リアルな美大の日常を
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多くを語るなかれ
版画は絵画と違って、最初から何描いてもいいよ〜である。
なので、みんな好きなテーマで描いてるけど、
案外これが難しい。
今回のスクーリングは、初心に戻って帽子を描いたわけだけど
先生達の反応はイマイチよろしくない。
ど真ん中構図も、直球過ぎて不評だった。
「何時まで、帽子を続けるの?」と訊かれ、
「取りあえず、次に提出する予定の通信課題までは」と返事して帰った。
そこに、帽子が帽子であって帽子でなくなることを期待している感があるのは分かる。
確かに分かります。分かるけど
・・・そう簡単には進まんのです。
ちなみに今描いているドローイングを見て、相方が言ったのは
「シュークリームの皮かと思った」だった。
帽子はプリンからシュークリームへと、変身したようである。
今回のスクーリングも、みんないろいろ描いていた。
スゥイーツ、紙袋、石ころ、水面、商店、病院内の風景などなど。
絵画の頃から思っていることだが、
画面でいろいろ語りたがるのは、男性の方が多い気がする。
自分の中のストーリーや思い、アイディアやひらめき、遊び心などなど、
いっぱいいっぱい詰め込もうとする。
一方の女性は、諦めが良いというか、大胆というか、
捨てるものはばっさり捨てる傾向がある。
無論、どちらが良い悪いの問題ではないし、そうでない男性も女性もいる。
講評の時にも、意見の一つとしてあったが、
画面が多くを語りすぎるのは、どうなんだろう。
テーマによっては、薬にも毒にもなる難しい話。
ちなみに、画面に入る要素が多い=多くを語る、というわけでもない。
なんか、やっぱり主題を考えるのって難しい。
考えすぎると、禿げそうで怖いです。