リアルな美大法人企画室長の日常を
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研修「MUSA」 -手羽編4−
「研修MUSA」のおさらいです。
■問題:
あなたはムサビの木炭デッサン試験会場に不時着しました。数分後に実技試験を受けなくてはいけません。周りを見渡すといくつかの道具が落ちていました。木炭デッサンを描くために使えそうなものを順位付けしなさい。
●鉛筆4本
●食パン一斤
●15cm定規
●1m四方の段ボール
●タオル
●ガムテープ
●消しゴム
●携帯用バーナー(キャンプとかで使うやつ)
●インターネットが使える電子辞書
●5000円札
1位5000円札、2位鉛筆(場合によっては携帯用バーナーも)、次に消し具の食パン、タオル、ケシゴム。
残るはあと4つ。
手羽ならどうするか?
私だったら、次は「1m四方の段ボール」です。カルトン代わりに使います。描くもの、消すものが準備できたら、次は「描くスペースの確保」が大事ですから。
フランス語。carton。「厚紙」を表す。美術用語では「デッサン用の画板兼紙ばさみ」として使います。これです。(「下絵」という意味もあり)
話を戻して。
受験時に画板を貸し出す大学もありますが、ムサビの場合は貸し出しません。カルトンは忘れちゃいけない携行用具の一つ。
忘れちゃいけない道具なのになぜ優先順位が低いかっていうと、究極の選択時であれば、最悪画板が無くても床で描こうと思えば描けるからです。
ただ、これも、本当の試験時に床で描いてたら怒られますし(笑)、かなりガタガタな絵になってしまう覚悟が必要。
ムサビ受験ではカルトンか画板を忘れないようにね。
で、残った「15cm定規」「ガムテープ」「インターネットが使える電子辞書」は使い道があんまりない・・・。
「ガムテープ」はデッサン用紙をカルトン(ここでは段ボール)に貼り付ける道具として使えるからこの3つの中じゃ比較的優先順位が高いかも。でも、デッサン用紙をちょっと折り曲げて引っ掛ければいいだけなんで、無くちゃいけないものでもない。何かしら使えそうだけどね。
かなりするどいものだったら鉛筆を削ったりできそうなので、「定規」はその次かな?相当するどい金属製の定規じゃないとダメだけど。後は計り棒代わりに使うとか?っていらないいらない。
木炭デッサンで定規を使うことってあんまりないんです。
そして、一番使えないのは「インターネットが使える電子辞書」。
なぜなら、試験開始数分前だと電子機器は電源を切ってバックに入れるように指示が出ます。調べようとした地点で確実に失格になります。これだけは一番避けたいこと。
使えたとしても、試験数分前にネットで調べる時間があるのなら、現実を見て何かしら行動した方がいいよ。
こんなところかな。
最初に書きましたが、もちろんこれは答えではなく、「手羽なら優先順位はこれだよな・・」であって、人によって大事なものは変わってくると思います。
このシリーズで言いたかったことは「大事なものは人によって違う」「『これがなくちゃダメだ!』という発想を忘れることも大事」ってことです。
最後に。
実はムサビには「木炭デッサン」という科目の試験はありません(笑)
油絵学科が「デッサン」という試験科目で、木炭デッサンか鉛筆デッサンを選ぶ方式ならあります。なので、もしムサビの「デッサン試験」会場に不時着したら、迷わず鉛筆とケシゴムと段ボールを取り鉛筆デッサンを選んでください。食パンは食べちゃってください。
これが最大のオチでした。
途中で誰かが突っ込んだらどうしようとドキドキしてたのよ。。
ムサビペディア::Apple
ア/カ行
■Apple
2007年1月9日 に社名を“Apple Computer, Inc.”から“Apple Inc.”に変更した。日本法人の社名は、2007年3月13日に、"アップルコンピュータ株式会社"から"アップルジャパン株式会社"に変更された。【Wikipediaより】
「医大生と美大生はMACが好き」という言葉が昔からあって、なぜか美大と医大はMACが多いんですね。見栄っ張りが多いのかな?(笑)
ムサビも学内に1300台ぐらいPCがありますが、そのうち900台ぐらいがMACです。
裏ペディア::
(1)
私が一番最初に買ったパソコンもMACでした。職員2年目ぐらいかな。Performa。「そうそう。そんなのあった、あった(笑)」といわれるアレです。Quadraなんてとても買えなかったし・・・。
(2)
ここ数年、オープンキャンパスの時にアップルジャパンさん、アドビシステムズさんのご協力によって在学生対象の講習会を開催しています。今年もその方向で進めていますので。
(3)
4月26日、27日の2日間、アップルジャパンによるデモンストレーションが12号館1Fにて行われます。
アップルスタッフによるMacintoshPCやPostcastなどのデモなんですって。参加は随時可能だから時間があったら行ってみて。
ムサビペディア::銀座スペースデザイン学生コンペティション
ア/カ行
■銀座スペースデザイン学生コンペティション
東京の6つの美大(女子美術大学、多摩美術大学、東京工芸大学、東京造形大学、日本大学芸術学部、武蔵野美術大学)の学生が、銀座に店舗を構える協賛9企業のウインドウデザインをコンペティション形式で競う。企業賞に選ばれると、実際の店舗で提案したデザインを実現できる。
裏ペディア::
(1)
今年はなんと9企業賞のうち、5つをムサビ生が受賞したんです!快挙!
(1組はムサビ生+タマビ生のコラボなので厳密には4.5なんだけどね。)
詳細はこちらをご覧ください。
担当者の嬉しい気持ちが伝わってくるページになってますね(笑)
みんな、おめでとう!!
