天才の行方

きゅっきゅぽんは 字面や数字なんかは 究極に物覚えがわるいのだけれど
映像として記憶された事柄に対しての記憶力には自身があると思っている


とか いうとなんだかカッコイイけれど
ただ単に 幼いころのことをよく覚えとる、というだけの話であるが

しかも それらの記憶はある日突然 引き出しから飛び出したかのように
ぶわーっと鮮烈に湧いてきてまるで昨日体験したかのように細部まで思い出すことができる


そのときどこに行って なにをして 誰がどうして 何を食べて・・・ だとか
簡単に思い出せてしまうので 思い出発作が起こった時に 幼馴染にそのまま話すと
実に気味悪がられるのである

迷惑な特技である

そんなこんなで また最近 きゅっきゅぽんに思い出発作がおきた

よみがえった記憶は きゅっきゅぽんが幼稚園の年少さん 3歳の記憶である


題するならば “きゅっきゅぽんが立体感を認識した瞬間” の記憶である

場所は幼稚園の教室
きゅっきゅぽんはなにやら ま四角の画用紙に オレンジ色のくれよんで
グリグリと○を描いている

みかんを描いているのだ

そして まわりの数人のともだちも みかんを描いている

なぜ みかんを描いているのかというと これは“フルーツバスケット”という
ゲームで使用するもので 描いたフルーツの絵を首からぶら下げて 「私は
みかんざんす」とアピールするためのものだ

きゅっきゅぽんは みかん役なのである

すると先生が 黒板にお手本を描く

「こうやって みかんにはテンテンがあるでしょー  そしたらミドリで
ヘタを描いてね  ハーイ できましたあ」

こんなカンジ


みかーん.jpg


うおおおっ なるほどっ みかんじゃーん

先生のお手本に影響されたミカン園児どもは 一生懸命にマネをする
3歳である  なかなか○を塗りつぶすだけでも困難なのだ


きゅっきゅぽんも必死に塗りつぶし 最後、 ミドリで真ん中にヘタを
描くベーシッ と うおりゃあっ とヘタを描いたが勢いあまって 真ん中からズレてしまう


イカーン やらかしたあっ
先生のと比べても明らかにヘタが上すぎる
他のミカン園児どもはキッチリと真ん中にヘタを描き、誇らしげな様子である
そう コウイウところに子どもはこだわる
先生と同じでなければイヤなんである

ううう きゅっきゅぽんは 恥ずかしくてしょうがなかったのを覚えている
あああ できることなら もいちど消して 真ん中に描きなおしたい・・・

その後 行われたフルーツバスケットできゅっきゅぽんはつねに みかんのヘタ部分を
かくして行動する
まったく なんちゅう自意識過剰な3歳児なのだろう

しかし、 しばらくして きゅっきゅぽんは自分のみかんを見て
不思議な気持ちになったのを覚えている


みかーん2.jpg

なんだか、 真ん中にヘタが描かれているよりも 
なんか・・・ようわからんけど みかんっぽい・・・

なんかこう・・・ ようわからんけどふっくらしてそう
間違ったけど 間違ってないような・・・ なんか・・・こっちのがいいような・・・


思えば きゅっきゅぽんがはじめて絵において “立体” を認識し始めたのは
この瞬間からではないかと思う

ヘタをちょびっと上に描いたために きゅっきゅぽんのみかんは投影図的に
なったのである


きゅっきゅぽん 天才であった(・・・といえるのか)

・・・・と きゅっきゅの脳は はるかかなた昔の天才エピソードを
無意識のうちによみがえらせ、現在の凡才きゅっきゅをどうやらなぐさめているようである

あのまま うまく成長すれば ノーベノレ賞(byこち亀)くらいはとれたかも
しれんなあ いやあ残念!

