リアルな美大法人企画室長の日常を
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うずまき ぐるぐる
♪ショウシュウリキ〜、トイレ大好き〜♪
・・・はっ。
つい気を抜くと、消臭力のCMソングを歌ってしまう・・・。
というわけで、年末年始に録画したテレビをまとめて見てます。HDDレコーダって便利(笑)
「朝まで生つるべ」で鶴瓶が「中尾彬はムサビだから絵がうまい」と言ってくれてて、鶴瓶さんが「ムサビ」という略称を知ってることに小さな喜びを感じたり。
そして、テレビに飽きてきたら、年末に届いた三谷幸喜作「コンフィダント・絆」のDVDを見る・・の繰り返し。
はい。5回目のコンフィダント話です。(厳密には6回目です)
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*以下DVDの一部ネタばれになりますので、知りたくない人は読まない方がいいです。
ま、たいしたネタバレじゃないけど。
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三谷さんがDVDのコメンタリやインタビューでコンフィダントを作った経緯をこんな風に語っています。
「銀行の待合室で子供用のゴッホの絵本があって、たまたま手に取って読んだら、ゴッホに興味を持つようになった」
「子供用のゴッホの絵本」と聞いて、私は真っ先にこれをイメージしました。
ゴッホの絵本―うずまき ぐるぐる (小学館あーとぶっく) 結城 昌子 小学館 1993-06 by G-Tools |
「その絵本に出てる『夜のカフェテラス』という絵を見て・・」とも言ってるので、三谷さんが読んだ本は多分これで間違いないと思います。いかにも銀行の待合室にありそうな本ですし(笑)
「小学館あーとぶっく」は他にも「スーラの絵本 / もっと近づいて」や「ゴーギャンの絵本 / はだしになって」等名画を体験するシリーズが出てます。
93年に刊行されてるんで、ちょうど学生さんや受験生ぐらいの子がお母さんに読み聞かせてもらった絵本じゃないかしら。家に一冊ぐらいあるんじゃない?
作者の結城昌子さんは、他にも
原寸美術館 画家の手もとに迫る 結城 昌子 小学館 2005-05-18 by G-Tools |
タイトルの通り、西洋名画が原寸大で掲載されてるんで、実際の作品の大きさや筆のタッチ、画面の詳細、画面の傷みを感じることができます。
ウフィッツィ美術館でボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」が思ってたより大きかったり、プラド美術館で「ゲルニカ」が予想より大きかったり(今はソフィア王妃芸術センターにありますが) 、ルーブル美術館で「モナリザ」が実はすんごく小さくてびっくりしたことありませんか?
私がそうです(笑)
どうしても通常の画集だと全部同じ大きさにしか見えないんですよね。
かなり画期的なことをやった本なんですが、もちろん絵画を無許可で掲載するわけがなく、「トリミングして載せる」ということで交渉が大変だったそうです・・。
・・・この展開でそろそろ気がつきましたか?
そうなんです。
作者で"アートエッセイスト"の結城昌子さんは、ムサビOBなんです。
数年前の大学案内にも登場されてますね。
いかにも「芸術と人とを結ぶ」ことが好きなムサビOBらしい仕事。
つまり。
戯曲「コンフィダント・絆」は、ムサビOBの作った絵本が(多分)きっかけとなり、舞台美術と衣装はムサビOBが作り、ムサビの先生が絵画指導した舞台・・・というわけなのです。
なにか運命的なものを感じませんか?
「正月と舞台美術」といえば、空デの川口直次先生がタッキー主演のNHK正月ドラマ「雪之丞変化」の美術を担当されてましたね。
川口先生といえば、伊丹十三監督の映画「スーパーの女」「マルタイの女」の美術もされてたり・・・ってこのあたりの話はまた後日。
結城昌子オフィシャルサイトの管理人です。結城昌子の著作の紹介ありがとうございます。三谷さんの映画が大好きなので本人とても喜んでいます。この記事を当方のリンクのページで紹介(アドレスのみですが)させていただきました。今後ともよろしくお願いします。
投稿者 artand管理人 : 2008年01月27日 22:48
artand管理人様
リンクありがとうございます。
結城さんの本は大好きですし、結城さんの後輩として心から応援しております!
投稿者 手羽 : 2008年01月29日 13:01