(2)
来年参加したいと思ってるムサビ生へ。
事前説明会・書類提出などいくつのかステップがありますが、ポイントは一つ。
締切りと時間を守ること。
というのも、ムサビ内での締切であれば、遅刻や1日ぐらいの遅れ提出は受け付けることがあります。一般大学出身の職員からよく言われるんですが、ムサビはかなり甘い大学なんですよ(笑)
でもこの銀座スペースデザインコンペは相手が企業であり、「お店の顔」とも言えるディスプレイをご好意で使わせてもらっています。採用後は企業側のデザイナーさんやスタッフの方と何度か打ち合わせをすることになるんですが、「締切りは昨日だったけど今日でもいいでしょ?」「課題が大変だったんで遅刻しました。えへへ」なんて学生さんをムサビの代表として送り出すわけにはいかないのです。
なので今年も提出日の翌日に「どうしても申込みしたいんですけど」って方が何人かいらっしゃったんですが、全て断りました。「時間を守れる人」が参加の最低条件なのです。
当然といえば当然な話で、「高いハードル」みたいに書かなくちゃいけないのはなんか寂しいけどね・・。
ムサビペディア::価値観
■価値観
物事を評価する際に基準とする、何にどういう価値を認めるかという判断。「―の相違」(Yahoo!辞書より)
先日のエントリにも書きましたが、多様な価値観がそろう場所が美大です。
一方で「なんらかの形で美術・デザインの世界で生きていきたい」と共通の価値観を持っている人種が集まってくるのも美大でもあり、こんなに面白く刺激的な場所はそう他にありません。
しかも東京の美大となると全国からそういう人達が集まってくるわけで、これが「ナゼわざわざ東京の美大に行く必要があるのか?」の理由の一つかもしれません。
裏ペディア::
(1)
先日紹介した「SCHOOL OF DESIGN」にこんな言葉が書かれてます。
--------------------------------------------------
■客観的にならない方が良いことも、時々ある。
直感だけで突き進まないと出来ないような、偏ったものにも、素晴らしいものはある。
--------------------------------------------------
自分の直感だけを信じなくちゃいけない時ももちろんあります。
(2)
ただ、(1)の話は普通の精神状態なら、の話ですね。
多分、卒業制作を経験したOBならわかると思うのですが、卒制直前になってくると知らぬ間に視野が狭くなっています。人の意見が聞けなくなる状態。
先生や友達から「ここはこうした方がいいんじゃないの?」「こうするべきなんじゃないの?」と指摘されても、「あなたには僕のセンスがわからない!」と怒り出したり「それは価値観の違いです!」と言い出したり。人間誰でも切羽詰ればそんなもんです。普段なら相手も「違うって!」と言い返すのだけど、あまりにも切羽詰ってる顔をしてるからそれ以上言い返さないだけです。
この時期に他人(2人以上)から指摘されたことは正しいと思った方がいいですよ。自分が一番見えてないだけで、「価値観の違い」だけで解決しちゃいけない。
私もこんなことがありました。
直径3mの地球のようなものを作ってたんですが、卒制3日前に、「ああ。全部白く塗りたいなあ」と急にひらめいて、世界堂(もちろん当時は土井画材)で白スプレーを20本ぐらい買ってきて、バーと塗りました。ま、そこまではいいのだけど卒制1日前に「ああ。この白い部分に文字を書きたいなあ」とひらめいて、黒マジックで作品全体に文字を落書きのように書いたんです。
今思うと「・・・なんであんなことをやったんだろう?」と不思議でしょうがありません(笑)
「直感」とはちょっと違いますね。「体内麻薬的なものに犯されていた」という感じかな?
もちろん講評で一部の教授に「なんだこりゃ?」的なことを言われたのですが、「君ら年寄りにはオレの作品の良さがわかんないんだよ!」と心の中で抵抗しました。
今思うと・・・「ああ。先生の言ってたのはもっともだよなあ」です(新)
価値観という言葉は非常に便利です。でもそれを逃げ道に使わないでね。
特にデザイン系の「価値観の違い」は「コンセプトミス」でもあるのだから。
(3)
ただ。
ただ、なんですけど、卒制では同級生みんなの視野も狭くなっている可能性が高いんです。周りの言葉に振り回されるのも問題。
「自分や同級生の視野が狭くなっていることに気がついているかどうか」がこれから1週間のポイントかもしれません。
ムサビペディア::国際交流
ア/カ行
■国際交流
「ムサビの自慢って何ですか?」と聞かれた場合、あなたならどう答えますか?
「ソフトクリームを自分で巻ける場所がある」ですか?
短所はいくらでも言えても長所って自分では気がつかないことが多いもんです。
また、「これかな?」と思ってても恥ずかしくて言えなかったり。私もムサビの自慢を聞かれたら、いろいろ思いついても「坂がないこと」と答えてます(笑)
では、視点を変えて。
「他美大スタッフがうらやましがってるムサビは何か?」だと、これははっきりとしています。
一つは「話し合いでほとんどの物事が決まること」。
内部の人間はムサビの短所だと思っているのですが、それぐらい話し合いで決まらない美大さんがゴニョゴニョ・・・。
そしてもう一つは今日のテーマ、「国際交流力」です。
予告どおり、ムサビの国際交流について書いていきましょう。
ムサビの国際交流締結校をリストアップすると
・ 中国美術学院(中国・1994年交流協定締結)
・ パリ国立高等美術学校(フランス・1996年交流協定締結)
・ ヘルシンキ美術デザイン大学(フィンランド・1996年交流協定締結)
・ チリ・カトリック大学DUOC財団設立専門機関(チリ・1997年交流協定締結)
・ ミラノ工科大学デザイン学部(イタリア・2001年交流協定締結)
・ ノッティンガム・トレント芸術大学(イギリス・2001年交流協定締結)
・ 弘益大学校(韓国・2002年交流協定締結)
・ ケルン・インターナショナル・スクール・オブ・デザイン(ドイツ・2004年交流協定締結)
・ 東西大学校(韓国・2005年交流協定締結)
・ デンマーク王立芸術アカデミー建築学部(デンマーク・2005年交流協定締結)
・ 上海戯劇学院(中国・2005年交流協定締結)
・ シカゴ美術館附属美術大学(アメリカ・2005年交流協定締結)
・ プラット・インスティテュート(アメリカ・2006年交流協定締結)
・ ロンドン芸術大学(イギリス・2006年交流協定締結)
・ ベルリン芸術大学(ドイツ・2006年交流協定締結)
・ スウェーデン国立芸術大学(スウェーデン・2006年交流協定締結)
・ スウェーデン国立芸術工芸デザイン大学(スウェーデン・2006年交流協定締結)
また、協定(交換)留学制度も
・パリ国立高等美術学校/フランス
・ヘルシンキ美術デザイン大学/フィンランド
・ミラノ工科大学デザイン学部/イタリア
・プラット・インスティテュート/アメリカ
他にもあります。
