親の口説き方

FOR STUDENT


水がおいしい季節になったね。
美容院へ行った帰り道、近所の庭先から水瓜のにおいがしたよ。


さてと。

オーキャンも終わってそろそろ、
未来に迷える高校生が、助けを求めてアクセスしてくる時期かなあと思うので、
ひとつ書いておこう。


親が美術に理解ある幸運な人でない限り
誰もが突き当たる問題・・・・。


親のオトし方。


うんうん 大変だよね!親を口説くのは!!

僕の親はまったくその道に興味がない人でしたので
それはもう苦労しました。


同じように苦労してる子も多かろう。
だから2つに分けて紹介します。
すべて実践済みです。


①話す。
どれだけ笑い飛ばされても、とりあってもらえなくても、
つねに正直に、まっすぐに、丁寧に向き合うこと。
それを続けること。
それは食卓でも良い。車の中でも良い。
でも、たまには1対1で向き合うこと。

<日常>
対象が、展覧会でも漫画でも今日見た「美しいもの」でも良い。
感動したことを話すこと。
あなたが何に興味をもって生きているのかをまず知っておいてもらうこと。
コミュニケーションをとること。


<作品>
美術で「頑張ってるよ」ということを伝えるのはとても難しいね。
なぜかっていうと、気持ちのクライマックスがほとんど作者の頭の中でしか見れないから。笑
スポーツとかはいかに日頃から体を鍛えているか、それがいかにつらいことか、
というのがダイレクトに伝わりやすいから、その点ちょっとうらやましかった。
ただ、うらやましいなあ で終わらせちゃもったいないよ。
今つくってる作品がどんなものだったか
あと、つくった作品にどんな気持ちで取り組んだか
きちんと伝えること。楽しいことも、苦しいことも含めて!
そうじゃないと「あの子は好きなことやってるだけ」としか受け取られなくても、
無理ないよね。


<夢>
照れくさいことも含めて、話すんだよ。
何に情熱をもっていて、どんなことを学びたいと思ってるのか。
それと、それにどれだけ『望み』があるのか。
あなたが美術を志したいと思ったからには、必ず「やればできる」と思った理由があるはず。
美術の先生や先輩、予備校の人との話などにも理由があるはずだね。
それをきちんとメモしておいて、親にも同じように「感じて」もらえるように話すこと。
あなた流に強引に要約したら、台無しになる可能性があるから、これは気をつけて。

『安心させてあげること。』

これがいちばん大事かもな。
美術なんてアウトローだわ、希望ないわ!って思って反対する人が多いから・・・。
あなたのお父さんやお母さんは、あなたをわざわざ不幸にしたいとは考えてないはずだよ。


②見せる。
態度がいちばん物を言う!!
口先だけでは何もかえられない。
逆に、誠実な態度は言葉を超える。@プレゼンの極意


<資料>
あなたが真剣に進路を考え選び抜いた結果が「美大」だった!
というのを、行動の軌跡を見せることで教えよう。
大学の資料を請求したり、パソコンの画面を印刷したり・・・方法はいくらでもあるね。
気に入った箇所に付箋を引いたり、
蛍光ペンでラインを引いたりしてあるのも見てもらえばばっちり。
説得するときのメモ代わりにもなって一石二鳥。


<作品>
美術部などで参加した展覧会に必ず来てもらうのはもちろん、
予備校で書いたデッサンはできる度に家族が見れる位置に貼り出そう。
「あ、あいつこんなことやってるのか」
となんとなくわかってもらえるのはもちろん
「どんどん上手くなってる」
と思ってもらえれば、
「こいつは・・・才能があるかもしれん!」
という根拠のない確信を与えることもできるよ!


【番外編:お金】
これは・・・各家庭により差があるからどうにも言えないんだけど、
ひとつ言っておきたいのは

大学の学費を「見せて」
自分の家の経済状況を「知って」
バイトや奨学金でどうにかできないのか「調べる」

これをきちんと自分でやってみること。


そんなところかなあ。
僕はそれを高校1年生からずっとやってきました。
今からでも間に合うよ。

人のせいにするのは簡単だけど、でもそれによってあなたの人生がつまらなくなっても
誰も責任はとってくれないよ。
ゆずれないものは、どんなに人に迷惑をかけてもゆずっちゃいけない。
親に負担をかけるのは、ほんとは心苦しい。
でも、いつか倍にして返すくらいの気持ちで、今は甘えさせてもらおう。
「あのとき親が思い通りにしてくれれば」
なんて、つまらないおじさんおばさんになってから親に言うのが
いちばん親不孝だと 僕は思う。


