イミテーション・ゴールドに恋して の巻

日本画に限らずとも得てして金箔っちゅうものは高い

10センチ四方の大きさで一枚200円と少しする


これだけを数十枚買うとなると 経済状態がキンパクしてしまう

ところが・・・・だ


最近ムサビの日本画内でまことしやかに語られている上野に
ある画材店には ベラボウに安いものがそろっている


きゅっきゅぽんと友人は その所在を教えてもらい
2ヶ月ほど前にそこへ行ってみた


驚きである

絵の具がSKI堂の約3分の一のお値段でしかも本物

さらには 雲肌麻紙という畳一畳分でうまい棒500本食える最高級なやつも
なんとお値段5分の一  さらにはドウサまで引いてある上に裏打ち済みときている


かくして ムサビ日本画生にとって伝説的な店となったわけであるが
そこで きゅっきゅぽんは 最上級にすっごいもんを発見した


金箔 100枚入り  1000円ナリ

ドッヒャアアアアア


なんじゃこれはどういうことだ 
100枚で1000円となるとつまりはどういうことだ

通常200数十円が  ジウエン・・・・


これください


次の瞬間きゅっきゅぽんはそう口走っていた


だがなぜそんなに激安なのかキニナルので
理由を尋ねてみると なんとそれは金箔でありながら“メッキ”であるとのこと
つまりは表面だけということである


だがね きゅっきゅぽんは 


カマワン!!!!

ホッホッホ
はっきり言うが 今のきゅっきゅぽんの作品にはこのくらいの
インチキな金箔 名付けてインチキンくらいがちょうどよいのようっ

本物を使わんとやっぱり独特の良さはでないなんていわせんぞ

以前 純金箔を使っていたきゅっきゅぽんであったが
根っからの貧乏性であるために おそれおおすぎて 一枚の金箔を
ピリ、ピリ、ピリと こんまかく きっては画面の様々なところに配置

一枚ドーン なんてこともできずにそれこそ金箔の良さなど
表現できようはずもなかった


ところがだ! すべてはこのインチキンできゅっきゅぽんの
大いなる 作品ゴールド化願望が達成されるのだ これはなんとスバラシイ!!


ということで さっそくきゅっきゅぽんは画面のインチキ化・・・
じゃなかった インチキン化を試みる


使ってみて分かった

これはかなりのシロモノである


金箔は 少しの空気の揺れで クシャっ となってしまい
ウッスーイ紙にいったん貼り付けてからピンセットのようなもんで
丁寧におしていくものなのだが

インチキン こいつは あろうことかなんと 素手でつかめる

一応 風がふけば イヤンイヤンとしおらしいフリはするが
どんなに乱暴にあつかっても やぶれやしない

しかも ラップのように安っぽいシワができる始末


いかにも表面的なびんぼっちゃまくん的素材だ!!


しかしながら こう丈夫でしかもこれだけ安いとなれば
どんどん使えちゃう 

インチキでも 金は金だ  

そのまばゆい輝きに きゅっきゅぽんはくらくらしちゃうのだ

ということでいずれ 純金に見合うものを描くことを夢見て
せっせと画面をインチキで塗り固めるきゅっきゅぽんであった・・・

投稿者:kkp : 2011年11月23日 02:11

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コメント: イミテーション・ゴールドに恋して の巻

きゅっきゅぽん様
うわー!すごい情報ありがとうございます。
「いやんいやん。。。」箇所に大爆してしまいました。。。
小生、ド・素人ながら西アジア細密画を習っておりまして(只今ちとお休み中) 金箔・金泥がもったいなくて使えず金不透明水彩を出来るだけ多用しておりました。。。
インチキンとはすんばらしい命名、ネーミングの妙いつもながらに恐れ入りました。ありがとうございます。
できればひっそりとそのありがたき店名おばおしえていただきたく、、、できればで。ヒントでも可でございます、かしこ。。。

投稿者 takacha : 2011年11月23日 14:58

きゅっきゅぽんさん、

インチキン、全然必要のない私だって買いたくなるお値段(^^;)
「取り敢えず値切ってみる」を、座右の銘とする私でも恐れ入って値切れない値段です。

来年の作品が楽しみです!!

投稿者 視デ母 : 2011年11月25日 16:41

きゅっきゅ様、こんばんは。
イミテーションゴールドでも、作品がゴールドの輝きを放っていたら
りっぱな錬金術?

金箔って、薄ーい薄ーい紙に挟んで叩いて作るのでしたっけ?
ずいぶん前にテレビで、金閣寺の内壁に金箔を貼る映像を見たことがありますよ。
職人さんがずっと同じ、かなり無理な姿勢で息をつめて作業しているの。
何か見ていて神々しい感じがしましたね。

投稿者 yukihaha : 2011年11月25日 18:48

>takachaさん

西アジア細密画!! なんかものすごくマニアックなかんじがしますすごいですね!!


そのお店は「陽華堂」といいます
中国の方が経営されている個人の日本画画材店です

調べたのですが このお店 ネットでは出てきません!!
知る人ぞ知るというかんじでしょうか


うまく説明できるか分かりませんが

まず 不忍池の隣をはしっている大きな道路
「不忍通り」を根津方面に歩きます

「池之端二丁目」という信号の手前だったか奥だったか
その近くです
その不忍通りの左側にあります 
日本画の絵の具ビンがずらーーーっと ならんだお店です

>視デ母さん

これは!!

もう学生にとっては最高です

このお値段で 金箔だぞDOYA!!
と ドヤ顔をきめることができます

>yukihahaさん

>職人さんがずっと同じ、かなり無理な姿勢で息をつめて作業している

ああ 

もう 金箔自体が完成された作品だったんですね・・・

それは・・・ 高いわけですね


だから本物は輝きも神々しいんですね・・・

投稿者 きゅっきゅぽん : 2011年11月29日 02:55

きゅっきゅぽん様

お懐かしや、元気に立川へと向かう電車に乗られている姿が目に浮かびます。日本画専攻なんですね、 人文コース在学中は少しユニークそうなお嬢さんという印象でしたが、その片鱗が垣間見えていたのでしょう。三者面談でお父さんが「この子には主要5科目以外を頑張りなさいと言ってます」とおっしゃってたのが大変に印象に残ってますよ。

自分の道を淡々と追い求めてください。
                    高校二年時の担任より

投稿者 スタインベック : 2012年01月01日 18:17

>スタインベックさん


あああ!! 先生!!

宗像のリチャードギア先生ですか!!

あああ とても驚きました


そして懐かしくて涙がでました


人文コース卒業後 2年間足踏みをして
希望だったムサビに入学し 今年はとうとう4年生です

いまも部屋に先生とクラスのみんなと撮った集合写真がかざってありますよう!


あのときから 好きだった絵を続けて
あのときから好きになったチョンマゲも出てくる日本画の世界に
進みました

英語はあまり上達しませんでしたが高校での生活は今にいきています

ああ 突然で驚きました

ありがとうございました!!

投稿者 きゅっきゅぽん : 2012年01月02日 01:58

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