リアルな美大法人企画室長の日常を
Search
教育実習の思い出12
過去ログはこちら↓
教育実習の思い出1
教育実習の思い出2
教育実習の思い出3
教育実習の思い出4
教育実習の思い出5
教育実習の思い出6
教育実習の思い出7
教育実習の思い出8
教育実習の思い出9
教育実習の思い出10
教育実習の思い出11
==========
授業当日。
授業のタイトルは「植物をデザインしよう」。
家から野菜や果物を持ってくるもよし、学校に生えてる葉っぱや草を引っこ抜いて持ってくるもよし。
それをモチーフとして平面構成する授業。
その冒頭で「デザインとは?」に触れることにしました。
私とヨコちゃんは「デザインとは?」の質問にこういう結論を出したのです。
デザインとは・・・
特徴を抜き出し
単純化させることである。
こういう見解からなんです。
たとえば、トイレのマーク。女性や男性の体の特徴を抜き出して単純化した結果があれです。
動物園でオリの前に出てる動物のピクトグラムだってそう。
デザインされたものっていうのは、すべてその特徴を見つけ出し、線を簡単にしたものなんですね。
まずは植物や果物の特徴を見つける。
そしてアウトラインを含めた線を単純化させる。どんどん単純化させる。そして最後に色を塗る。
授業内容はこんな感じでした。
家からリンゴを持ってきた生徒には、「リンゴだってミカンや梨にはない特徴があるよね。そこを見つけるんだよ」と指導。どこでもあるような葉っぱを持ってきた生徒にも「これだって、ほらココ。特徴があるじゃん。このアウトライン・・じゃなくて、輪郭線・・じゃなくて、(なんて言えばいいんだっけ・・)・・外側の形の線とか葉脈の特徴をよーく見つけるるんだよ」と説明。
つい口をすべらして、「同じ木の葉っぱだって、一枚一枚違うよね。これは虫が食った後があるし」とその場で思いついた言葉で説明すると、一人の生徒が葉っぱに自分の名前を書いて「ほら。これでこの葉っぱと同じものがないから、これが葉っぱの特徴だよね」と言ってきました。
よせばいいのに「そ、そうだね・・」と答えてしまい、その子は線を単純化して色を塗る作業の段階でも、画面の葉っぱの中には自分の名前が入ってました。
「ま、それもデザインなんだよな・・」と自分で無理やり納得させて授業は終了。
生徒は楽しそうにやってましたね。
その間、おじいちゃん先生はずっと後ろで聞いてました。
どうだ、まいったか。いつまでも古い美術教育を教えてるあんたにはできない授業だろう。ははははは。
そして、夜の実習生歓迎会へ突入。今日のビールはうまいだろうなあ。
続く。