›2009年06月09日
たまには手羽先らしいことも
手羽さんも竹林さんも取り上げていなかったので、自分がレビューを書いてみます。
(そういえば一時期「読書マラソン」をやってたっけ…すぐにばてたけど)
京都ゲイタン物語 | |
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個人的な感想ですが、外部の人が持っていそうなイメージに寄り添いつつ美術大学(短期大学ですが)の現実を書いているな、と思いました。
著者は当時通っていた短大の学生を、
1−イケイケ(バブル時代だけにボディコンを着てディスコに行くような人たち)
2−アーティスト志向(アングラ・サブカルを語るタイプ)
3−吹きだまり(上記以外の垢抜けない人たち。著者はここに所属)
の3つに分類してストーリーを描いているのですが、それ(特に3番である自分を描くこと)によって、
「美大生、みんながみんな奇抜じゃない。でもみんな自分なりにがんばっている」
ということを言いたかったのではないのかな、と勝手に解釈しております。
(とはいえ、1番2番がどうしてもストーリーでは目立ってしまうのですけれども)
そんな垢抜けないと自覚していた著者が、諸事情でいかざるを得なくなった合コンで、
日本を動かす大企業、の社員に言われた嫌味な一言…まあ、よく言われる言葉かもしれませんが。
ここではあえて書きませんが、そのような(当時は)嫌な思い出も描いたことに何かメッセージが隠されているような気がします。
あくまでも思い出漫画、しかも不況のさなかを生きてきた
「今時の若者」は共感しづらいバブルフィーバーも描かれているので、
アラサー、アラフォーに購買層を絞って本を作ったのかもしれませんが、
美術に興味のある中高生が読んでも面白いと思います。普通の漫画よりちょっと高いけど。
…この際、ムサビ日記もあわせて買ってくれたらうれしいなー(棒
ちなみに著者の大原由軌子さんと言えば、こちらの方が有名でしょうか。
大原さんちのダンナさん―このごろ少し神経症 | |
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自分の記憶が正しければ、この旦那さんはムサビで特別講義をしてくださったと思うのですが…情報求む。