卒業生を対象とした「パリ賞」というのを1965年から実施してまして、パリにアトリエを2つ持っています。(パリ賞は女子美さんにもあります)
「学生の国際交流企画への補助」という制度もあり、初年度は5件採択されました。
決定的なのは、大学案内で数ページにわたって国際交流を特集できる美大はムサビぐらいってこと。
*願書に入ってる大学案内をご確認ください。
こういう風に書くと「留学を勧めたり、国際交流に力をいれるってことはムサビに自信がないからでしょ?」と揚げ足を取る人がいるんですが、自信があるからやってるんであって、「小さな世界の中で考えるのやめませんか?ムサビは世界を見てるんです」というわけなのです。
裏ペディア::
(1)
「高い学費を払って日本の美大に行くぐらいなら、留学して海外の美大に行った方がいい」と考えている高校生やその親御さんがいらっしゃいますが、実際問題、どうなんでしょうか。
詳しくは「デザイン/アート留学のすすめ 2007」を読んでもらうとして(好評につき改訂版がでました。宣伝)。
海外の美大入学は意外と簡単です。実技試験ではなくポートフォリオ審査がほとんどなんです。余談ですが、これだけ高度・高倍率な実技試験をやっているのは日本ぐらいで、「あるレベル以上の絵が描ける人がそろっている」という状態は、ムサビ視察にいらした海外の先生は必ずうらやましがるそうです。
でも、ご存知の通り卒業が難しい。高校卒業していきなり海外の美大に入ると、授業についていくのが大変。実技の壁はもちろん、知識の壁・言葉の壁・文化の壁の4つの大きな壁が同時にやってくることになります。
「それを乗り越えて頑張る気合がある!」という人は大丈夫かもしれませんが、単純に「海外で勉強した方がオシャレ」「この子は漫画が得意だから」ぐらいにしか思っていない人は、リタイアしてしまうそうです。
考えてみたら、楽器が弾けずに音楽留学する人はいませんよね・・・。美術も似たようなもんなんですけど。
実技の壁・知識の壁だけでもある程度大学で乗り越えて留学した方が楽なのは間違いありません。
また、留学した人から「留学して一番考えさせられたのは日本人としてのアイデンティティ」という話をよく聞きます。それは「ああ。やっぱり自分は日本人なんだ」とか「日本の美を語れない日本人の自分とは?」とか。それをほとんど経験していない高校生で海外に行っても、得るものは少ないかも。
そして日本に帰ってきて就職活動・・となった時に、特にデザイン系の方は「日本の美大を卒業するべきだったんだ・・」ということに気がつくでしょう。詳しくは書きませんが悲しい現実が待っています。
なので、タマビやムサビで勉強してから留学する・・・が一番世界で通用するパターンともいえるのです。
(2)
「学費が高いから、アパート代だけでもなんとかしたいなあ・・」と思ってる学生さん。
こんな裏技があります。
「レジデント・アドバイザー」制度です。
レジデント・アドバイザーとは、協定(交換)留学生及び外国人研究員用宿舎の一室に入居し、本学に滞在する外国人留学生や研究員の生活面のサポートや宿舎管理の補助をするボランティア学生のことをいいます。 すると住居費等の補助を受けることができるのです。
もちろんいくつかの制約がありますが、住居費の補助をしてもらえて留学生と仲良くできる。こんないい経験ができる美大は(以下略)
締切は今月30日までなので、興味のある方はすぐに9号館1階国際交流留学生課へ。
ムサビペディア::小平野外展覧会
ア/カ行
■小平野外展覧会
鷹の台駅横小平中央公園での展覧会。「作品を通して地域の人々との交流を図りたい」との目的で始められた。後援:小平市役所
今年の会期は
●日時:2006年11月23日(木・祝)〜12月3日(日)
9:00-17:00 会期中無休 入場無料
●会場:小平中央公園
小平野外展覧会は今年で20回目だそうです。
もう20年も続いているんですね。確かにムサビの中ではダントツに長い官学共同プロジェクトかも。
裏ペディア::
小平野外彫刻展、小平野外展、小平野外アート展、小平野外アートフェスティバル、そして小平野外展覧会。ここ5年くらいはブリのように毎年名前が変わるんです(笑)
名前を変えるのは別にいいんだけど、そんなに毎年変えてると検索エンジンで探しにくくなっちゃうんだよね・・・。
それにしても「20回目」。
怪しい。
一回ぐらいカウント間違えてるような気がします。
OBは彫刻学科生がカウントした数字を信じるはずがありません。だって自分だったら絶対に間違えるから。
しかも途中の1回は私がカウントしてるから・・・。
ムサビペディア::研修
ア/カ行
■研修
職務上必要とされる知識や技能を高めるために、ある期間特別に勉強や実習をすること。また、そのために行われる講習。[Yahoo!辞書 大辞泉より]
「大人なら本当の意味を知っている言葉」というものが存在します。
「本当のことを伝えるのはちょっとかっこ悪いから、こういう表現にしてます。大人ならどういう意味かわかるんだから深く追及したりしないよね?ね?」という言葉。
例えば、「若干、席に余裕がございますのでまだ募集します」と書かれていれば、「まだまだ席が空いてるんだな」とか。
「好評につき募集期間を延長します」と書かれていれば、「申込みがあんまりなかったんだな・・」とか。・・・これはリンクを張れない・・・。
「研修」という単語もその一つで、商店街なんかでお店が「社員研修のため、●月●日は休業いたします」と張り紙を出してることがありますが、この「社員研修」とは「社員慰安旅行」の場合がほとんどです。
大人の階段を登った人間なら承知の事実で、そこにあえて突っ込む人はいません。
裏ペディア::
【武蔵野美術大学 公示】他大学広報の方から「職員研修はどこ行くんですか?」と聞かれるんですが、これ、ほんとにYahoo!辞書通りの研修なんです。10年ぐらい前まではムサビも慰安旅行だったんですが。
平成18年11月4日(土)は職員研修会のため、鷹の台校の事務取扱を行いません。
しかもこの研修、学内の会議室で丸一日の全員強制です。参加しなかったら後でレポート提出が待っています。信じられないでしょ?(笑)
しかもしかも土曜休みなら3連休なのに、あえてこの日にやるなんて。
ムサビ職員はマジメなのか大人の階段を登っていないのか。
というわけで、11月4日は事務取扱がありませんのでご注意ください。
ムサビペディア::芸大
ア/カ行
■芸大
1.美術大学、芸術大学全般のこと。美術系、音楽系の学科が存在してる場合をさすことが多い。 2.東京芸術大学のこと。藝大。 (Wikipediaより)
a-bitさんも以前説明されてましたが、私なりの補足を。この「芸大」という言葉は非常に奥が深いんですよ。
まずは「『芸大』とは何を略したものなのか?」問題。
芸大が「芸術大学」の略称だと解釈した場合。芸大は音楽をはじめ、「芸術」全般を扱ってる大学じゃないと「芸術大学」とは名乗れません。芸大は「芸術の総合大学」、美大は「美術の単科大学」なのです。
