ムッシューパスタナク

お久しぶりです。
バタバタしたり弟の試験でパソコンを占領されていたりしました。

今更の話題なのですが
版画の特別講師としてベルギーの銅板作家、モーリス・パスタナクさんにお話を伺いました。
パスタナク氏はベルギーの通貨がベルギーフランだったころ、紙幣のデザインをしたというすごい方です。
(でも紙幣の話はできれば思い出したくないくらい大変だったそうです笑)
通訳は亀山智英さんという、こちらも銅板作家さんです。

初日は技法的なことを教わりデモンストレーションを見ました。
道具の使い方、どの道具がいいか、コツ、制作手順、などそれは懇切丁寧に。
銅板は私は集中授業と選択授業でくらいしかやりませんでしたがわかりやすかったです。
そのあと夕方からは版画以外の学科も対象にした特別講義。ベルギーの大学の紹介とアートについてのお話。

翌日は先生が教鞭をとっているベルギーの大学の学生たちの作品を見せていただく。
そのあとは質疑応答。
先生の作品も見せていただきました。
先生の作品はとても白と黒の幅が広いです。
一旦真っ黒になるようにした版を磨いて白やグレーのトーンを出す手法です。
また人物描写にかなりのリアリティがあるのですが、実際の風景という感じではなく…頭の中で考えるそうです。
ややこしい技法なのにすごいなぁ…

土曜日は先生の最後の出講日ということでお別れパーティをしました。
個人的に少し話を伺いましたが、フランス語があまりできず…。聞き取れるのに答えられず…。
結局友達に英語で通訳をしてもらいました。
木版はどう思いますか?と伺ったところ、まず浮世絵という文化の下地があるのは素晴らしい。
現代の浮世絵と異なる表現も素晴らしい。とのことでした。
また、2日目の質疑応答のさいに、日本の学生や若い作家の作品の印象は何ですか?という質問では
アジアの大学をいくつか回ったが日本のムサビの学生の作品はとてもクオリティがたかい。
学生というより作家としてみているとおっしゃっていました。
そのお言葉に恥じぬよう頑張りますです…

パスタナク先生はかなり丁寧に学生と向き合って質問に答えてくださいました。
パスタナクさん、亀山さんありがとうございました。

モーリス・パスタナクさんの個展は今週月曜日から行われています。

投稿者:kobato : 2010年11月16日 00:32

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