リアルな美大法人企画室長の日常を
Search
美術教育は必要か?1
ぼちぼち教育実習も近づいてるし、検索キーワードでも「教育実習 美術」「教育実習 挨拶」で飛んでくる人が激増しています。
そこで、
中学や高校の美術教育は必要か?
という赤岩くんや四輪駆動さん、みちくささん達が書いてる問題に、私も参戦してみます。
私も以前から一度書きたいと思ってたことなので。
と、その話に入るためにはいくつか書いておかなくちゃいけないことがありまして。
今回は前置き・・・のための前置きです(笑)
私立大学連盟(略称・私大連)という組織にムサビは加入してるんですが、その中堅職員のための研修っていうのに6,7年前参加したことがあるんです。
そこでやったのが「ディベート研修」。
1年間を通した研修で、年に4回集まるのね。
1チーム10人づつにわかれ、最初の1回目でディベートのお題が出される。
もちろん同じチームのメンバーは全員違う大学の職員です。
各自そのお題を調べ、メールなどで情報交換して、2回目で調整をし、3回目でいよいよ他チームと対決・・という流れでした。
いやー、思い出すのは、関西の某有名大学の方から「ムサビさんのホームページは充実してますねー。こんな情報も出してるんですか!」とメールが送られてきて、「でしょ?ムサビのWEBはすごいんですよ」と誇らしげに思いながらメールに張られたURLを見たら、tamabi.ac.jpだったこと(笑)
美大業界以外の広い世界から見りゃ、ムサビもタマビも変わらないんだと学びましたっけ・・・・。
ゲームとしての「ディベート」をやったことある人はご存知だと思いますが、単純に「自分は賛成派」という形でやるのではなく、午前は「賛成派」として戦ったら、午後は「否定派」として戦わなくちゃいけないのね。
その時のお題は
「私学助成は必要である」。
「私学助成」とは簡単に言うと、「国等からの大学への補助金」です。
当然必要に決まってます(笑)
いらない大学なんてあるわけがない。
だから最初は「賛成の方が簡単だよね」とみんな言ってたけど、やっていくと「否定する方が簡単」なことに気がつきます。
なぜなら、既に存在するものはどんなものでも必ず不都合があります。しかも具体的な不都合が。
「私学助成に頼るのがいけないんだ。もっと大学は経営努力すべき。潰れる大学は淘汰されりゃいい。世の中は実力主義」みたいに既に見えてる問題点を突っ込めばいいんだもん。超簡単(笑)
だいたいの場合、矛盾点を追究してるから否定派の方が論理的に聞こえます。
逆に、その問題点を抱えつつ存在しつづける理由をちゃんと説明するのはかなり困難です。
ゲイサイに例えるとわかるかな?
「芸術祭は必要か否か?」というテーマにした場合。
誰もが心の中では「芸術祭はあった方がいい」とは思ってるけど、論理的に「絶対に必要だ」と説明するのはかなり難しいでしょ?
逆にいくらでも否定要素は思いつくはずです。
「だから芸術祭はいらない」てのはあまりにもお粗末な判断であって、「否定する方が簡単」ってことなの。
あ、長くなりそうなので、前置き・・・の前置きは次回に続きます。
つまり、これは前置き・・・の前置きの前置きってこと?
このリストは、次のエントリーを参照しています: 美術教育は必要か?1:
» 迷ってナンボなのかもしれないのだけれども。
from Musabi Diary - 赤岩 -
この前の日記が本当に自己満足で終わったので、 教職の話に絞ってもうちょっと話を整... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2008年05月25日 00:56
毎日読ませていただいてます。すっかり手羽中毒です。
ところで、本日の日記のなかの一文・・・
>美大業界以外の広い世界から見りゃ、ムサビもタマビも変わらないんだと学びましたっけ・・・・。
ここはやっぱり、「ムサビもタマビも変わらないんだとマナビましたっけ・・・」として欲しかったです。
言葉のリズムっつうか、語呂合わせっつうか、なんつうか、まあ、たいしたことじゃないですけどね。
「美術教育は必要か」と問われれば、「必要です」と素直に答えられる私は高校の時、芸術科目として美術ではなく音楽を選択しましたが何か?
投稿者 ムサビファン : 2008年05月22日 10:01