でも、芸大が「芸術系の大学」を略したものであれば、美大も音大も「芸大」の一つという解釈ができちゃうんです。
これが混乱を大きくしてる理由の一つ目。
裏ペディア::
2つ目は「芸大とは何大学を指すものなのか?」問題。
昨日紹介した大学ポジショニングマップ大図鑑::芸術・美術系のグループにはこのような説明がありました。
この世界の頂点に君臨するのは、唯一「芸大」と略すことが許された東京芸大
頂点は間違いなく東京藝大さんだし、美大業界や関東で「芸大」といえば東京藝大さんです。でも、一般的に大阪のおばちゃんが「芸大」と言えば大阪芸術大学さん、名古屋のひつまぶし屋のおっちゃんは名古屋芸術大学さん、京都の舞子さんなら京都市立芸大さんを意味します。厳密には「唯一『芸大』と略すことが許された大学」ではないのです。
ただ、区別するために大阪芸大を「大芸(ダイゲイ)」、京都市立芸大を「京芸(キョウゲイ)」、名古屋芸大を「名芸(メイゲイ)」と呼んでいるのに対し、東京藝術大学は「芸大」そのままなのも事実で、「唯一『芸大』と略すことが許された大学」という書き方も間違いではありません。
ちなみに名古屋で「メイダイ」と言った場合は、明治大学のことではなく名古屋大学のことです。大学マメ知識でした。
つまり、「芸大」には、地域や立場・状況によって
という3つの解釈ができるため、最初に「何を表す『芸大』なのか?」を確認しないと、トラブルが発生します。
例えるなら、「ガンダム」と言っても世代によってそれがファーストなのかぜータなのかSEEDなのか違うようなもの。。。ってこれはわかりやすい例えなんだろうか。
私は「東京藝術大学」さんを表す場合は、できるだけ「藝大」と書くようにしています。「藝大」は東京藝術大学しかないので。もしくは「東京芸大」ですね。これが広まってくれれば、もっと世界が平和になるのですが・・・。
ムサビペディア::芸術祭
ア/カ行
■芸術祭
ゲージュツサイ。略称ゲーサイ。「芸術祭は学生が主体で運営を行うムサビ最大のイベントです。来場者は約30,000人を誇ります。(略)学生の日頃の制作を世に広く発表する場として『芸術祭』を開催しています。そうした理由から、『学園祭』ではなく『芸術祭』と呼んでいます。」芸術祭公式サイトより
芸術祭をきっかけに付き合いだした二人を「ゲーサイカップル」と呼ぶ→類義語:ゲーサイラブ、ゲーサイマジック
10ウン年、芸術祭を見てきてますが、ここ2,3年の芸術祭は「いい方向に行ってるなー」と感じています。ちょっと前までだと、なんとなく内輪のための学園祭って感じで、芸術委の自己満足だけのパンフレットを作ってたり、あまりお客さんを意識していない感じがしてました。でも最近は「人に見せるための芸術祭」になってきてて、嬉しい限り。これが口コミで来場者が増えてる理由だと私は思ってます。
正直なところ、オープンキャンパスよりも芸術祭の方が本当のムサビを感じ取ってもらえるはずです(笑)
いよいよ芸術祭まで1ヶ月を切りました。
芸術祭2006は10月28日(土)から31日(火)までの4日間。ぜひ遊びに来てください。
武蔵野美術大学 芸術祭2006 公式サイト
あ、願書も芸術祭初日から販売スタートします。相談会もやります。詳しくは後日。
裏ペディア::
学生さんで勘違いしてる人がいるのですが、芸術祭は大学が運営してるものではなく、学生主催イベントです。それがオープンキャンパスや「文化祭」との大きな違いです。
大学は「場所と時間だけ空けておきます。だからその場所で危険なこととか公序良俗に反することはやらないでね。ま、当然だけど」という立場。え?高校時代、大学から芸術祭案内DMが届いた?よーく見てください。あれは「願書販売開始します。あ、ゲーサイもやってるから良かったら一緒に〜」DMなんです(笑)
多分芸術委を含め、学生さんはいろいろ学生生活課から口ウルサイことを言われてると思いますが(笑)、3万人を芸術祭実行委員だけでコントロールをするのはどう考えたって不可能なわけで、模擬店・展示やイベントに参加してる人、そしてもちろん職員も協力してね。
ここからはOBとして。
「大学に言われるがまま」って嫌だと思いませんか?といって、大学が言ってることを無視するのは簡単だけど、それはバカな人がやること。ムサビ生がやることではありません。大学側も学生主催のイベントに「命令」はやりにくくて、学生側に「調整」を求めているはずなんです。でもそれをうまくクリアできる案がが学生側から出てこないから「命令」の形になってしまう。
「調整」とは「とんち合戦」。もっとナイスなアイデアを出せばひっくり返ることだってあります。
とんち、ひねり出そうよ。
ムサビペディア::オープンキャンパス(2)
ア/カ行
■オープンキャンパス[Open Campus]
略称:「オプキャン」「オーキャン」等。私は「オプキャン」と略していますが、最近は「オーキャン」と呼ぶのが流行のようです。私が調べた限り、一番親切にオープンキャンパスについて説明されていたものは
「オープンキャンパスとは」を見ると、「◆総長・学長や、学部長などの講演」以外はムサビのオープンキャンパスでやってるので、ムサビのオープンキャンパスは「オープンキャンパスです」ととりあえず言えそうです。
悩み3は解決・・・したことにしよう。
裏ペディア::
面白いのが、「大学説明会に参加してみるのも一つ」の部分。
大学によっては、大学説明会を実施する大学もある。オープンキャンパスを大学説明会と称する大学、オープンキャンパスとは別に大学説明会を実施する大学など様々
5,6年ぐらい前までは「進学相談会」と呼んでいたイベントを「オープンキャンパス」と名称変更した大学さんも多々あります。(理由は「その方がカタカナで響きがよく、人を呼べるから」)
また、内容は同じなのに校内で行う入試説明会を「オープンキャンパス」、学外で行う入試説明会を「進学相談会」と使い分けている大学さんもあります。この考え方はシンプルでわかりやすいですね。
いろいろなことを合わせていくと、「オープンキャンパス」と呼べる最低必要条件とは、
●学内で行うイベントであること。
●受験生をメインターゲットとしたイベントを行っていること。
ということになりそう。
逆に言うと、実は「オープンキャンパスに必要な要素」ってこんなものしかないようです。
というわけで、この考えでムサビペディア::オープンキャンパス(1)での私の悩みを解決していくと、
●悩み1:「ムサビは1年中オープンキャンパスです!」と広告を出してもいいのだろうか
→→→受験生のための何かはやっていないので、多分ダメ。
●悩み2:ムサビの進学相談会in鷹の台はオープンキャンパスと呼んでもいいのだろうか。
→→→多分呼べる。
となります。なるほど。
ご意見などありましたらコメントもしくはメールください。特に大学関係者・受験業界関係者の方、お待ちしております。
さて、長々とオープンキャンパスについて書いてきた理由は・・・・
明日からムサビオープンキャンパス特設サイトがスタートします!!!
