リアルなムサビの日常を
« 学ぶことつくること | メイン | 退屈の食べ残し »
Search
かわいた雲
FOR WORLD
なにかが哀しくて、ふいに足がとまる。
こんな、降り出す前の雨雲みたいな明瞭(はっきり)としない気持ちを
どう言葉にしたらいいのかわからなくてためらう。
なにかが、かなしい。
知らず知らずのうちに、心だけ痩せていくような気がする。
知らん顔で通り過ぎて歩いていったまま、
急に道ばたの石につまずいただけで足が折れそうな
そんな予感で落ち着かない。
でもそんな予言めいたことを言ったところで、どうにもなりゃしないだろう。
自分がとんでもないろくでなしだったと思いきや
最低限のことはだいたい終わっていて
落ち込むにはあんまりにも条件が不揃いだから、
ためいきすらつかずに机に向き合ったりする。
それでも気づけば
せわしなさとはなんの関係もなく、魔が差すように一瞬
退屈でどうしようもなく、かなしかったりする。
オトギ