研修「MUSA」 -手羽編4−

「研修MUSA」のおさらいです。

■問題:
あなたはムサビの木炭デッサン試験会場に不時着しました。数分後に実技試験を受けなくてはいけません。周りを見渡すといくつかの道具が落ちていました。木炭デッサンを描くために使えそうなものを順位付けしなさい。

●鉛筆4本
●食パン一斤
●15cm定規
●1m四方の段ボール
●タオル
●ガムテープ
●消しゴム
●携帯用バーナー(キャンプとかで使うやつ)
●インターネットが使える電子辞書
●5000円札


1位5000円札、2位鉛筆(場合によっては携帯用バーナーも)、次に消し具の食パン、タオル、ケシゴム

残るはあと4つ。

手羽ならどうするか?



私だったら、次は「1m四方の段ボール」です。カルトン代わりに使います。描くもの、消すものが準備できたら、次は「描くスペースの確保」が大事ですから。

ムサビペディア::カルトン (ア/カ行)

フランス語。carton。「厚紙」を表す。
美術用語では「デッサン用の画板兼紙ばさみ」として使います。これです。(「下絵」という意味もあり)
ちなみに一般的にはカルトンとは「レジの小銭置き」を表します。ちなみにちなみにcartonは英語でカートン。「タバコの1カートン」のカートンです。

話を戻して。

受験時に画板を貸し出す大学もありますが、ムサビの場合は貸し出しません。カルトンは忘れちゃいけない携行用具の一つ。
忘れちゃいけない道具なのになぜ優先順位が低いかっていうと、究極の選択時であれば、最悪画板が無くても床で描こうと思えば描けるからです。
ただ、これも、本当の試験時に床で描いてたら怒られますし(笑)、かなりガタガタな絵になってしまう覚悟が必要。
ムサビ受験ではカルトンか画板を忘れないようにね。


で、残った「15cm定規」「ガムテープ」「インターネットが使える電子辞書」は使い道があんまりない・・・。

ガムテープ」はデッサン用紙をカルトン(ここでは段ボール)に貼り付ける道具として使えるからこの3つの中じゃ比較的優先順位が高いかも。でも、デッサン用紙をちょっと折り曲げて引っ掛ければいいだけなんで、無くちゃいけないものでもない。何かしら使えそうだけどね。


かなりするどいものだったら鉛筆を削ったりできそうなので、「定規」はその次かな?相当するどい金属製の定規じゃないとダメだけど。後は計り棒代わりに使うとか?っていらないいらない。
木炭デッサンで定規を使うことってあんまりないんです。


そして、一番使えないのは「インターネットが使える電子辞書」。
なぜなら、試験開始数分前だと電子機器は電源を切ってバックに入れるように指示が出ます。調べようとした地点で確実に失格になります。これだけは一番避けたいこと。
使えたとしても、試験数分前にネットで調べる時間があるのなら、現実を見て何かしら行動した方がいいよ。


こんなところかな。
最初に書きましたが、もちろんこれは答えではなく、「手羽なら優先順位はこれだよな・・」であって、人によって大事なものは変わってくると思います。

このシリーズで言いたかったことは「大事なものは人によって違う」「『これがなくちゃダメだ!』という発想を忘れることも大事」ってことです。


最後に。
実はムサビには「木炭デッサン」という科目の試験はありません(笑)
油絵学科が「デッサン」という試験科目で、木炭デッサンか鉛筆デッサンを選ぶ方式ならあります。なので、もしムサビの「デッサン試験」会場に不時着したら、迷わず鉛筆とケシゴムと段ボールを取り鉛筆デッサンを選んでください。食パンは食べちゃってください。

これが最大のオチでした。
途中で誰かが突っ込んだらどうしようとドキドキしてたのよ。。

投稿者:ichiro : 2007年12月16日 06:17

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