リアルな美大法人企画室長の日常を
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壮絶!美大生バトル小説ブログ6
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壮絶!美大生バトル
「めちゃくちゃアートな運命- Most and Ultimate -」
6枚目。
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「そうそう。この学内MAPの7つのピクトグラムにも暗号が隠されてるのよ」
「え?このトイレのマークとかが?」
「そうなの。実は6つの系統を表してるの」
「ど、どういうこと?」
「例えば、これはなんだと思う?」
「なにって・・・売店って意味でしょ?」
「『表向き』はね。でも、モチーフ台の上にビンとパンが置かれてて、床に筆と鉛筆が転がってるように見えるでしょ?」
「うん」
「つまり、これは『平面美術系』を表したピクトグラムなの」
「えっ・・・・。じ、じゃあ、このトイレのマークは」
「彫刻の人体像が2体、立ってるって意味。つまり『立体美術系』ね」
「なるほど・・・・・この食堂のマークは?」
「ナイフやお皿ってインダストリアルデザインでもある一方、金工や陶磁のクラフトの分類に入れることもできるでしょ。だから『立体デザイン系』」
「てことは、このPってまさか・・・」
「そう。パーキングのPは表向きで、本当はProduceの「P」。『プロデュース系』なの」
「こんなことって・・・」
「言ったでしょ?全て秘密裏に進められてるって」
「でも、この4つってかなりわかりやすくない?」
「ここまではあえて比較的わかりやすいピクトグラムになってるの。系統の存在を知りつつ勘のいい人であれば、この4つのピクトグラムを見て『もしかしたら学内MAPがバトルと関係するんじゃないか?』と感じられるようになってるそうよ」
「でも、全部が簡単にわかっちゃまずい・・・」
「その通り。MAUカードや系統の存在がわかったところでそれだけではなんにもならないわ。バトルフィールドに気が付かない限りはね。だから、そこへはいくつものトラップや暗号を解かないとたどりつけないようになってる」
「存在感を出しつつも、存在を消すって感じだね」
「このバランスが絶妙で、全く気が付かないものではいけないし、簡単にばれてしまってもいけない。残り二つは難しいわよ。これはわかる?」
「うーん・・どう考えても電話のマークにしか見えない・・」
「頭を柔軟にしないとダメね。この受話器のマーク、カッコとコロンでできてるでしょ?」
「かっこところん???」
「『(』と『:』よ」
「ほんとだ・・・」
「記号そのものを表してるの。つまりこれが『平面デザイン系』」
「そういうことか・・・そして残ったピクトグラムは2つ。どっちが映像系のピクトグラム?」
「こっちが『映像系』のピクトグラムよ」
「って、自転車と映像系、どういう共通点が・・・。映像学科の人がサイクリング部の部長を代々やってるとか?」
「このピクトグラムをさかさまにするとわかるわ」
「えっ?」
「あっ・・・・」
「ほら、映写機に見えるでしょ。つまり、これが『映像系』。自転車のピクトグラムにしてはちょっと不自然な形なのはそのせいなのよ」
「じゃ、残りのひとつ、このピクトグラムは?」
「これはバトルフィールドの入り口を表してるの」
「なぜ車椅子のマーク・・・・」
「よーく見ると、人が穴に吸い込まれて入っていく姿に見えない?」
「あああ。」
「なぜピクトグラムが7つなのか。それは6つの系統と入り口を表してるから7つなの。7つのピクトグラムには1つも無駄がないのよ。」
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この話はフィックションです。登場する人物・団体・呼称などは実在のものとはいっさい関係ありません。
編集部からのお知らせ。
作者体調不良のため、しばらく休載いたします。