起きながらみた夢

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午後3時、

所用で一旦家に戻ってから、また大学に行った。
あまりにも日差しがあたたかくて立ち止まりそうになった。
ああ僕は
ああ僕は、今とても恵まれた生活をしてるはずだけど
こんなうつくしい日向のある日に昼寝もできないのは、
しあわせなことではないなあと思ってしまった
 

冬の光の優しさは月光に似ているのだ、と気づいた
月が一度死んだ光だと表現したのは京極夏彦先生だったかな
似ているも何も、光の源はすべて太陽にあるのだけれど、
ではなぜ夏の太陽と月とではあんなにも光の質が違ったのだろう。
それは、人とミイラを隔てるものの違いに似ている。


しあわせを感じる瞬間はいつもかけ離れているから
日によって僕は別人になってしまう。
苦労して手に入れた持ち物を見せびらかれてもお世辞を言えない。
君が見せびらかすこともできず、恥じらってしまっているようなことのほうが気がかりで、
名前のつけられることに、僕が言及する意味なんてほんとは無い。
掘り起こすのもわずらわしいタイムカプセルみたいなものを、
一緒に土の上からにやにや見つめてたい。

でも
こんな日はさ、
こんな日は、電子メールも電話もいらないから、
沈黙の心地いい誰かと、死んだ太陽のような光の下で、
昼寝でもできればそれでいいんだ


でもきっと、君はその持ち物を放棄してしまってはいけないんだ
なんてことも承知の上で僕はこんなことを書いてしまうし、
手放せない君のことを「可愛い」なんて言って茶化すこともできる。


オトギ

投稿者:fantasy : 2011年12月15日 21:28

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