リアルな美大法人企画室長の日常を
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通信教育課程卒業制作展
鷹の台キャンパスで行われている通信教育課程の卒業制作展を遅ればせながら見てきました。
ムサビは日本で初めて美術系大学の通信教育を始めた大学です。知られていないのですが、ムサビの通信教育は50余年の歴史があるんです。(4年前に短大から4年制へ改組しました)
これが、お世辞抜きにレベル高いんですよ。
以下、私の個人的な感想です。
プレゼンボードパネル・作品の制作技術は確かに通学生の方が上手です(学内の機材を使えることもありますが)。
でもコンセプト、その展開方法は通信生の作品に好きなものが多かったかも。
通学生の卒制はなんとなく「夢の道具」的だったり「ハイパー」だったり「新しい何かを作りました!」と元気や若々しさがあり、勢いもあるし、センスもバツグンで「そういう表現があったのか!」と感動する作品がある半面、「ぶっちゃけ、デザインを変えただけじゃない?」と言いたくなるような作品や、少数ですが「それ、1週間ぐらいで作ったでしょ?」な「やっつけ」な作品もなんだかんだあります。
それは通学生の心のどこかにある「甘え」かもしれません。
一方、通信生の卒制は自分が使う介助具を作ったり、学校の先生をされている方が授業で使いたいシステムを考えたりと、見方によっては「テーマが身近すぎる」という意見もあると思いますが、「自分に今必要なもの」を純粋にテーマとして、しっかりと具体化されている方が沢山いらっしゃいました。
そして、大きな声で言えるのが、「やっつけ」な作品が一つもない。
「甘え」がないんです。作品に向き合ってる時間が多いか少ないかは、見る人が見ればやっぱりわかります。
「2in1」というバイリンガルの女の子を使った作品はプレゼンボードを読まなくても、訴えたいことがはっきりと伝わってくるし、見た目以上にかなり時間と労力がかかっただろうなーと感じました。
通学生の卒展は目新しいものが沢山あって、お腹がいっぱいになるような感じだけど、通信生の卒展はおかずは少ないけど、一つ一つががっつりしててお腹がいっぱいになる感じ。
この卒業制作展を一番見て欲しかったのは、外部の方よりも通学生かもしれません。
と、あんまり誉めすぎるとうそ臭くなりますね。
このブログは誉めるだけのブログじゃないことは皆さんご承知の通りですので、批判的なコメントも。
自分で問題提起して、自分で全て解決しちゃってる感じというか、全てきっちりときれいに箱に収めちゃった感じもしました。リアルタイムに外部と接触するような作品があんまりないんですね。見てて安心感はあって「うん、きっちり作ってる。すごい!」とは思うけど、「おおおっ、そう来るわけ?!そう動くわけ?!?!」みたいなもの。
私が通学卒ということも関係してるとは思いますが、「作品」というよりも、いい意味でも悪い意味でも「卒業論文を形に起こしました」的な作品が多く、「外とのつながり」「偶発性の楽しさ」「遊び心」みたいなものがもう少しあるといいのになーとは感じました。
逆に通信生の方は通学の油絵や視デ・デ情・芸文の卒展を見ると良かったかも。
今年は通信の卒業制作展に行きたいと考えていましたが、仕事の都合があり足を運ぶことができませんでした。残念な気持ちがあるのですが、ムサビのホームページで概要は紹介していただけないのでしょうか(手羽さんは部署が違いますけど)。スクーリングは、ページを作って紹介していますよね...
卒業制作展の冊子が配布されるのを楽しみにしています。
投稿者 音量子 : 2006年03月15日 21:55
がー!見逃した。
引継ぎで学校行ってたのに!
通信卒展のDM並べたりしてたのに!
だめです。自分の卒業式のことで頭いっぱい。
来年みます絶対!
卒業式の日、式前(たぶん)に、某会議室の作業場に顔出していいですか?
出すだけですが。
あ、クラフト紙一枚もらっていいですか?
投稿者 おきなまろ : 2006年03月16日 00:27
通信の卒制展、仕事と学業を両立させて見事に卒業に至った学生さんの集大成。見る者に訴える「強い力」を感じます。
「2in1」は繰り返し2度見ました。
通信卒制展の様子はwebで公開されると思います。昨年の卒制展のページはこちら↓。
http://cc.musabi.ac.jp/whatsnew/050315.html
通学生、通信生ともに、ご卒業おめでとうございます。
投稿者 テリー : 2006年03月16日 01:34
> 音量子さん。
テリーさんも書かれているように、多分web公開されるんじゃないかと。
それと、卒業制作優秀作品展が4月から美術資料図書館で開催される
ので、ぜひそちらには。
> おきなまろさん。
いよいよ卒業式も明日ですね。
卒業祝いにクラフト紙、一枚だけあげます。
> テリーさん。
今年の通信卒展は自分にとっても大収穫でした。
投稿者 手羽 : 2006年03月16日 04:52
何かに向き合うことは
とても体力を使うし、精神的にも疲れるけど
研ぎ澄まされていく感覚がもてる。
投稿者 tamapi : 2008年08月14日 20:39