらしい」などと評価されているのだけど
後日、あふれる才能が開花して仕事で成功!に接し「武蔵野美術大の成績評価はアテにならない」
などと書かれていてそれもちょっと記憶に残ってました。
文庫でさらさら読めるのでよかったらどうぞ。クスッと笑えてちょっと不思議なワールドが味わえます。
さっそく注文しました!
投稿者 poncho : 2012年10月14日 07:53
poncho さん
おお!すばやい
村上朝日堂はシリーズになっていて「村上朝日堂の逆襲」「ヤッホー」
にあったエピソードと記憶がクロスしてるかもしれません。
すみません。
お気に召したら続けて読んでみて下さい。
「船橋市は毛虫は多いけどピーナッツの産地なのでピーナッツバターは
とてもおいしい」とかもツボでした。
投稿者 ここのこ : 2012年10月22日 07:18