かなり遠回しな宣伝でした(笑)
ムサビペディア::オープンキャンパス(1)
ア/カ行
■オープンキャンパス[Open Campus]
関西の専門学校さんが使い出した名称で、それが全国の大学に広まったもの・・と言われています。
大学の広報スタッフなら「オープンキャンパスって一体なんだろう」と一度は調べたことがあるのではないでしょうか。私もその一人です。
2年前、某受験雑誌の編集部から「ムサビさんが行っている鷹の台校の進学相談会はオープンキャンパスですか?」と電話がかかってきました。で、私は聞き返したんです。「そちらで考えるオープンキャンパスの定義を教えてください。それで当てはまればオープンキャンパスです」と。
すると編集部の方は答えられなかったんです。(結局「オープンキャンパス(進学相談会)」と記載されていましたが・・・)
受験業者さんから「オープンキャンパス号を出しますので、ぜひ出稿を」と依頼がくるので、「オープンキャンパスって何と何をやっていれば『オープンキャンパスです!』と言えるんですか?」と、意地悪でもなんでもなくても素直に聞いているのですが、どこもちゃんとした答えが返ってきません。
誰もがなんとなく使ってるイベント名称、それが実は「オープンキャンパス」なのです。
裏ペディア::
実はネットでもあまり詳しくは書かれていません。大手大学受験支援サイトを見てみましょう。
■進学ネットさん。
「オープンキャンパス・入試についていろいろ調べよう!」とあるのに、「オープンキャンパスが何か」が書かれていない事実(笑)
■JS 日本の学校さん。
オープンキャンパスってどんな感じ?何をポイントにチェックすればいいの?
そんなギモンをもつキミは、オープンキャンパスのリハーサルをしてみよう!オープンキャンパス本番に備えてまずはチェック!
■ゴートゥースクールドットコムさん。
「オープンキャンパスの歩き方」にこう書かれています。
大学受験を考えているキミなら 「オープンキャンパス」って言葉、 きっと知ってるよね。 そう、大学がキャンパスを開放し、 進学を考えている人たちが 自由にキャンパス内を歩いてまわることができる日のことだ。
ほとんどの解釈が、この「キャンパスに自由に入れる日=オープンキャンパス」なんです。
でも、ムサビは日祝日・深夜・入校禁止期間以外であれば、自由に入ることができます。
これは大学内に美術館を持っていたり、課題作品展示・ファッションショーを以前から一般公開していることが大きく関係しているのですが、となると「ムサビは1年中オープンキャンパス」ということになります。何か問題でも?
・・・はい。受験生や高校の先生から「それはなんか違うでしょ」といわれるのは分かっています・・。
大手大学受験関係サイトさんはこれからオープンキャンパス特集ページを公開すると思われますので、そちらに期待しましょう。ここで、はてなで検索。
入学希望者を対象として、大学などが行う説明会や学校見学会。模擬授業、在学生による見学ツアーなどを催す学校もある。
さて、困った。ウイキペディアにも書かれていません。
私の悩み。
●悩み1:「ムサビは1年中オープンキャンパスです!」と広告を出してもいいのだろうか。JAROに怒られないだろうか。
●悩み2:ムサビの進学相談会in鷹の台はオープンキャンパスと呼んでもいいのだろうか。
●悩み3:ムサビのオープンキャンパスはオープンキャンパスと呼べるものなのだろうか。
他大学の広報関係者の方、ぜひコメントをください。
続く。
ムサビペディア::劇団むさび
ア/カ行
■劇団むさび
毎年4月と秋の芸術祭で公演を行っており、2006年4月が第99回公演となる。通称劇むさ。
第99回公演room
今日からです。
まだチケットが残っているかわからないのですが、お時間がありましたらぜひ見てください。
裏ペディア::
劇団むさびには個人的にいろいろ思い入れ、というか甘酸っぱい思い出がありまして・・・これは後々書きます・・。
実は大学2,3年の時に付き合ってた彼女が劇むさだったんです・・・・・・・。
・・・・・赤裸々な告白ですいません・・・いい年なのに・・・・・赤裸々ってカタカタで書くと「セキララ」で「キキとララ」みたいでかわいいですね。「私たち、二人合わせてセキララ。よろしくね。お願い」とマイメロのようにしゃべってるシーンを想像してみたり・・・・・・・・すいません。恥かしいので話をそらしてみました。
その関係で劇むさのお手伝いをしたり、さらにその関係で明大の劇団ユニットの手伝いをやったり、そしてさらにその関係で明大前駅近くのラーメン屋さん(パスタ屋さんだっけかな。麺類のお店なのは覚えているのですが)に頼まれて、壁にビートルズの絵を二人で描いたこともありました(まだあるのかな?)
