リアルな美大の日常を!
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未知のミチノ!! の巻
両親が来てくれたときに
スーパー甘やかしタイムとして電気膝掛け(毛布ではなかった)
とミニ加湿器を購入していただいたのだが、この加湿器
いいぞっ!!
(報告)
ほんとうにエンピツ削りくらいのささやかな大きさながら
じつにその機能は優れている
500ミリリットルペットボトルに水を入れてそれを本体にぼこっとさしこんで
なんだか エンピツ削りにペットボトルがつっこんだような
一見マヌケな形状なのであるが
彼がはき出すモワワンとした蒸気が 空気中にとけ込んでいく様子を
ながめているだけで なんだかほっぺたまでしっとりしてくる気がする
実際 コレを稼働させたまま眠ると 翌朝のどが痛くならない
実によい!! スンバラシイ商品だこれはあっ
しかし この蒸気をあえてスン と吸い込んでみたとき
きゅっきゅぽんの脳のカタスミにとある記憶がよみがえった
それは とても いまわしい記憶・・・・
おそらく幼稚園から小学校低学年くらいであったろう
きゅっきゅぽん(とたぶん河童も)は 冬になると
“ミチノ”(だった気がする)と呼ばれる なんだかわけわからない機械によって
健康維持をさせられていた
健康維持にかかわるほとんどのことがらは
子どもにとってココロの不健康促進になることが多い
このわけわからない機械というのは ちょうどこの加湿器のように
エンピツ削りから蒸気がボワワワワワワワ と噴出され
その蒸気の噴出口に 口をポカンと開けて待機し その蒸気を口で受け止めながら
一定量のタンクの水がなくなるまで続ける まことに妙な行為である
このタンクの水に数滴 薬だかなんだかをいれておくのがミソである
おそらくは この行為の目的とせんことは 風邪予防か
セキ止めか ぜんそくのなんかか とにかくまあ 気管系にはたらきかけたいという
魂胆は見えみえなのである
とにかく この蒸気を吸っている間
ぽっかんとあけた口のなかは 熱い水がたまり
誠にマヌケな面構えで 限界を超えた水分がダラダラダラーッと口からこぼれ出て
それでもなお 容赦なく蒸気は出続ける
きゅっきゅぽんは じーっとタンクの残り液体量とにらめっこしながら
ただひたすらこの苦痛な時間をたえていたのであった
こいつの名前が ミチノ(不確かだが)
ごじらの口から「ミチノやるよ」という言葉が発せられると
とたんに子どもたちは 戦闘態勢にはいったものである (そして必ず負ける)
・・・
ということを きゅっきゅぽんはふとこの加湿器の蒸気のニオイをかいで
思い出したのであった
ためしに 加湿器の霧を口で吸い込んでみたが
窓ガラスに映った 加湿器の霧をすする着ぶくれ女の姿にギョッとして
やめたのだった