投稿者:kkp : 2010年10月10日 00:25

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コメント: 天才の行方

天才きゅっきゅさんのお話を読んでるうちに、
かつてみゅうママも、みゅう息子が保育園の時描いた
絵を見て、「この子、すご〜い!」
と、感激したことなど思い出してしまいました。

一体、このまま成長したら、どんなことになるのだろう・・・
才能ある人は、概して夭折しがちともいうが・・・・・・

なんてのは全くの紀憂 でありました。はい。

それにしても、きゅっきゅさんのみかん、
おいしそう。
「炬燵でみかん」の季節になってきますねえ。

投稿者 みゅうママ : 2010年10月10日 19:14

再度、おじゃまします。
紀憂 →杞憂 でしたあ。
失礼しましたあ・・・・。

投稿者 みゅうママ : 2010年10月10日 21:20

面白いなあと思って、拝見しました。
うちの娘も、なぜか幼いときの記憶が、
それも何気ない日常が、
映像としてフラッシュバックするくらい鮮明なのです。

「記憶」が視覚の「映像」として残るのは
もしかしたら、美術をする人の特性かもしれませんね。
右脳が優位なことと関係あるのかなあ・・・
私などは、恐怖体験くらいしか、就学前のことは覚えてません。

投稿者 とおりもん : 2010年10月10日 22:57

ジャスミンも変な所で記憶力がいいので覚えているのですが。。。

幼稚園の時に『好きな色の折り紙を取ってね』と
先生が扇子のように折り紙を開いて持って来たとき
本当はピンクの折り紙が欲しかったのに、赤の折り紙を取ってしまいました。

なんか、他にもピンクがほしいお友達がいるかも?
とか、ピンクを選ぶなんて、、、って気持ちがあったような気もします。

でも今は、♪欲しいものは欲しい〜と、言った方が勝ち〜♪と、ユーミン的に思います。
きゅっきゅちゃんの日記にうまくからめないけれど、ジャスミンが幼稚園だった時のけなげな思い出ですw

投稿者 ジャスミン : 2010年10月10日 23:57

きゅっきゅさま、こんばんは。

立体的にとらえるって3歳児が?  
やはり天才じゃないの?って思いました。
みなさま幼稚園のときの記憶があるのですね。
ジャスミン様も色つきの記憶なのね?

ところで、記憶しているって思ったことが、
実は写真とかビデオとかを後から見たり、
話を聞いて「覚えている」つもりになっていることもあるようです。
家には、娘や息子が小さいときの写真を貼ってあるのですが、
「これ覚えている?」って聞くと、「覚えてはいないけど、
おばあちゃんが何度も言ってた」って言いますもの。
もうまだらに呆けている母は、孫を前にテープを回しているかのように
いつも同じ話をします。

よく「連れて行ってもどうせ覚えていないだろうから」って
小さいときにあれこれ連れて行くのは無駄、という人がいますが、
どこかに記憶はあるようですよ。

ジャスミン様は心優しい幼稚園児だったのですね。

きゅっきゅさま、思い出し発作でまた新しいネタができたのでは?
シリーズ化をご検討ください。

投稿者 yukihaha : 2010年10月11日 22:41

>みゅうママさん

コタツみかんの季節がもうすぐですねえ!!
家にコタツがあれば・・・

幼いころに描いたものをすごーいとほめられた・・・

その記憶だけで もうその子は
将来 美大に・・・ という運命がどこかに生まれているの
かもしれませんよう!!

>とおりもんさん

娘さんもそうなんですね!
それはとても楽しい特技です
その時の感情や思ったことも覚えているので
小さい子どもの気持ちがわかったりするので 少し便利です

どんな恐怖体験だったのでしょう!
残念なことに怖いものほど忘れられないんですよね

>ジャスミンさん

ジャスミンさんもとても覚えているんですね
その時の 考えなども・・・

意外と 小さい子どもでももう 意識がしっかりしていて
“どう思われるか”とかまでも考えているものなんですよね
それにしても 思いやりのある女の子です・・・

>yukihahaさん

ハイ!シリーズ化してもネタがつきないほど
たくさん思い出せます
不運なるは 過去にきゅっきゅぽんにかかわった方々!!
やっかいな人物と出会いましたねえすみません!!

幼稚園の時のこの “立体” という感覚はとても
不思議なもので もちろん 立体なんて概念はありません

ただ ヘタがちょっと上にあるだけで なんだか立ち上がって
見える・・・  ちょっと大人っぽい・・・

とか そういうぼんやりふんわりとした感覚でした

だから 究極に突き詰めれば これが最初の感覚だったんだなあ
と思います  

投稿者 きゅっきゅぽん : 2010年10月12日 00:56

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