なので、「ストップモーション」とか「エチュード」など劇むさ用語もちょっとだけ知っています(笑)
「マチネ」「ソワレ」という単語を覚えたのもその時です。
前号のMAUnews「卒業生訪問」で取材させていただいた、自主映画監督であり、竹中直人監督「サヨナラCOLOR」では助監督をされた映像作家・井上都紀さん(油絵学科卒)は、事前調べで「劇むさ出身」「私とほとんど同じ年」ということが判明。インタビュー当日聞いてみると彼女の名前も知ってて、インタビュアーの学生さんそっちのけで盛り上がってしまいました。
私の知ってる劇むさは「留年率高い」「人間関係ドロドロ」だったのですが、最近は違うようですね。良かった良かった。その子も留年しちゃったので(ぼそっ)
ムサビペディア::インタンジブル
ア/カ行
■インタンジブル【intangible】
[形] 触れることができない;実体のない;無形の
━━[名]触れることができないもの, 実体のないもの;(特に)無形資産
(Yahoo!辞書より)
デザイン情報学科では「触知認知不可能」という言葉を使ってます。反対語はタンジブル【tangible】で「触れて感知できる、触知認知可能」という意味です。
(ここからは私の解釈なのでデ情関係者の方、フォローお願いします)
「インタンジブル」とは「サービスや知識」という意味の他にも、例えば、「上」というのはインタンジブルな状態、エレベータの「上へ」ボタンっていうのはタンジブルな状態ともいえます。
形のないもの(サービスや知識、情報等)を形のあるものに、また、形しかなかったものを形のないものへ翻訳することを勉強してるのがデザイン情報学科・・・と私は解釈してるのですが、どうでしょう。
そう解釈すると、デ情とは単なる「パソコン学科」ではなく、面白い学科だなーと感じてくるんです。
裏ペディア
先日作ったムサビ成分解析
http://seibun.nosv.org/maker.php/musabi/
で、おもいっきり「インタジブル」と入力ミスしちゃいました・・。何か足りたいナーという気はしてたんだけど。
「タンジブルとインタンジブル」と両方書くときは間違えないのだけど、「インタンジブル」の片方だけ書くときは高い確率で昔から間違えてますね・・・。
大事なオチだったのに。(オチかよ)
作ったら、修正できないのです。
今泉先生の「手羽くん、やっちゃってるよ〜」と笑ってる顔が想像できて悔しい・・・。
ムビサペディア::オリエンテーション
ア/カ行
■オリエンテーション【orientation】
《「方向づけ」の意》新しい環境などに人を順応させるための教育指導。特に、学校・会社などで、新しく入った者に対し、組織の仕組み・ルール、学習や仕事の進め方などについて説明すること。(Yahoo!辞書より)
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さて、新入生の皆さんにとって苦行の新入生オリエンテーション期間ももうすぐ終わりです。
どうですか?ムサビをやめたくなったでしょ?(笑)
説明する側ももっと楽しく説明できればいいのですが、「これを取らないと卒業できない」とか「進級できない」「●●じゃないと教職を取れない」という話がメインなので、どうしてもカタい話になってしまいます。
でも大丈夫。このオリエンテーションで100%理解する人はいないと思います。だって私がそうでしたから(笑)結局先輩の家でいろいろ聞いて履修登録をやりました。
先輩がいない人は履修相談日もあるので、悩まずにわからないことをまとめて聞いてしまった方がいいです。そして履修登録日が近づくと、1号館2階の教務課前は超混雑します。教務課スタッフも疲れてイライラしだすので早い方がいいよ。
そうそう。健康診断。
教育実習に行く人は必須ですが、もし病院で健康診断書を作ってもらおうとすると結構なお金がかかります。この期間に大学で受けると無料なのでやっておいた方がいいです。あ、就活組の人もやっておくといいかも。
新入生オリエンテーションといえば、情報システム課にいた4年前に「ネットワークについて」のオリエンテーションを担当しました。その時に「何かWEBで面白いことやりたい人、連絡ください」と最後に言って、連絡をくれたのが、una-pinaさんとtankさんです。
ムサビペディア::学科名
ア/カ行
■学科名
ムサビには造形学部11学科と通信教育課程、それと大学院の修士課程と博士課程があります。
そういえば、学科名の略称を説明してなかったですね。10日が入学式で新入生も入ってきますし、今更ですが紹介しましょう。
日本画学科・・・ニホンガ
油絵学科・・・アブラ
彫刻学科・・・チョーコク
視覚伝達デザイン学科・・・シデ(視デ)
工芸工業デザイン学科・・・コウデ(工デ)
空間演出デザイン学科・・・クウデ(空デ)
建築学科・・・ケンチク
基礎デザイン学科・・・キソデ(基礎デ)
映像学科・・・エイゾウ
芸術文化学科・・ゲイブン(芸文)
デザイン情報学科・・・デジョー(デ情)
通信教育課程・・・ツーシン(通信)
大学院・・・イン(院)
「視デ」のことを「シカデ」、「デ情」のことを「デザ情」と呼んでる人もいます。予備校によって呼び方が違うようですが・・・・例えば、タマビのグラフィックデザインも「グラ」と略す人と「グラフ」と略す人もいますよね。私は「タマグラ」と呼んでましたが、タマビ広報の方が「グラフ」と呼んでたので、それから「グラフ」と言うようにしてます・・・、ムサビで一般的に使われているのは「視デ」「デ情」です。
そういえば、「シデン(視伝)」と略してる人もいましたね。「シデ」だとなにかピシッとしたものを感じますが、「シデン」だと急にイメージが丸っこくなるからフシギなもんです。
説明会などで「ムサビのシカクはどんなところですか?」と聞かれて、「ん?資格?四角?死角?」と悩んだこともあります。「ムサビの視覚(伝達デザイン学科)はどんなところですか?」という意味だったのですが、確かに「視覚伝達」なんて単語、美大を目指さない限り使わない言葉ですし、普通の高校生が「視デ」という略称を知ってるわけもありませんよね。
学内資料では「視覚伝達デザイン学科」よりも「視デ」を使うことが多いので、職員はパソコンの辞書登録で「しで」→「視デ」、「げいぶん」→「芸文」と変換できるようにしてる人もたくさんいます。私がそうです(笑)
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「ムサビで呼ばれてるこの順番ってナンなんですか?」と学生さんによく聞かれるのですが、簡単に言ってしまえば、「学科が出来た順番」です。
公式に学科名を書き出す場合は必ずこの順番を使いますので、この順番をちゃんと言えるかどうかで、職員のスキルがわかるのです(笑)
私は、
ニチ・ユー・チョー・シー・コウー・クウー・ケンー・キー・エイ・ゲイ・デー
という呪文で覚えました。各学科の頭を取った呼び方。学科名を書き出す時はいまだに頭の中でこの呪文を唱えてます。今年度から版画専攻が入ったので「ニチ・ユー・ハン・チョー・・」となってしまうわけですが。
この順番が言えるようになると、あなたも立派なムサビマニア!
