リアルな美大法人企画室長の日常を
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珍念&とーぼーの結婚式4
結婚式2次会でおきなまろさんが語ったこのセリフを忘れられません。
「きゅっきゅぽんさんは私と同じ匂いがする。裏で悪巧みをしてる女の匂いが」
・・・女ってこわい・・・・。
さて、いよいよ結婚式話もこれがラスト。
いい加減、美大日記に戻らないと怒られそうなので(笑)
いますよね。どっちつかずの男。
「君のことも好きだけど、彼女のことも好きなんだよねー」なんて言ってしまう男。
て、それは手羽のことか!!
・・・はい。というわけで、約束どおり、新郎・珍念くんが最後に残した日記を公開します。
厳密にいうと、3月31日が最後の日記なんだけどそれは「さよなら日記」なので。
自分が感じてることを最後に書いたのがこの3月30日の日記なんです。
披露宴では割愛しまくって、これを半分ぐらいにして読み上げました(笑)
人様の前で日記を読み上げられる恥ずかしさといったら想像を絶しますな。
では、しばしの間、珍念ワールドへ。
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2006年3月30日。
僕がここで日記を書きはじめたのは、2年生の秋から。
工芸工業デザイン学科は2年の途中から専攻(IDとかインテリアとか)別に別れるので、
ID(インダストリアルデザイン)専攻になってからはほとんどずっと、
「ムサビ日記ライターの珍念」として生活していた事になります。
(正直に思った事が書きたかったので、かたくなにIDの関係者には僕が珍念だと
バラすことを拒んでいましたが。聞かれてもとぼけてましたしね。でも多分バレバレなんだろうな。)
それこそ学校が無い時も、あそんでいるときも、家にいる時も。
卒業して社会人になる4月からは僕は珍念ではなくなるし、
日記かく前はそんな事思ってもいませんから、
「僕」ではない「珍念」の人生は、そのまま
「インダストリアルデザイナーのタマゴ」としての人生にピッタリ重なるんです。
一人のムサビ生の2年半の日常を、僕の視点で、僕の造形で、僕の表現で書き記す事。
それが僕のスタンスだと思って今日までやってきました。
一日を正確に書き記しても面白くないと思えば書かなかったし、
美大関係ねえよと思えるようなことでも伝えたかった事は書いたし、
「インダストリアルデザイナーのタマゴ」としての視点があるのなら、
あると判断したのなら、なんでも書きました。
事実の記録や受験生お役立ち情報としては正直申し訳の無いスタンスだったとは思うんですが、
「リアルな美大の日常を」、僕なりに綴ってみたらそうなっちゃったんです。
事実のリアルよりも真実のリアルを優先しちゃったんです。
未熟で、イヤに長文で、ネタ臭くて、青臭くてしょうもない日記でしたが、
僕が大事だと思った事を書いたし、僕が感動した事を書いたし、僕が伝えたかった事を書いてきました。
でないと僕が書く意味がないと思ったから。
「きみたちは『君らなりに主張すること』を仕事にしていくんだよ」っていわれたから。
僕はこのムサビコムで日記を書く事を、ひとつの「デザイン」だと思って今日までやってきました。
「デザイン」っていったい何でしょうか。
これは実習先の企業のデザイナーさんの言葉の受け売りになってしまうんですが、
デザイナーの仕事っていうのは、
・自分なりの見方でものを見てきづき、(視点)
・その視点をもとに解決策を考えてカタチにし、(造形)
・できたカタチを相手にわかりやすく伝える (表現)ことだ
…って言われて思わず「そうなんスよね!」って膝をうったことがあります。
かっこいいカタチが作れるだけじゃそれはデザインじゃないんです。自分の視点や主張がないと。
着眼点が良くてもそれをカタチにできなければそれはデザインじゃないんです。自分の造形がないと。
自分が満足できたって相手に伝わらなければ、それはデザインじゃなんです。自分の表現がないと。
「見て、考えて、伝える」。最初から最後までやって、初めてデザインが成立するんです。
リサーチもコンセプトもスケッチもモデルも評価もプレゼンも全部ひっくるめて、デザインなんです。
そんな「視点」で考えると、「日記を書く」っていうことも、立派な「デザイン」なんですね。
自分なりの視点で日常を見つめて、思った事気づいた事を文章にして考えて、
読んでくれるひとに伝えるために一生懸命文章を組み立てる。
「見て、考えて、伝える」っていう点で笑っちゃうくらいデザインな訳です。
詩や散文っぽい日記ならアートかもしれません。
記事や記録っぽい日記ならニュースかもしれません。
webではない本当の日記なら、誰にもわからない文章でもいいかもしれません。
でも僕は「デザイン」がしたかった。
「自分で見て、考えて、伝える」が、したかった。
視点と主張と表現を、自分の日記に込めたかった。
いいデザインは人を傷つけません。
