リアルな美大生親の日常を、優雅に華やかに綴ります♪
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佐倉義民傳
金曜日は渋谷のシアターコクーンへ行きました。
今年で11年目になる、中村屋さんのコクーン歌舞伎です ♪
今、自分のエントリーを見直したら
去年の桜姫については、新旧両方とも日記を書いていませんでした。
あまりにも衝撃が強過ぎて、言葉にできなかったのかも。。。
佐倉義民傳
ジャスミン的には、子どもの頃から知っている千葉の名主様のお話しです。
領主の圧政を受け、窮地に陥った農民たちを助けるため
名主の宗吾が四代将軍家綱に直訴をしたという実話です。。。
もちろん直訴は重罪です。
領主からも恨みを買い宗吾はもとより、妻子までが処刑されてしまいした。
350年前に本当にあった事です。
宗吾の死後100年経ってから、佐倉藩が過去の悪政を悔いて
宗吾霊堂を立て、宗吾の霊を祀っています。
等身大の人形で綴る宗吾様一代記は、子どもの頃に見てとても恐かった思い出があります。
と、こういうお話しが歌舞伎になりまして。。
自分に咎がかかるかもしれないのに、宗吾を助ける渡し守の甚平。
甚平渡しの場面では拍手喝采!
江戸に直訴に向かう宗吾の身をなぜか不安に感じ、行かないですがる子どもたち。。。
子別れの場面では、すすり泣く観客が。。。ジャスミンも涙がじわん。
歌舞伎なのに、華やかな舞台や派手な立ち回りは何もない(農村が主な場面ですから)
これをどうやって、串田和美さんは演出するのだろう。。
と、思っていたら
やってくれました。。。。
圧政、重税に苦しめられている農民の怒り、悲しみをラップにのせたのです。
下座音楽に、ギターの音色 ♪ですよ。
ちょんまげ姿の農民たちが
は 走れ 宗吾 ひた走れ
は 走れ 宗吾 ひた走れ
は 走れ 宗吾 ひた走れ
と、リズムを刻んで行くのです。
もう、なんか、すごいパワーを感じました!!
ラップを担当したのは、いとうせいこう。
千葉の方言も時折混じって、馴染みやすい部分もありました。
縦線はもちろん、本当の史実。
横に絡んで来るのは、由比正雪を名乗るいかさま師。
ひらひらと飛ぶ恋や親子の情、故郷への思いなど
色々なものがぎゅっと詰まった舞台でした。
処刑の場面で終ってしまうのか。。。
と、思いきや
まさかの場面展開で、本当に面白かった。
これだから、中村屋さんの舞台はやめられない ♪ ♪
ジャスミンが観た席は、平場といって椅子席ではなく芝居小屋風のお座布団の席。
靴を脱いで横座りしたり、時には体育館座りです。
コクーンみたいな小さな劇場は、客席と舞台との距離が近く臨場感がたっぷり。
秋の大阪城での平成中村座が、本当に楽しみです ♪ ♪