ムサビペディア::αMプロジェクト
ア/カ行
■αMプロジェクト
現代美術の若手作家の発表の場として、1998年度より本学が企画運営してきた「ギャラリーαM」をより充実させるため、'02年度から新たに「αMプロジェクト」がスタートしています。毎年ゲストキュレーターを迎え、都心のギャラリーにおいて年4・5回の企画店を開催。(略)名称の「αM(アルファ・エム)」とは、武蔵野美術大学美術大学のプラスアルファを意味しています。(「武蔵野美術大学 大学案内2006」より)
ムサビは以前、吉祥寺に「ギャラリーαM」というギャラリーを持っていました(卒業生の方は名前ぐらいはご存知ではないでしょうか?)が、固定の場所を持たないスタイルのギャラリーの運営を目指して「αMプロジェクト」がスタートしました。
特徴的なのはアートマネージメントの一環として、運営を芸術文化学科の学生さんに任せてることです。展示準備から運営費の管理まで。はっきいって大変な仕事です。
でも、広報課にやって来るαMプロジェクトの学生さんは礼儀もしっかりしてるし、頼もしい方が多いです。そういう子がスタッフとして頑張っているのか、プロジェクトで鍛えられているのかはわかりませんが(笑)
4月1日まで、αMプロジェクトで「うらうらら×小泉明郎×池松江美 展」が開催されていました。
うらうららさんは大学院彫刻コースを卒業(修了)されたばかりの作家です。今年の卒業制作展でご覧になった方も多いと思います。私は基本的に「エログロ系」はあんまり好きじゃないのですが、うらさんの作品はなぜか好きなんですよね。「エログロ」という俗な単語ではカテゴライズできない作品の完成度を感じるんです。個人的にこれから売れる作家さんだと思ってます。
「池松江美」さんと聞いてピーンと来る方は、かなりのファンですね(笑)
そう、辛酸なめ子さんです。
ムサビペディア::高校内大学説明会
ア/カ行
■高校内大学説明会
高校の中で行う大学説明会のこと。別名「高校内ガイダンス」。ほとんどは受験業者・大学説明会などのイベント代行を請け負う業者経由から「○○高校で説明会を開いて欲しい」と依頼がくる。
私たちが高校生の頃は「大学が高校に説明に来る」なんて企画はなかった、というかそんなことがありえるなんて考えたことすらなかったですね。
もちろん今は少子化で大学も人集めに必死ですし、高校側も「大学で『何が学べるか』を事前に知ってから進路を決めてほしい」という考え方になってきてるようで、両方の思惑が一致した企画といえます。
もう少し細かく書くと、高校内説明会は主に「大学別説明会」「系統別説明会」「模擬授業」の3種類に分けることができます。
●大学別説明会
「進路がある程度固まった」3年生を対象とする場合が多いです。美大を始め一般大学・専門学校等が体育館などに何10校と集まり、希望者はその大学のブースで説明を聞きます。
●系統別説明会
「これから進路を決める」1,2年生を対象とする場合が多いです。「経済・経営系」「人文系」「文学・語学系」といった系統と共に、ムサビの場合は「美術系」担当として呼ばれ、「美大ってこういうところなんですよ」という説明をします。「分野別大学説明会」と表すこともあります。
系統別説明会の時はムサビの宣伝一切不可。「美大全般」の話をしなくちゃいけないので、タマビさんや女子美さんや造形さんの宣伝だってします。「タマグラ卒には佐藤可士和さんっていう有名なデザイナーがいるんだよー。すごいでしょ」とか「キティちゃんの3代目お姉さんは女子美卒なんだよー」とか「造形さんや工芸さんにはアニメーション学科(専攻)があるよ」とか。
・・もう少しちゃんと説明してますので心配しなくても大丈夫です(笑)>各美大さん
●模擬授業
大学から教員が出張し、大学で実際に行われている授業を高校生向けにアレンジして行います。
模擬授業以外は広報課スタッフで行っているのですが、この高校内説明会の依頼・・特に系統別説明会の依頼・・が最近すごく多いんです。
できるだけ日程があえば参加するようにしてるのですが、開催日・時期が集中することが多く、先週は必ず誰かしら説明会に行ってたり、卒業式も説明会が入ってたり、今週は1日に3つ説明会がかぶってたり・・という状態が続いています。
開催方法は「生徒さんが第1希望・第2希望の説明を聞けるように」と入れ替え制で行うことが多く、一番多いパターンだと、50分間の説明を2回連続・・・という形。場合によっては、「大学の授業時間を経験して欲しい」と高校側の要望で、90分を2本ということもあります。(でも、高校生に「90分2本」は集中力がもたないと思うのだけど)
入れ替え制の1回目の生徒さんは第1希望系統ということもあり、かなり真剣に聞いてくれるのですが、2回目の生徒さんは「別に他に聞きたいところもないんだけど、先生から強制参加って言われてるし・・あ、『美術・デザイン』って楽そうじゃん」と選んで参加する子も中にはいて、いかに2回目の子に集中力を保ってもらうか、それが勝負なのです(笑)
裏ペディア1
先週の火曜日、杉並のとある高校へ系統別説明会へ行ってきました。
駅からしばらく歩いて小道に入ると、道が複数に分かれてるポイントに。「うーん、多分こっちだろうな・・・」と悩んでたところ、ちょうどミニパトが登場。
「(あ、ナイスタイミング) すいませーん。●●高校に行きたいのですが」
「あー、うーん、こっから近いんだけど・・・・・面倒だから、乗っちゃって!」
思いもかけない答えが。
「え?いやいや、と、とんでもないっす。方向さえ教えてもらえれば」
「でも、道が細かいから説明するのが面倒なんだよ。早く乗って乗って」
と助手席のドアが開きました。
そこであることに気がつく。
・・・・この車、似てるけどミニパトじゃない・・。
ドアを見ると、「杉並セキュリティなんとか」と書かれており、小さく「セコム」とも。オマワリさんじゃなかったのね・・・。恐縮です・・・。そのまま高校までミニパトそっくりな車で乗りつけました。
説明会も無事に終わりムサビへ。
鷹の台駅を出て、鷹の台商店街を歩いてると、「あ、手羽さん」と知り合いの業者さんの車。
「今から大学に行くけど、乗ってく?」と、これはありがたい。「乗る乗る!」と迷わずに乗せてもらって、大学へ。
何が言いたいかっていうと、きっと手羽は人のよさを振りまきながら歩いてるんだろうなーと。
