教育実習生きゅっきゅぽんがゆく パートセブン の巻

前回の続き

ついに査定授業前の授業を終え、準備満タン!!

・・・なハズのきゅっきゅぽんであったが・・

授業はあえなく失敗
気落ちするももう査定授業は目前に!!

もう失敗はゆるされんっ


さあ もうやりきるしかないのだった!!

○○○○○○

それではきゅっきゅぽんの査定授業の様子を報告いたします!!

しかしこれらの準備は前回の授業前にも行っていたので
きゅっきゅぽんの授業ダイジェストとしてお送りいたします


さて
きゅっきゅぽんの授業テーマは「オリジナルキャラクターづくり」


そしてオリジナルキーホルダーに仕上げるのが最終目標である!

というわけで参考作品を作らねばならない

受験生時代はいい作品をつくらねばイワユル“参作”という
ポジションに抜擢されることなんかないのだが、センセイが作れば
なーんでも参作になっちゃう

ウレシイか

うれしくないぞっ!!
責任重大だ!!

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夜中にコソコソと内職をする

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ウン  ウン  こんなかんじでキャラクターを描いて・・


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切り取って色紙の背景に貼る!!


これポイント!!


ほんとうはただ白い紙に描いてオワリなのだが
なんともあじけなく オリジナリティーにも欠けるので
いろんな色の背景を選択してはっつける方式を考えたのだ


こうすれば 短時間で
背景に色がつくし クオリティーもアップする!

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キャラクターの名前を入れ
周りをシールやスパンコールで飾って完成!!

これらの行程を

分かりやすく順を追って説明し、
かつ 短時間ですまさねばならない!!


続いて準備したものは さきほどの色カード

ななんと

23色!!

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びっみょーな色まである

100均にある「暖色・寒色」それぞれ11色入った色厚紙で
それをカードサイズに地道に裁断したものである


それを並べて
きゅっきゅぽんの独断と偏見で勝手に色に名前をつけて
並べてみたのである

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たくさんの中から「チョイスする」という感覚は
バイキングのようで きゅっきゅぽんはわくわくする

それでこのようにしてみたのである


しっかも!!


この100均の紙は本当になんともいえん色
やもするとまったく見向きもされないようなジミーな色まで
入っているもんだから きゅっきゅぽんは考えた


くるしまぎれに


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ちょっとおしゃれなネーミングにしてみた

名前だけで 「地味な色」が「繊細な色彩」に思えないだろうか

どうかなあどうかなあ

悩みつつもちょっと楽しいきゅっきゅぽんである


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コチラもなんと100均のシール!!


ちょきちょき切って日本画でよく使う絵皿に入れてみると
なんだか宝石のようでわくわくする

とにかくチープさをわくわくに変えるために
きゅっきゅぽんは必死であった

そしてできたのが

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素材バイキング


生徒のみんなはどんな反応してくれるかしら?


期待と不安


そして授業前にコッソリ撮影した
授業の板書である


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○短時間で
○わかりやすく伝える


きゅっきゅぽんの抱えるこのふたつの問題!!

それを解決できる方法は
やはり、黒板上で実践しながら左から右に向かって順を追って進める

やることの流れを徹底的に示しておくのである
そして授業の最後にやることを一番右に時間とともに示しておく

これで もしきゅっきゅぽんがなにかをを言い忘れても
板書ががカンペになって助けてくれる!という
生徒もきゅっきゅぽんも助かるスバラシー作戦である


satei11.jpg


前回までの作業の確認をおこなう


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キャラクターに色をつけた後、切り取って
背景の色紙に貼るのだ!! ということを実際に切り取ってある
TPシートで説明する


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背景の色でイメージはどう変わるのか、


キャラクターの名前の文字デザインで伝わるイメージはどう変わるのか

satei14.jpg


その後は飾り付けよう!!

ということも流れの中でシッカリ説明

もう失敗はできん!!

短時間で、わかりやすく、かつおもしろく!!

これがきゅっきゅぽんが少ないノウミソをふりしぼって
ない技術を熱意でカバーしようとした結果であった

チャイムはなり、階段のむこうから生徒たちのざわめきがきこえてくる

きゅっきゅぽんは見えないねじりはちまきをデコにぎゅっとまいて
「さあいらっしゃい!!」と 気合いをいれるのであった!!


