リアルな美大法人企画室長の日常を
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卒業制作を作る前に2
前回はこちら↓
■卒業制作を作る前に1
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(2)学生のアイデアをちょっとだけ伸ばすタイプ
学生の意見をいかし、「こうすればもっと良くなるんじゃない?」と現実的に提案してくれるタイプ。
現場主義の立体デザイン出身教員に多い。
学生さんに一番好まれるのはこのタイプかもしれません。
また、職員に人気があるのもこのタイプです(笑)
このタイプの教授は現場経験が多く、素材のことや作業工程、組織のことも理解し、いろんなパターンに対応できる。
なおかつ、学生(や大学)のお財布のこともよくわかってるからあまり無謀なことは言わない。
その辺に転がってるものを流用したり、自分でも素材の収集グセがあって、それを学生さんに提供したり、作業を手伝ってくれることも。
ただ、器用貧乏でもあり、現場で好まれる人っていうのはなかなか忙しい。
ムサビ職員はここまでの話で「あ。あの先生のこと言ってるな」とわかるんじゃないかしら(笑)
で、このタイプの先生の弱点は何かというと。
学生の気持ち・財布がわかってるばかりに、「学生に冒険をさせないこと」かもしれません。
現状維持ではなく「背伸びすれば届くレベル」だから問題はないのだけど、もっともっと高いところ、本当にギリギリのところに手を伸ばさせようとはあまりしない。
失敗すると学生がかわいそうだから。
このタイプの教員が指導教員の場合は、先生の提案にあぐらをかかず、自分でそれを解釈して、もっと上のレベルのものを作る覚悟をした方がいいよ。
本当は先生もそれを望んでいて、その段階に来たらまた違う提案をしてくれるはず。