(長い前フリでした)
裏ペディア2
この高校内説明会の話を、今週行われるムサビ内研修発表会で職員の前で話すことになりました。「時間が余ってるから」というかなり理不尽な理由で(笑)
でも、この基礎情報を長々と話しても時間の無駄だし、「研修に行ってためになりました。他大学の職員とたくさん交流を持つことができてよかったです」的な話もみんな聞き飽きてると思うので、実際に高校内説明会でやってる話をするつもりです。高校生になったつもりで聞いてください。問題は時間通りにおさまるかどうか・・。
これを読んでいるムサビ職員の方、当日あてますので覚悟しててください。
ムサビペディア::五美大
ア/カ行
■五美大(ゴビダイ)
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「で、『五美大』とはどこの大学なのか?」なのですが、「この大学と大学です」とはっきり言えるものはありません。シーンによって組み合わせが違うのです。
一般的には、「五美大」とは藝大、ムサビ、タマビ、ジョシビ、造形大の5つの大学を意味することが多いかもしれません。併願する可能性が高い大学ということで。でも、この「一般的」もかなり怪しく、「ムサビの私が思ってるレベルだと」というレベルです。他大学さんだと違うかもしれません・・。いろんなパターンがあるんです。
ちなみに「五美」がつくグルーピングで私が知ってる限りだと。
があります。
フシギに感じるかもしれませんが、こういうことはよくあることです。
「日本三大神滝」と「日本三大瀑布」 は3つのうち2つは同じ滝ってことはご存知ですか?つまり、1つの滝を入れ替えることによって、「3大神滝」と「3大瀑布」という違うグルーピングができるわけです。そんなようなものだと思っていただければ・・・違いますね・・・。
えーと、「 日本三名泉は2種類ある」の方が近いかな。解釈の違いなのです。
「東京7美大」というグルーピングを某受験雑誌さんが使ってたこともあります。藝大、ムサビ、タマビ、女子美、造形大、日芸、東京工芸さんの7校。
「美大」と「芸大」の違いについては、おいおい書いていきます。
ムサビペディア::東京五美術大学連合卒業制作展
サ/タ行
■東京五美術大学連合卒業制作展(トウキョウ・ゴビジュツダイガクレンゴウ・ソツギョウセイサクテン)
毎年2月21日〜26日頃に上野の東京都美術館(略称:都美館)で行われている東京五美術大学(武蔵野美術大学、多摩美術大学、女子美術大学、東京造形大学、日本大学芸術学部)による、日本画・油絵(油画)・版画・彫刻などファイン系の合同卒業制作展。通称:五美大展(ゴビダイテン)。関連→5美大。
*2006年度から「東京五美術大学連合卒業・修了制作展」に名称変更。
今年度のスケジュール・講演内容は下記の通り
五美大展は今から約30年前、ムサビの油絵学科(版画)の清水教授(故人)に「都美館のスペースが空くから、ムサビさんで使いませんか?」と話が来たことから始まります。でも、清水先生は「そんな立派な場所をムサビだけで使うのはもったいない。他美大さんも一緒にやろうよ」とタマビさんなどに持ちかけて、五美大展がスタートしたそうです。今でこそ「他大学との交流・単位互換」等とその地域の大学同士で協力しあうことは珍しくはありませんが、当時としてはすごい判断だったと思います。
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五美大展は「幹事校持ち回り制」で運営しています。幹事校は各大学との連絡、各大学の壁面割り当て図作成、ポスター・DM・パンフレットのデータ取りまとめ・作成、都美館との調整、講演会の企画、会期中の運営、問い合わせ先などが主な仕事です。幹事校になるとその大学の教務課は一大イベント状態となります。
ちなみに今年はどこが幹事校なのかDMを見てすぐにわかる方法があるんです。「問い合わせ先を見る」以外に。
ムサビ→タマビ→女子美→造形大→日芸と幹事校は回っていて、この順番の形を崩さず、幹事校が一番下に来るようにDMやポスターの大学名掲載順は変えています。つまり、一番下に書かれている大学が今年の幹事校で、一番上に書かれているのが来年の幹事校というわけです。「来年は日芸さんが幹事校なんだな」とすぐにわかるようになってます。本当に使えない豆知識ですいません(笑)
実は五美大展も教務課時代に担当してました。ちょうど幹事校の年で、大変だったことだけ記憶してます。だって、わがままな学生さんと教授がいつもの5倍ですからね(冗談です)。
ムサビペディア::学科
ア/カ行
■学科(ガッカ)
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(1)について
ある場所でも書きましたが、ムサビ日記や某掲示板、mixi、アルバイト申込書等での学生さんの書き込みを見てて、ずっと気になってたことが2つあります。
「油絵科」じゃなくて「油絵学科」なんです。
「視覚伝達デザイン科」じゃなくて「視覚伝達デザイン学科」、「映像科」じゃなくて「映像学科」。 ムサビにあるのは「○○学科」だけです。「油絵科」と略すことはありません。意外と知られていないのですが、「油絵科」と表記するのは間違いなのです。
ちなみにタマビさんも造形大さんも女子美さんも「○○学科」で「○○科」はありません(藝大さんは「○○科」がありますが)。グラフの方もよく「グラフィックデザイン科」って書かれてますね。
せめてプロフィール・エントリーシートに書く時や自分のホームページを作る時は「●●学科」と書くようにしましょう!
気になってたこと二つ目。
大学生は「生徒」じゃなくて「学生」なんです。これもよく間違って書かれてますね。「生徒」は「中学生・高校生」のことを表します。
細かいようですが、私達からすると面接の時に自分のことを「私は」と言わずに「ミカリンは」と言っちゃうような感じに似てます。これも注意した方がいいですよ。
詳しくは下記サイトを参照ください。
偉そうなこと書きましたが、私も職員になって知りました・・・。ずっと「彫刻科の生徒は」と言ってました・・・・。
2)について
美大受験で学科試験を甘く見てると痛い目にあいます。これはムサビだけではなく、タマビさんも含めた他私立美大受験でも同じことが言えます。詳しくは今度。