○○○

数時間後


校長室において開かれた反省会


担当の先生、授業を観に来てくださった先生、教頭先生、校長先生、そしてきゅっきゅぽんが シリが深くめりこむソファにすわり 指導を受ける場

それが反省会

そこで きゅっきゅぽんがいただいた言葉

「すばらしい授業でした
技術面ではいろいろあったかもしれないが、生徒がものすごく楽しそうでしたし
なによりきゅっきゅぽんさんの顔がいきいきしていました」


きゅっきゅぽん、実際 授業がどんなだったか
あんまり記憶になかった


嵐のようだったからである

けれど 前回と感覚は違っていた


たくさん考えただけに

「とにかく楽しんでもらおう」

という一貫した想いがずっとあった


その言葉をもらってはじめてきゅっきゅぽんは
それが伝わったのだと思い うれしさがこみあげてきたのだった

けれど、 きゅっきゅぽんがもっと嬉しかったこと


担当してきたクラスの生徒だったということもあり
生徒のみんながきゅっきゅぽんを助けてくれたことである


積極的に手を挙げて発言してくれたり

楽しい雰囲気にしてくれたり 

職員室では「騒がしい学年」なんて言われていたのに

とってもいい雰囲気で授業をみに来られた先生方がクラスをほめていたこと

さらに 作品の続きをやりたい人は
放課後美術室にきてね〜 と言うと

全員 

きてくれたのである

きゅっきゅぽんのほうが遅れてくると

「なんしよんか!! さっさとあけんかゴルァ!!」


と かわいいようなかわいくないような発言をしつつも
いっしょうけんめい作品を作ってくれた


素材バイキングを囲んで わいわい作業した
その放課後が きゅっきゅぽんはほんとうに


心から

うれしかったのだ


そうしてできた作品の一部を遠景ですがご紹介


satei15.jpg

クラスの担当の先生が


「授業以外で積極的にかかわった生徒が、授業を助けて、つくってくれるんですよ」


とおっしゃった

実習中は日誌に指導案、その他

生徒の生活ノートを見てコメントを書いたり、

自学自習ノートの点検をしたり 様々なデスクワークに追われていたが


「そんなのはあとだ! 生徒のところにいけ!!」

と言われていた理由がその時分かったのだった


生徒のことを見に行って
一番みられていたのはきゅっきゅぽんだったのかもしれない


うまくいかなくても 進むしかないのだというふんばりを
生徒たちのほうが知っていたのかもしれない


こうしてきゅっきゅぽんの査定授業は終わったのである

きゅっきゅぽんの、というよりも


みんなにつくってもらった査定授業が終わったのであった

投稿者:kkp : 2012年07月23日 04:10

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コメント: 教育実習生きゅっきゅぽんがゆく パートセブン の巻

お疲れさまでした!
きゅっきゅぽんさんの一生懸命さが、こちらにまで伝わってきました。
生徒達にとっては、きっと思い出に残る授業だったと思いますよ。(^^)v
私も、指導というお仕事に関わっているので.. 
きゅっきゅさんの授業報告に、大切な事を思い出させてもらいました。

きゅっきゅぽんさんの今後のご活躍を楽しみにしています★

投稿者 もちゃはは : 2012年07月23日 07:47

きゅっきゅさん

すばらしい教育実習でしたね。(・∀・)
すごいっす。
情熱、エネルギーを感じました。
私も若い連中に、仕事は、「段取り八分」であると
よく言っておりますが、
まさに、
きゅっきゅさんの事前段取りの良さが、
素晴らしい授業につながったんだのだなあと。
この体験を活かして、更なるステップアップに
つなげてください。期待しています。

指導側の熱い思いが、大切ってことを再確認しました。m(__)m
ありがとう。

このような授業なら自分も参加したかったbutapoppoでした。(^_^;)

投稿者 butapoppo : 2012年07月23日 08:14

・・・お疲れさまです。

素敵な授業でしたね。

一生懸命なきゅっきゅぽんさんの姿に

目がウルウルしてきました。

投稿者 ザラメ : 2012年07月23日 08:24

きゅっきゅさん

○○○

数時間後

・・・ってところから始まる場面展開後のストーリー、まるでリアルな学園ものドラマを、手に汗握ってみるような気持ちで読み、

そして、「素晴らしい授業でした」のあたりから、不覚にも鼻の奥がつーーーんとなりましたよう。

ビバ、教育実習。

ビバ、いつもほんまもんの本気のきゅっきゅさん!!

