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ビデオの授業の話
わあ、もったいぶっておいて更新があいてしまいました。(--;)
今日は1年生の映像基礎の、ビデオの授業のことをお話したいと思います。(^^*)
長いので追記に書きますね。
さて、みなさんが映像を作るといって真っ先に思い浮かぶツールといえばビデオカメラですよね。
そのビデオカメラを使って撮影をすることを中心とした授業がビデオの授業です。
(まあそのまんまですけれども…^^;)
ムサビにあるビデオカメラを借りてビデオ撮影をするわけですが・・・
授業ではまず一番最初に、ビデオカメラと三脚の使い方、仕舞い方などから教わります。
入学当初、私も含めほとんどの人が、ハンディタイプじゃないビデオカメラと、三脚を使うのは初めてです(@@;)
でもそんな初心者ながらも、早速3人〜4人班で撮影をして、編集をして、自己紹介ビデオを作るというのを最初の一週間でやります。
この自己紹介ビデオを作るというのは毎年やっていることらしくて
映像科の先輩方に聞く限りみなさんとおってきた道らしいですが
簡単なようにみせかけて「いやあ映像ってこんなに大変なんだなぁ・・・」と思い知らされる課題でした。
と、いうのも、文字や言葉を使ってはいけないという制限つきの課題なのです。
”映像で伝える”ということの難しさを体感するために毎年これをやるようです。
もちろん映像の尺も決められているので
この短い尺の中でどうやって自分を伝えればいいのか・・・というのは悩みました。
まず、自分のどこを伝えるかを選ぶ時点でも迷いました。
そこからすでに制作は始まっているんですよね。
伝えることをどれだけ絞れるか、そして映像化しやすいことを選べるかっていうのは大きいです。
映像だからこそ伝えられるんだな、っていうことを選べるととっても気持ちいいのですが
これは映像じゃないほうがむしろ分かりやすいよね、っていう出来になってしまう例も多々でした。
特に、目に見えないものを伝えるっていうことは大変です。
例をあげると、「時間」や「思考」ですね。
時計の文字盤や、「もう○時だ」など、言葉を用いずに、”時間が経過した”と分からせるのは予想以上に難しいことです。
特に登場人物が何を考えているのかなんて、言葉を使わないで伝えるのは至難のことでした。
たとえば、登場人物が最初あることで悩んでいて、それが解決して終わる、という内容にしたい時も、まず「悩んでいる」と伝えるのすら難しいです。
正の感情or負の感情くらいまでは見てとれるのですが
たとえば登場人物がため息をついていたとしても、それは「何かがあった結果落ち込んでいる」「イライラしている」など、色々に解釈できてしまうのですよね。
なので、その後喜んでいる姿の映像が続いても「何かに喜んでいるらしい」とはわかっても、それが「問題解決の喜び」とまでは分からなかったり。
ついつい作り手は、自分の思い込みで作ってしまうのですよね。
これはこういう設定だからこうなる、というのが、相手にもわかってるはずだと思い込んでしまって
結果全然伝わってないという事態になるのです。
「よくわからないなりに面白い映像」があっても勿論良いですが
自分がこれから表現していこうという時に、伝えたいときにきちんと伝えられるという能力がなければ表現者としては失格なわけです。
なので、このビデオの授業の期間中、「どうやったら意図したとおり相手に伝えられるのか」をひたすら考えました。
実際出来たものはかなり拙い作品だったと自覚してます。
しかし、この授業は「見る人のことを考える」こと、それは実際にどういうポイントがあるのか、ということを学ぶことこそが重要だったのだと思っています。
えーっと、なんだかうまくまとめられないですね(^^;)
ではビデオの授業についてはこのへんで
次は写真の授業についてお話いたします!
それでは!