1年と10年とカントリーライフ

朝から父コスギはタッタカと忙しそうに走り回り
やれ 掃除だ 台だ 干物だと あたふたしながら家を出て行ったが
きゅっきゅぽんと弟河童と母ごじらは ギリギリまでムースカ寝て
やっと起きだして もそもそと庭掃除なんかを始めるのであった

今日は おばあちゃんが亡くなって1年の日・・・・ というわけではないが
家族がそろう関係上 今日 1年祭というものをとりおこなうことになっている

しかも 今年はおじいちゃんが亡くなって10年目でもあるので さらに
じーちゃん10年祭もやっちゃおうという 生きている人間にとっちゃあ
都合のいい日取りなのであった


近所の御宮の神主さんが来る前に 少しでも体裁を整えようっちゅう魂胆である


内輪だけのアットホームな儀式にしたかったようだが

神主さんがやってきて なにやら装束を整えている最中に
弟がネクタイ結びに難儀しはじめたり ストーブがピーピー言いはじめたり
やっと到着したお供え物の干物(コンブ)を その場で袋から皿に移し始めたので
なにやら落ち着かない様子で儀式は始まった上 始終コンブ臭が絶えなかったのであった


おじいちゃんがおらんごとなったのもつい昨日のことのように思える

だが ぼけた白黒写真のおじいちゃんと カラーで背景も合成してイイカンジの
おばあちゃんの写真を見比べると 10年の月日を少し感じる

夕方にはトボトボと お墓参りに繰り出す

残念ながら田舎のお墓というものは大抵
うらめしいほど歴史がありそうな場所にある

ぽん家も例にもれず

そしていつもいかにもうらめしく朽ちて首のないお地蔵さん(のようなもの)が我々を
迎えてくれる・・・


だが行ってみると そこにはまあなんと オモムキのオの字もないような
つるてんとした 真新しいお地蔵さんが並んでいるではないかっ

どうやらあまりにもうらめしいということで誰かが新しくしたのだろう

あまりのフレッシュさに 周りの景色から逸脱している
逆に肩身が狭そうである


お参りが終わると またトボトボと 荒涼とした田んぼを横目に歩く
おばあちゃんと歩いた道


どうやらコスギとごじらは 神主さんに渡したお礼が安すぎたかもしれないと
心配しているようである  ネットの知恵袋にのっている相場と渡した額の
違いが気がかりなようであった


やんや言いつつも コスギがひと言

「田舎だからいーんよ!」


そして大抵それで丸くおさまるのでやはりここは田舎なのである

投稿者:kkp : 2011年02月20日 00:59

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コメント: 1年と10年とカントリーライフ

今年はわしの親父の三回忌なんじゃけど、仏式でなく神式で行うことを初めて聞いたよ。九州では、そのようなご家庭が多いんじゃろうか。

投稿者 音量子っぽん : 2011年02月20日 07:28

そうなんですかあ〜
きゅっきゅさんのお宅は神道なんですね!!
今年は、ダンナさんの実家で法事があるようです。
とても遠いのでダンナさんだけ行ってもらおうかと、、、、。
私達は恐らくこれからもずっと東京で暮らしてゆくので、何処か近くに安いお墓みたいな物を買うのかなあ〜〜〜と思っとります。
ダンナさんは海か空から散骨がいいなんて言っちゃってますが、、。
みずしらず家はダンナさんの両親もみずしらずの両親も今年金婚式で、おまけに娘は成人で、(やっぱり着物を着るようです)お祝いラッシュでありがたいですが、お金のやりくりがたいへ〜ん!!!

投稿者 みずしらず : 2011年02月21日 08:21

>音量子っぽんさん

まあそうなんですか

近所では神式の家がいくつかありまして
コンブのような干物を 祭壇にのせています

どう見てもエイリアンにしか見えないような
魚の干物をのせるのも神式の特徴のようです


>みずしらずさん

母方の家には神棚があり
父方の家には仏壇があり クリスマスには教会に行くという
なんとも節操のない家です

イイトコドリです 

いろんな神頼みができる!!(バチがあたりそうですね)


みずしらずさん家は本当におめでたいですね!!
人生のビッグイベントがこんなに!
本当におめでとうございます

ダブル金婚式って なんだかゴージャスな響きです・・・

投稿者 きゅっきゅぽん : 2011年02月22日 00:27

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