投稿者 ドラドラ : 2012年07月23日 12:41

きゅっきゅは、先生になるんか...

まあ、企業のデザイン部署に行っても力の弱い所で、苦労するからな。華やかなとこだけど、美術を全く知らない人から「もっとクールに、もっとホットに!!! 何だこりゃ... こんなことでビジネス出来るかばかやろう」などと言われるからな(そんなことをデザイナーに言ったのは、12年前の音量子だ)。

教員採用試験は相変わらず難しいんか。受かるコツは、「何が何でも受かってやる」という意思だ。

投稿者 音量子 : 2012年07月23日 22:52

感動した!涙が・・・

美術の先生素敵じゃないか^^

美術少年だった幼い頃の俺をときに叱りたくさん褒めてくれた美術の先生達。

小学校の頃のヒゲが逆さの顔みたいだった桑原先生。
中学の頃の美術部のお母さん的存在だった村井先生。
高校の頃、休み時間に美術準備室に行くと昼寝をしていたムサビの油出身の愛執たっぷりおっさんの田村先生。

みんな大好きな先生達だった。;;

きゅっきゅぽんには素敵な美術の先生になる素質がおおいにあると俺は思ってる。

ガンバレよきゅっきゅ!(o゚Д゚)ノダーッ!

投稿者 伊藤 タケル : 2012年07月24日 00:40

きゅっきゅちゃんならきっとやってくれると思っていました。

期待通りの展開で嬉しい限り。

お疲れ様でした。

一生の思い出ができましたね。
しかも作品が残ってるっていうのがうらやましい。

きゅっきゅちゃんの更なる飛躍をお祈りしています。

投稿者 poncho : 2012年07月25日 08:37

>もちゃははさん

ありがとうございました!

指導するということの
責任と苦労を体験することができました

大変ですね
けれども自分自身を知るきっかけにもなりました!


>butapoppoさん


実習中から、あたたかいコメントにはげまされました

ありがとうございました


>仕事は、「段取り八分」である


そうなんですね!

ゴビカンや実習等を経験して そういう場面に遭遇すると
段取りの途中で「これをやっても意味あるのかなあ」と
思う瞬間があったりしました


でも そういう見方があることを知って
安心しました


やっぱり、できるかぎりの準備が大切なんですね

>ザラメさん


ありがとうございます!!


一生懸命にやれる環境に感謝です

とてもよい経験をさせていただきました


応援ありがとうございました!!

>ドラドラさん


ドラドラさんにそんなことを言っていただけるなんて
おそれ多くてでも嬉しいです!

ほんとうにありがとうございました


教育現場はつくらずともドラマに満ちあふれていますね
嵐のような3週間でした!


>音量子さん

デザイナーさんも苦労が多いのですね・・

なんとなく、美術をやる人は心の中にライオンがいて
その力でモノをつくっているのですが

そのライオンを調教したり芸を教えたりする人間が
別に必要な気がしています


だから「それでビジネスができるかばかやろお!!」と
言ってくれる方はありがたい存在だと思いますよう!


きゅっきゅぽんの場合はしつけの悪いタヌキをもてあましているもので・・・


>伊藤タケルさん

あああありがとうございましたー!!!


そんなに記憶にシッカリとくらいついている
美術の先生たちは すごい先生たちだったんですね!

先生って偉大だ・・・!


応援ありがとうございました


> ponchoさん

ありがとうございました!!


そうですね きっと一生忘れない経験です

ああそうでした
作品は 生徒みんなに返却いたしました


だから写真でのこっています

ちなみにきゅっきゅぽんが作った参考作品も
争奪戦になり すべて売り払われました


きゅっきゅぽんの作品がはじめて争奪戦になるという後にも先にもないすばらしい状況でした  

投稿者 : 2012年07月27日 02:07

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