白い部屋のなかにあるもの

FOR ME


部屋を見渡してみた。

白い壁と、

本 絵 ポーチ 手紙 髪留め 
そういうものたちが目に留まった。

いつか誰かがくれたものだ。
僕に好意をもってくれた人たちが、
僕のために選んでくれたものだ。
先輩や先生や友人が、くれたもの。

贈り物は記憶とともに在る。
そのときかけてもらった言葉、返した言葉が蘇る。
風や匂い、温度を失ってもまだ生々しい。


ちゃんと覚えていたいと思う。
指紋がつかず、ほこりをかぶらない程度にふれておきたいと思う。
好意も敬意も、いつも、身の丈に合わない。

でも、
そのときもらった言葉に、見合うような自分になりたいと
思うことができる。

オトギ

投稿者:fantasy : 2011年08月16日 23:59

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