えまきのまき

古典模写では だいたい絵巻物を アトリエに3列ほどの机に
びゃーっと ひろげて

それぞれが 好きな場面を選択し “上げ写し” と呼ばれる技法で
模写を行う


摸本が広げられるやいなや 皆はすばやくお気に入りのシーンの前を
確保し「ここはワシの場面!!」とばかりに 静かなる場所取り合戦が繰り広げられるのである 


つまり ぼやっとしていると あっという間に 名場面は奪われる


名場面のというのは この場合
必ずしも 作品の名場面とは一致しない

ここでの名場面とは

・なんか賑やかで描きごたえがある
・なんかちょっと他と違う
・だけれども 期間内で間に合いそう(超絶過ぎない)

というのが だいたい 日本画学科でいう名場面である


きゅっきゅぽんは人物を描くのが好きなので いろんな場所をみていると

気づけばあっというまに “名場面” は売り切れていたのである


あとは 人物がまったくいない 自然のみの場面か
あとは ピッシ と 筆で描いたとは思えない まっすぐな線で描かれた
建物の場面であった

いやああ この線は一体どうやってひいたんだろ!!

こんな線を引くには 2年ほど 山伏かなんかになって
ぶれない精神を鍛えねば 無理に決まっている!!

と 判断したきゅっきゅぽんは その場から スッとはなれ・・・よう・・・と・・・


「やってみればいいじゃん」


摸本の上には 教授とおぼしき人物の影が・・・


「ウ!」


きゅっきゅぽんはもう逃げられなくなっていた

真面目な性格
ここから逃げるなんてこたあもうできない


ということで きゅっきゅぽんはここ数日 ぶれまくる精神を
その線に垂れ流しているのであった

嗚呼 


そうだそうだ きゅっきゅぽんを震源とする 震度2くらいが
まだ 頻繁に起こっているのだ

そうだそうだ そういうことにしよう

投稿者:kkp : 2011年04月27日 01:57

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