「頑張って」ではなく「いっていらっしゃい」

受験生を送り出すとき、今から試合に臨む選手に声を掛ける・・・そんな時

なんて声掛けしたら一番いいんだろう・・・と考えた。


たいていの場合なら、つい「頑張って!」と言ってしまいがちだと思う。


先日、あっそうか。なるほどねと、すと〜んと腑に落ちた気がした。


ラジオ番組で、マラソンの高橋尚子選手の監督を以前された小出義雄監督が、

「自分は、一度もQちゃんに、頑張ってと言ったことがない。

試合の10日前位には、殆ど試合の勝敗は分かっている。」と

話されていたのが印象的だった。


その試合当日にベストの状態になるよう標準を合わせ、かなり前から

調整をしているのだから、よほどの事態がない限り、発揮される力は、

多少の誤差はあっても想定内の範囲なんだろうと思った。


オリンピック各競技の選手を送り出す瞬間の、選手と監督の表情がテレビで映し

出されたりすると、凄い緊張感の中で、いかに自分の持てる全てを、その瞬間に

出せるか、凛と張り詰めた空気の漂う瞬間に、お互いのキズナの深さをかいま見る気がした。


「頑張って」と送り出されるより、「いっていらっしゃい」と送り出される方が

やれる事はやったから、思うようにやればいいんだよ・・・。というような何か

守られている安心感を感じる。

・・・本人が、一番頑張っているんだもの・・・。

来年、大学受験を迎える末ひよこに、私も「いっていらっしゃい」と

気持ち良く送り出せるように・・・この一年を大切に過ごしたいと思う。

投稿者:calimero : 2010年03月06日 00:39

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