最後に

1回やると決めたなら、

10回泣いたくらいじゃ諦めるなよ。


オトギ

投稿者:fantasy : 2011年06月21日 21:13

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コメント: 親の口説き方

オチた、オチた! 感動したっ!!(^○^) あたしがオチてもしょうがないけど・・・。

投稿者 ドラドラ : 2011年06月21日 22:36

親は子どもの夢をかなえるためには、全力でがんばります!
それは自分の夢でもあるからです。
頑張ってくださいね。

ジャスミンはオトギさんの日記を読んで、涙がぽろり落ちました。

投稿者 ジャスミン : 2011年06月22日 08:36

初めてコメントさせていただきます
基礎デザイン科志望の高2です

いつもブログを読ませていただいてます
この間のオープンキャンパスにも行き、
基礎デの展示を見て感動しましたっ


質問なんですがいつから画塾などに行けばいいですか?
今、祖母が絵描きのようなものをしていて
少し習っている程度なのですが....
まだ親にも美大に行きたいなど言えてなく、
協力を得られる状態ではありません....

投稿者 ピエロ : 2011年06月22日 20:16

>FOR ドラドラさん
 やったあ!笑
「ムサビ生親」の方に感動して頂けるとは、嬉しい誤算でした。
(ともすれば喧嘩うってるかもしれないと思ってたので・・・えへ)


>FORジャスミンさん
 泣かせてしまったとは!どうぞおふきになってください。そっ(ハンカチーフ)
そんな風に感じてくださるお母様お父様もやはりいらっしゃるのですね。
なんだかあたたかいです。
そのように想ってくださってることは、きっと息子さんにも伝わっていますね。
ブログの端々から、日頃から楽しんで応援してらっしゃるんだろうな、ということが僕にもわかりますから。笑
 応援ありがとうございます。
幸せのおすそわけができるように頑張ります!


>FOR ピエロ さん
 やや、初めまして!コメントありがとう!
 質問に答えます。前提として、僕は長野県の予備校に通ってた、ということを頭に入れといてね。
答えはもちろん、早ければ早いほど良いと思うよ。
高校2年生ならチャンスだ!
夏休みにある夏期講習からそのまま連続して受けられれば、実技で合格できる確率はかなりあがると思う。
 僕は高校3年生の5月から、土日の講座に通ってました。
でもね、これはちょっと遅かった。そう感じた理由は2つ。
1つ。デッサンはセンス云々よりも描いた「量」とそれに関わった連続した「日にち」が物を言うと思うんだよ。
参考作品として貼りだされるような上手い子は決まって2年生から描いていたね。
2つ。3年生からだと焦る。余裕をもって描けない。
2年生なら「まだ1年あるしね!」と思ってデッサンを楽しめると思う。
これは上達するのにけっこう大事なんじゃないかな。
 以上だよ。
 えっと、美大に行きたいことが言えないというのは・・・状況がわからないからなんとも言えないんだけど、
オープンキャンパスに足を運ぶってことは、けっこう本気で受験したいって思ってるんでしょ?
親に言うのも、早ければ早いほどいいと思うよ。
大事なのは1発で納得させられるかどうかじゃない。
2年後の春を親と笑顔で迎えられるかどうかだよ。
怖いと思うけど、とりあえず失敗するくらいのつもりで頑張れ!
親の協力なしには受験勉強も楽じゃないぞ。

 ・・・・長くなっちゃったなあ。
またなにかあったら気軽にどうぞ!コメントありがとう。

投稿者 オトギ : 2011年06月22日 23:08

ああっと、ピエロさんに追伸!!

僕はデッサンで受かったわけじゃありません!公募推薦です。
だから高校3年生の5月からでは実技には受からないと思ってね!

そして、どーーーーうしても親に了解がとれない+不安な場合、
高校の美術の先生(できればデザイン科出身)と仲良くなって、デッサンを見てもらうのはどうかな!
その先生と合いそうなら、おばあさん+先生にも見てもらう2段構えで、
しばらくやってみるのも良いと思うよ!

投稿者 オトギ : 2011年06月22日 23:17

長い文章、ありがとうございました。

うちの家は医学系なので親があんまり
ほかの分野の大学に行かせることに
賛成していません。
その為言うこともできず、悶々としてる毎日です。

自分でも、本気だと思ってるつもりなのですが、
ただ勉強から逃げてるだけだったらどうしよう...
と考えてしまうことがあります。

オトギさんは何がきっかけでムサビに行こうと
思われたのですか?

投稿者 ピエロ : 2011年06月23日 19:39

コメントしてください




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