いいデザインはコンセプチャルです。
いいデザインはときに独創的です。
いいデザインは役に立ちます。
いいデザインは人生を潤してくれます。
…日記も同じです。
「いい日記」を書く事で、「いいデザイナー」になろうと必死になってました。
もちろん僕は未熟ですから、デザインの真実が僕のいった事ではないかもしれません。
もちろん僕は無知ですから、日記の真実が僕のいったことではないのかもしれません。
「お前はそう思ってるだろうけどそうじゃねえよ」ってのは絶対あるでしょうし、無きゃ困ります。
でも未熟さや無知さを含めて、それが僕の真実なんです。だからあえてそう言い切ってきました。
デザインとは視点の事です。
日記のネタにならないかな、なんて事を頭の片隅においていれば、
何気ないいつもの景色も違って見えます。日常にあたらしい視点が生まれます。
デザインとは造形の事です。
モニタの前であーだこーだ考えてると、文章にしてみなければ考えもしなかった事、
思いつかなかった事、気づかなかった事が、たくさん出てきます。
デザインとは表現の事です。
伝える為に文を整理する事で、できた日記を見返す事で、
考えが整理され、気持ちが確かになって、僕を成長させてくれます。
「思った事を日記に書いている」ようでいて実は、「日記を書くことで考えている」んです。
大げさな話ですが、日記かいてなかったらいまの僕はちょっと違った人間になっていたと思います。
ムサビコムライターは完全なボランティアですが、何よりも大事な物を僕は貰えました。
300あまりの(少ねえなオイ)日記の一本一本が、僕にひとつずつ視点を与えてくれたんです。
.
「珍念」は誰よりも「僕」を成長させてくれたんです。
みんなと同じように、明日で僕も「珍念」とおわかれです。
フライング気味にいっておこうかな。
ありがとう、さよなら、珍念。
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デザイナーとして社会に旅立つ不安と決意を日記にからめて書き記した素敵な話。
卒業して3年。
3年目というと、仕事にも慣れてきたけど、将来の自分にちょっと不安を感じてきてる頃じゃないかな?
このままでいいんだろうか?と。
私も3年目ぐらいの時に「この仕事を一生続けるのかな・・」と悩んだことがありました。
珍念くんへ。
悩んだら、この時に書いた青臭い日記を読み返してください。
あの頃の気持ちに戻ってみてください。
家族も出来たわけで、頑張るしかないのさ。
そして、とーぼーさん。
珍念くんはいいやつです。
こんな日記を書ける、とってもいいやつです。
いい日記を書けるやつに悪い男はいません。
多分珍念くんは尻にひかれるタイプだと思いますが(手羽家と同じく)、
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
で。君たちの新居は何人ぐらい入れるの?
「ぜひ遊びに来て下さい」て書いてあったからムサビ日記メンバーでツアー組んで行こうかと思ってるんだけど。
20人ぐらいはいける?
え?入れないの?仕方ないなー。
このリストは、次のエントリーを参照しています: 珍念&とーぼーの結婚式4:
» 6月のある晴れた日のこと
from ムサビ日記 -入学センターのおきなまろ -
手羽氏がまさかの4回連載。 そちらが一息ついたら続いて更新しようと思っていたか... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2009年06月25日 00:26
なにこれちょうはずかしい!!!!!!!
ていうか長いなこの文章!
新居は100人乗っても大丈夫です!!!!!!!!!
投稿者 珍念ワールド : 2009年06月24日 21:07
↑
珍念さんへ
正直
新居入場は6人が限界ですよ。
勝手なことを言わないでください。
とーぼ−より
投稿者 とーぼー : 2009年06月24日 22:31
ちょっと手羽さんっ!おめでたい話題の冒頭で滅多なこと言わないでくださいよ。
私が言ったこと、正しくは「私の好きな女子の匂いがする。ただカワイイだけじゃない。」です。
きゅっきゅぽんさんは私のような浅はかな女じゃないですよ。おきなまろ系じゃなくてりんらん系!
歪曲しないのっ! まったくいつもながら。
とーぼーさんへ
100人乗っても大丈夫説を採用しておしかけます☆
投稿者 おきなまろ : 2009年06月25日 00:15
でも 女のワルダクミはやっぱり楽しい!!
ムサビ日記の先輩方 本当におめでとうございました!
投稿者 きゅっきゅぽん : 2009年06月25日 23:20
でも 女のワルダクミはやっぱり楽しい!!
ムサビ日記の先輩方 本当におめでとうございました!
投稿者 きゅっきゅぽん : 2009年06月25日 23:20
間違えてコメントが二回入ってしまいました↑
なんだか 主張しているようで恥ずかしいです
投稿者 きゅっきゅぽん : 2009年06月25日 23:23