ありがとう水刷毛

なかなか日記も書けないのですが…印象的なことだけ

湿しにつかうために水刷毛という、ヤギの毛をつかった、大きい刷毛があるのです
(湿しについてはこちら
同じ種類の刷毛をもう一本、ドーサ(にかわとミョウバンを混ぜたにじみどめ)を和紙に引くのに使っています。
いいお値段だから、みんなで共用のをつかっています。

いままで使っていた二本はもうぼろぼろで、いつからあるのかもわからないし、
毛はすり減っているし、木も変色して、一本は針金で補強してある。
最近は、湿しているうちに毛が抜けて和紙についたりするもんで、こまったなぁ、ってことで
研究室にお願いしてあたらしいのを出してもらった。
したっけ、しろいし、ふわふわだし、毛の量も2倍くらいでびっくりした。

そこまでがんばったんだねぇ、、たくさんの学生の制作を支えたんだねぇ…ってみんなでしんみりしてしまい。
神棚なんてないけど、入口の横にひっかけて、まつっていた。
他の版種の先生が「これはちゃんと供養しないと」というので、みんなでそうしよう!となった。
でも、ムサビは(っていうか今はどこも)かってに火をたいてはいけないし、神社に持ってく?バーベキュー場?
とかどうしようかね?と考えていた。

ちょうど先週、アヒル池のそばで火を燃してるおじさんがいて、
何してるんですか?って聞いたら日本画のおもちつきのもち米をたいているらしい。
友達が、事情を話したら、もっておいでというので一緒に供養させてもらった。

ぱちぱちとあっけなく燃えたもよう。
友達とあぁぁぁぁぁぁ(泣)となった。

おじさんは刷毛について「頑張ったねぇ」と感心していて
「刷毛も頑張って仕事してこんどからは君たちを見守るんだからがんばらないとだめだよ」といってた
がんばろう。

投稿者:kobato : 2010年12月21日 23:31

トラックバック


コメント: ありがとう水刷毛

いい話だ。
がんばって!

投稿者 : 2010年12月22日 08:18

私もいい話だと思いました。

造形とは関係の無い仕事をしていますが、
仕事の本質を語っていると思います。

一途に何かを求めるうちに得られた財産ですね。
在学中には様々な沢山の財産をつくられたことと存じます。
卒業後は自信を持ってご活躍ください。
お祈り申し上げます。

投稿者 ふらのパパ@油絵2年の保護者 : 2010年12月23日 05:59

名もなき方

コメントありがとうございます!
一か月もほっといてすみませんでしたぁ!
水刷毛と応援してくださった皆さんのおかげで卒制も無事終わりました!

投稿者 コバト : 2011年01月25日 21:41

ふらのパパさん
こんばんは!
旭川出身のコバトです!

たくさんの財産…
形になったものから、心の中にたくさんきらきら沈んでいるもの…
わたしは確かにここにいて
たくさんのものとたくさんの人と関わって過ごしてきたんですね。
これからもがんばります

投稿者 コバト : 2011年01月25日 21:51

コメントしてください




保存しますか?